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ショートレビュー「コット、はじまりの夏・・・・・評価額1650円」
2024年02月01日 (木) | 編集 |
コット、初めての経験。

瑞々しい映画だ。
舞台は1981年のアイルランドの田舎町。
貧しい大家族に育ち、ネグレクト気味の少女コットは、家にも学校にも居場所が無い。
9歳になってもおねしょ癖が治らず、勉強を見てもらえないので、授業にもついていけない。
その結果、彼女は人の目を見ず、ほとんど喋らない「クワイエット・ガール」となってしまっている。
スタンダードの画面はノスタルジックで美しいが、狭い画角に閉じ込められたコットは、幼くして閉塞している。
そんな日常を変化させるきっかけが、夏休みにやって来る。
臨月を迎えている母親が出産するまでの間、コットは母の従姉妹の夫婦の家に預けられることになる。

本作はクレア・キーガンが2010年に発表した小説「Foster(里親)」を原作に、ドキュメンタリー映画作家として知られ、これが長編劇映画デビュー作となるコルム・パレードが監督と脚本を担当。
キャリー・クロウリーとアンドリュー・ベネットが、コットを預かるアイリンとショーン夫婦を演じ、撮影当時10歳だったキャサリン・クリンチがコット役で素晴らしい演技を見せる。
アイルランド映画&テレビアカデミー賞(IFTA)で7冠を征したほか、第72回ベルリン国際映画祭では、子供を題材とした作品に贈られるジェネレーション部門で、子供審査員たちによりグランプリに選ばれ、第95回アカデミー賞では、アイルランド映画としてはじめて国際長編映画賞にノミネートを果たした。

夏休みに親元を離れ、普段あまり接点のない親戚の家で過ごす。
子供にとっては、これだけでも非日常的な体験だが、物語の中でドラマチックな事件らしい事件は何も起こらない。
アイリンにお風呂で洗ってもらい、新しい服を買ってもらい、農場でショーンの手伝いをして、近所の人の通夜に出て、死んだ人を見る。
ごく普通のことだが、コットにとっては全てはじめての経験なのだ。
実家は末娘のコットを合わせて四姉妹、下には弟がいて、まもなく第六子が産まれる。
さらに夫は甲斐性無しのダメ男と来ては、母親は常に大忙しで全く余裕がなく、基本コットは放ったらかしで手をかけてもらえない。
いつもお下がりの汚れた服を着て、おねしょをしたのを知られたくなくて、外の草むらに隠れて埃だらけ。

アイリンとショーンから、荒んだ実家では感じたことのない愛情を注がれ、内気な少女だったコットは、少しずつ明るくなってゆく。
夫婦の家には男の子の服があり、コットは汽車の壁紙の子供部屋に寝泊まりする。
でも、アイリンは子供はいないと言う。
やがて、夫婦が抱えていた悲しい喪失の事実を知る頃には、もう夏休みの終わりが近づいている。
農場から街道まで、長い並木道の先にある郵便受けに手紙を取りに走るのが、足の速さが唯一の自慢のコットの毎日のルーティン。
ある日届いた手紙が、擬似家族の別離の時を伝える。
子供は親を選べないし、実の両親だってコットを愛してない訳ではない。
しかし一夏の環境の変化と、かけがえの無い一期一会は、孤独だった少女を大きく成長させているのである。
映画のラスト、コットが発する二度の「お父さん」という言葉のニュアンスの違いが、非常に深く心を打つ。
コルム・バレードは、ノスタルジックな夏の思い出に、少しビターなテイストを加え、観客の心をかき乱す。
子供のナチュラルな演技を引き出す静かで誠実な演出は、同じくドキュメンタリスト出身の是枝裕和を思わせるスタイル。
じんわりとした余韻が長く後を引く、リリカルな佳作だ。

今回は、アイリッシュウィスキーとクリームのリキュール「ベイリーズ」をチョイス。
もともとアイルランドには、酒とミルクを混ぜて飲む文化があり、ウィスキーとミルク、スタウトにミルクを組み合わせることもあるという。
ベイリーズもこの文化の産物で、甘めのクリームとコクのあるウィスキー、バニラやカカオの香りがいい感じでバランスする。
ロックで飲んでもいいし、コーヒーと適量ミックスしても美味しい。
アイスコーヒーの場合はベイリーズを多めに、ホットコーヒーの時は少なめにするといい。

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