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ショートレビュー「ダム・マネー ウォール街を狙え!・・・・・評価額1650円」
2024年02月06日 (火) | 編集 |
ヘッジファンドVS個人投資家。

コロナ禍の2021年一月に、個人投資家たちがSNSのRedditを通じて、ゲームソフト販売の路面チェーン店”ゲームストップ”株の購入をお互いに呼びかけ、株価を一気に釣り上げた、いわゆる“ゲームストップ株ショートスクイーズ”の顛末を描く経済コメディ。
仕掛人はポール・ダノ演じる、アナリストの“ローリング・キティ”ことキース・ギル。
この人、キティだけにいつも変なデザインの猫Tシャツを着てて、RedditやYouTubeでは有名人。
彼は路面店でも一定の需要があるのに、ゲームストップの株価は不当に低く評価されていると訴え、実際に買いをライブ中継したところ、全米の個人投資家たちが呼応。
手数料を取らない証券取引アプリのロビンフッドを通して大量の買いが入り、低空飛行だったゲームストップの株価は、急上昇を続けるようになる。

ところがこれに慌てたのが、空売りによる巨額の利益を見込んでいたヘッジファンドだ。
本作は株の知識がなくても楽しめるように作られているが、一応空売りの仕組みだけは押さえておいた方が良いだろう。
空売りとは文字通りに、自分では持ってない株を売買すること。
例えばヘッジファンドは証券会社からゲームストップの株を借りて、それを100ドルで売る。
その後株価が下落して80ドルになったところで、株を買い戻して証券会社に返す。
これによって、20ドルの差額が利益として手元に残る。
だから株価が下がる局面でないと儲からない

映画の中でこれをやっているのが、セス・ローゲン演じるヘッジファンド、メルビン・キャピタルのCEO ゲイブ・プロトキン。
何十億ドルという単位で空売りしているので、落ちる一方だと思っていたゲームストップ株が急に上がってしまい大慌て。
窮地に立たされたプロトキンはヘッジファンド仲間に助けを求め、あの手この手で個人投資家がゲームストップ株を売るように、圧力をかけまくる
Redditには証券フォーラムの閉鎖を働きかけ、当局に手を回してロビンフッドに事業継続のための巨額の供託金を課し、彼らがヘッジファンドに助けを求めたら、個人投資家がゲームストップ株を買えないように使用変更させる。
だが、あまりに露骨なやり口に非難が集まり、今度は議会が公聴会を開くことになり、国が乗り出してくる。

この物語のポイントは二つ。
一つは、ヘッジファンドに代表される機関投資家の在り方だ。
証券市場とは、企業が資金を集めるための場所だったはずで、優良な企業には買いが集まり、将来が見通せない企業は売られるのが原則。
だが、そこに集まる機関投資家が資金力にモノを言わせて様々な錬金術を編み出して、優良な企業が被害を受けて倒産したり、本来の目的とは逆の現象が起こったりする。
これは、このままで良いのか?ということ。
もう一つは、証券市場とSNSの関係だ。
証券市場を動かすのは、機関投資家というのが常識。
しかし一人ひとりはわずかな資金しか持たない個人投資家も、SNSを通して塊となれば、機関投資家すら勝てない巨大な波となることが証明された。
個人投資家の投資は「dumb money(愚かな投資)」として、軽視されてきたことに対する問題提起となっていて、ゲームストップ株ショートスクイーズをある種の革命として描いている。

「クルエラ」のクレイグ・ギレスピーの演出は、軽快でテンポよく凄く面白い。
小難しくなりがちな題材を、見事にエンタメに昇華。
アメリカ・フェレーラやタリア・ライダーが演じる、それぞれの事情を抱えた個人投資家たちも良い感じにキャラ立ちしている。
この種の身近な経済をモチーフにしたドラマは、ハリウッドでは定期的に出て来るが、日本映画では稀有なジャンル。
あっても「殿、利息でござる!」の様に、時代劇ジャンルにしてワンクッション置き、カリカチュアすることがほとんどだ。
これはアメリカほど投資が一般的ではなかったことと、一昔前までは投資=博打みたいな見方が主流だったことによるものだろう。
だが財源の底が抜け、政府が「貯蓄から投資へ」なんて、要は「自分でなんとかしろ」と言い出す状況。
証券市場の公平性は全く人事でなく、いずれ日本でも関心が高まって、邦画にも新たなジャンルを生み出すかも知れない。

主人公のローリング・キティは、配信する時にいつもビール片手。
キティの愛飲酒はハムズビールなのだが、日本ではまず手に入らないので、彼にとっては高級品らしい「ハイネケン」をチョイス。
1873年に、ジェラルド・ハイネケンによって作られたラガービールで、140年後の現在では世界中に愛飲者がいる。
フルーティーで非常に飲みやすく、適度なホップ感もある定番中の定番ビールだ。

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