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2017年07月22日 (土) | 編集 |
そこは、人生のクロスロード。
意思を持つクルマたちの世界を描く、「カーズ」シリーズ第三弾。
ディズニー・ピクサー両アニメーションスタジオのボスであり、シリーズの生みの親でもあるジョン・ラセターは今回エグゼクティブ・プロデューサーに退き、前二作でストーリーボードを手がけたブライアン・フィーが監督デビューを飾った。
2006年に公開された第一作では、あまりにも生き急いでいるレーシングカーのライトニング・マックィーンが、ひょんなことから田舎町のラジエータースプリングスに迷い込み、時間の止まったような世界で生き方を見つめ直す。
続く第二作は、ガラリと作風を変え、マックィーンの相方のトーイングカーのメーターをフィーチャーした、スピンオフ的なスパイ活劇になっていた。
第一作から11年が経過した本作は、再びマックィーンの生き方をめぐる物語に回帰する。
華やかなレースの世界で活躍を続けているものの、アスリートである以上、永遠に勝利し続けることは出来ない。
どんなに頑張っても、工夫しても、勝てなくなった時、一体どうしたらいいのか。
「クロスロード」という邦題のサブタイトルが秀逸。
これはクルマたちに比喩された、誰もに訪れる人生の分岐点の物語なのである。
※核心部分に触れています。
ピストンカップで7度の優勝歴を誇るスーパースター、ライトニング・マックィーン(オーウェン・ウィルソン)は、ベテランと言われる歳になっても、まだまだモチベーションは高い。
しかしあるレースで、最新テクノロジーを駆使した新世代レーサー、ジャクソン・ストーム(アーミー・ハマー)が現れ、あっさりと優勝を飾ると、連戦連勝。
ストームに続いてレース界には次々と新世代レーサーが現れ、マックィーンと同世代の旧型レーサーたちは次第に解雇や引退に追い込まれていった。
迎えた2016年の最終戦、レース終盤ストームについていけず、焦ったマックィーンは大クラッシュを起こしてしまう。
4ヶ月後、2017年シーズン開幕が2週間後に迫る中、修理が終わったマックィーンはまだ出場するか決めかねていた。
今までのやり方ではストームに歯が立たないが、どうすれば勝てるのか分らない。
そんな時、スポンサーのラスティとダスティーが、会社を大富豪のスターリング(ネイサン・フィリオン)に売却し、新たなレーサー育成施設「ラスティーズ・レーシング・センター」が完成。
マックィーンもスターリングに招かれ、施設のトレーナー、クルーズ・ラミレス(クリステラ・アロンゾ)の元で再生を目指すことになる。
しかし成績はなかなか上がらず、引退を勧めるスターリングに対し、マックィーンは開幕戦のフロリダ500で優勝できなければ引退すると宣言し、了解を取り付けるのだが・・・・
素晴らしい仕上がりである。
原点回帰しながらも、新たなステージへ。
アスリートの引き際というモチーフが、世界観を共有する「プレーンズ2/ファイアー&レスキュー」と同じじゃない?と思っていたが、結果的に全く違った所に着地した。
「プレーンズ2」で、エアレーサーのダスティを襲うのは、レアパーツの故障というもので、パーツさえ手に入ればレースに復帰できた。
だが、本作でマックィーンが直面するのは、誰もが決して逃れることのできない、肉体の老化である。
テーマ的には、誰もが楽しめるファミリー映画を指向した「カーズ2」と比べて、ぐっと大人向け。
ディズニー・ピクサーの映画で、「老いを認めろ」なんて台詞が出てくるとは思ってなかった。
もちろん小さい子が観ても楽しめるとは思うが、描いていることをちゃんと理解できるのは小学校高学年くらいからじゃないだろうか。
そのぶん、大人にはいちいちグッとくる瞬間が何度もある。
本作を端的に表すならば、師弟の出会いと継承の物語・第2章だ。
第一作でドック・ハドソンに出会い、彼の助けで真のトップに駆け上がったマックィーンが、今度はレーサーに憧れながら、挑戦をあきらめトレーナーになったクルーズと出会い、人生の決断を下す。
まだまだ自分は走れる、だけど今はもっと大切なことがある。
自らの才能を信じ、運をも味方につけ自力でトップにたどり着く者もいれば、溢れんばかりの才能を持ちながら、誰かに見つけてもらえなければ、スタートラインにつく勇気を持てない者もいる。
マックィーンは前者で、クルーズは後者だ。
だが、誰であろうと大きな挫折を味わうことはあるし、そんな時に出会う運命のメンターは、若者の人生を左右する。
マックィーンにとって、それは第一作のハドソンだし、クルーズにとっては出場できなかった最初のレースの挫折を引きずり、本作でマックィーンに出会ことでようやく乗り越える。
そして、葛藤する若者たちとの絆によって、ロートルもまた、今まで知らなかった新たな喜びを見出してゆく。
人生悲喜交交が、個性豊かなクルマたちに見事に比喩され、思わず涙。
このシリーズは、キャラクターアニメーションであるのと同時に、本格的なモータースポーツ映画でもあり、毎回クルマ愛溢れる凝ったディテールが見もの。
今回は映画のテーマとリンクして、物語が1世紀にわたって継承されてきた、アメリカンストックカーレースの原点への旅にもなっているのが面白い。
一見すると普通のセダンの形をしたNASCARに代表されるストックカーレースは、禁酒法の時代に酒を満載しパトカーを振り切るために、特別に改造された市販車がルーツと言われる。
劇中で忘れられたモータースポーツの聖地、トーマスビルを訪れたマックィーンとクルーズが、障害物を避けながら夜の森を駆け抜けるトレーニングをするのは、この故事に因んだことなのだ。
やがて、警察に追われなくなると、レースの舞台はダートトラックと呼ばれる安価に設置できる未舗装のオーバルサーキットに移り、全米のあちこちにダートトラックが作られた。
路面のμ(摩擦係数)が低いダートトラックは、マシンコントロールの習得に適していることから、四輪二輪を問わず、多くのレーサーたちがダートトラックから巣立っていったのである。
私もアメリカでダートトラックのコースを走ったことがあるが、意外とちゃんとグリップするので、アンダーパワーなクルマだと映画みたいにドリフトを決めるのは難しい。
この映画は、禁酒法時代からのモータースポーツの歴史をたどり、やがてストックカーレース発祥の地であるフロリダへと到達する構造となっている。
マックィーンとクルーズが勘違いから出場する、クラッシュ大前提の8の字レースも実在する。
映画では田舎のダートトラックだったが、ちゃんと8の字にレイアウトされたサーキットも存在し、スクールバスが一番人気なのも、8の字レースと言えば古いスクールバスを使って豪快にぶっ壊すのが定番だから。
ほとんどの学校にスクールバスのあるアメリカでは、毎年大量のバスが引退するので、安定供給されるという訳だ。
また、第一作からリチャード”キング”・ペティを始め、数々の人気レーサーがキャラクターとして再現され、時には自ら声優として登場していたが、今回もNASCARファンに向けた数々の小ネタが隠されている。
リチャードの息子のカイルが、マックィーンの友人で、新世代レーサーの台頭で引退するキャルを演じていたり、新世代レーサーたちのボイスキャストは、実際にNASCARの若手レーサーだったりする。
しかし一番クルマ愛、というかモータースポーツ愛を感じるのは、やはりトーマスビルの住人として、ルイーズ・スミスをはじめとした伝説的な黎明期のNASCARレーサーたちを蘇らせたことだろう。
この辺りはアメリカンモータースポーツのファンとしては、感涙ものだった。
非常に巧みなのが、マックィーンのパートナーとして、バーチャルな世界しか知らないクルーズが初めてリアルなレーシングトレーニングを始めてから、実はすべてがクルーズのための実践トレーニングになっていること。
海岸の速度計測ではまともに走ることすらできなかったクルーズだが、サンダーホロウでの8の字レース、トーマスビルでのいくつものトレーニングでは、よく見ると全てのシチュエーションで、彼女はマックィーンより前でフィニッシュしているだ。
もちろんマックィーンは自分が勝つためにトレーニングしているのだが、旅の間にレーサーとしての彼女の真の資質を見る瞬間を積み重ねていたからこそ、最後のあの決断が十分な説得力を持つのである。
そしてクライマックスとなるフロリダ500のレースシークエンスでは、それまでの伏線を手際よく全て回収すると、手に汗握る怒涛のバトルとして昇華し、圧巻の迫力。
前二作もそうだったが、私はモータースポーツを描いた映画で、このシリーズ以上の臨場感を持つ作品を「ラッシュ/プライドと友情」くらいしか知らない。
物語を通し、マックィーンは自らの人生を選択できる権利を勝ち取り、クルーズはついに夢の入り口に立った。
ライトニング・マックィーン三部作として、これ以上ない見事な完結編だと思うが、果たして第4弾はあるのだろうか。
今回は、渋くて深い物語なので、じっくり味わって飲みたいアメリカン・クラフトビール、サンフランシスコのアンカーブリューイングの「アンカー リバティーエール」をチョイス。
マスカットのような非常にフルーティで芳醇な香り、適度な苦味とかすかな甘みが絡み合う、複雑な味わい。
コクがありながら、スッキリとした喉越しで飲みやすい。
ああ、ビール飲みながらNASCAR観戦したい。
90年代に日本でも開催されたけど、客入りが悪過ぎてすぐに終わってしまった。
あのショーアップされたノリは、日本人にはなかなか理解されないんだろうなあ。
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意思を持つクルマたちの世界を描く、「カーズ」シリーズ第三弾。
ディズニー・ピクサー両アニメーションスタジオのボスであり、シリーズの生みの親でもあるジョン・ラセターは今回エグゼクティブ・プロデューサーに退き、前二作でストーリーボードを手がけたブライアン・フィーが監督デビューを飾った。
2006年に公開された第一作では、あまりにも生き急いでいるレーシングカーのライトニング・マックィーンが、ひょんなことから田舎町のラジエータースプリングスに迷い込み、時間の止まったような世界で生き方を見つめ直す。
続く第二作は、ガラリと作風を変え、マックィーンの相方のトーイングカーのメーターをフィーチャーした、スピンオフ的なスパイ活劇になっていた。
第一作から11年が経過した本作は、再びマックィーンの生き方をめぐる物語に回帰する。
華やかなレースの世界で活躍を続けているものの、アスリートである以上、永遠に勝利し続けることは出来ない。
どんなに頑張っても、工夫しても、勝てなくなった時、一体どうしたらいいのか。
「クロスロード」という邦題のサブタイトルが秀逸。
これはクルマたちに比喩された、誰もに訪れる人生の分岐点の物語なのである。
※核心部分に触れています。
ピストンカップで7度の優勝歴を誇るスーパースター、ライトニング・マックィーン(オーウェン・ウィルソン)は、ベテランと言われる歳になっても、まだまだモチベーションは高い。
しかしあるレースで、最新テクノロジーを駆使した新世代レーサー、ジャクソン・ストーム(アーミー・ハマー)が現れ、あっさりと優勝を飾ると、連戦連勝。
ストームに続いてレース界には次々と新世代レーサーが現れ、マックィーンと同世代の旧型レーサーたちは次第に解雇や引退に追い込まれていった。
迎えた2016年の最終戦、レース終盤ストームについていけず、焦ったマックィーンは大クラッシュを起こしてしまう。
4ヶ月後、2017年シーズン開幕が2週間後に迫る中、修理が終わったマックィーンはまだ出場するか決めかねていた。
今までのやり方ではストームに歯が立たないが、どうすれば勝てるのか分らない。
そんな時、スポンサーのラスティとダスティーが、会社を大富豪のスターリング(ネイサン・フィリオン)に売却し、新たなレーサー育成施設「ラスティーズ・レーシング・センター」が完成。
マックィーンもスターリングに招かれ、施設のトレーナー、クルーズ・ラミレス(クリステラ・アロンゾ)の元で再生を目指すことになる。
しかし成績はなかなか上がらず、引退を勧めるスターリングに対し、マックィーンは開幕戦のフロリダ500で優勝できなければ引退すると宣言し、了解を取り付けるのだが・・・・
素晴らしい仕上がりである。
原点回帰しながらも、新たなステージへ。
アスリートの引き際というモチーフが、世界観を共有する「プレーンズ2/ファイアー&レスキュー」と同じじゃない?と思っていたが、結果的に全く違った所に着地した。
「プレーンズ2」で、エアレーサーのダスティを襲うのは、レアパーツの故障というもので、パーツさえ手に入ればレースに復帰できた。
だが、本作でマックィーンが直面するのは、誰もが決して逃れることのできない、肉体の老化である。
テーマ的には、誰もが楽しめるファミリー映画を指向した「カーズ2」と比べて、ぐっと大人向け。
ディズニー・ピクサーの映画で、「老いを認めろ」なんて台詞が出てくるとは思ってなかった。
もちろん小さい子が観ても楽しめるとは思うが、描いていることをちゃんと理解できるのは小学校高学年くらいからじゃないだろうか。
そのぶん、大人にはいちいちグッとくる瞬間が何度もある。
本作を端的に表すならば、師弟の出会いと継承の物語・第2章だ。
第一作でドック・ハドソンに出会い、彼の助けで真のトップに駆け上がったマックィーンが、今度はレーサーに憧れながら、挑戦をあきらめトレーナーになったクルーズと出会い、人生の決断を下す。
まだまだ自分は走れる、だけど今はもっと大切なことがある。
自らの才能を信じ、運をも味方につけ自力でトップにたどり着く者もいれば、溢れんばかりの才能を持ちながら、誰かに見つけてもらえなければ、スタートラインにつく勇気を持てない者もいる。
マックィーンは前者で、クルーズは後者だ。
だが、誰であろうと大きな挫折を味わうことはあるし、そんな時に出会う運命のメンターは、若者の人生を左右する。
マックィーンにとって、それは第一作のハドソンだし、クルーズにとっては出場できなかった最初のレースの挫折を引きずり、本作でマックィーンに出会ことでようやく乗り越える。
そして、葛藤する若者たちとの絆によって、ロートルもまた、今まで知らなかった新たな喜びを見出してゆく。
人生悲喜交交が、個性豊かなクルマたちに見事に比喩され、思わず涙。
このシリーズは、キャラクターアニメーションであるのと同時に、本格的なモータースポーツ映画でもあり、毎回クルマ愛溢れる凝ったディテールが見もの。
今回は映画のテーマとリンクして、物語が1世紀にわたって継承されてきた、アメリカンストックカーレースの原点への旅にもなっているのが面白い。
一見すると普通のセダンの形をしたNASCARに代表されるストックカーレースは、禁酒法の時代に酒を満載しパトカーを振り切るために、特別に改造された市販車がルーツと言われる。
劇中で忘れられたモータースポーツの聖地、トーマスビルを訪れたマックィーンとクルーズが、障害物を避けながら夜の森を駆け抜けるトレーニングをするのは、この故事に因んだことなのだ。
やがて、警察に追われなくなると、レースの舞台はダートトラックと呼ばれる安価に設置できる未舗装のオーバルサーキットに移り、全米のあちこちにダートトラックが作られた。
路面のμ(摩擦係数)が低いダートトラックは、マシンコントロールの習得に適していることから、四輪二輪を問わず、多くのレーサーたちがダートトラックから巣立っていったのである。
私もアメリカでダートトラックのコースを走ったことがあるが、意外とちゃんとグリップするので、アンダーパワーなクルマだと映画みたいにドリフトを決めるのは難しい。
この映画は、禁酒法時代からのモータースポーツの歴史をたどり、やがてストックカーレース発祥の地であるフロリダへと到達する構造となっている。
マックィーンとクルーズが勘違いから出場する、クラッシュ大前提の8の字レースも実在する。
映画では田舎のダートトラックだったが、ちゃんと8の字にレイアウトされたサーキットも存在し、スクールバスが一番人気なのも、8の字レースと言えば古いスクールバスを使って豪快にぶっ壊すのが定番だから。
ほとんどの学校にスクールバスのあるアメリカでは、毎年大量のバスが引退するので、安定供給されるという訳だ。
また、第一作からリチャード”キング”・ペティを始め、数々の人気レーサーがキャラクターとして再現され、時には自ら声優として登場していたが、今回もNASCARファンに向けた数々の小ネタが隠されている。
リチャードの息子のカイルが、マックィーンの友人で、新世代レーサーの台頭で引退するキャルを演じていたり、新世代レーサーたちのボイスキャストは、実際にNASCARの若手レーサーだったりする。
しかし一番クルマ愛、というかモータースポーツ愛を感じるのは、やはりトーマスビルの住人として、ルイーズ・スミスをはじめとした伝説的な黎明期のNASCARレーサーたちを蘇らせたことだろう。
この辺りはアメリカンモータースポーツのファンとしては、感涙ものだった。
非常に巧みなのが、マックィーンのパートナーとして、バーチャルな世界しか知らないクルーズが初めてリアルなレーシングトレーニングを始めてから、実はすべてがクルーズのための実践トレーニングになっていること。
海岸の速度計測ではまともに走ることすらできなかったクルーズだが、サンダーホロウでの8の字レース、トーマスビルでのいくつものトレーニングでは、よく見ると全てのシチュエーションで、彼女はマックィーンより前でフィニッシュしているだ。
もちろんマックィーンは自分が勝つためにトレーニングしているのだが、旅の間にレーサーとしての彼女の真の資質を見る瞬間を積み重ねていたからこそ、最後のあの決断が十分な説得力を持つのである。
そしてクライマックスとなるフロリダ500のレースシークエンスでは、それまでの伏線を手際よく全て回収すると、手に汗握る怒涛のバトルとして昇華し、圧巻の迫力。
前二作もそうだったが、私はモータースポーツを描いた映画で、このシリーズ以上の臨場感を持つ作品を「ラッシュ/プライドと友情」くらいしか知らない。
物語を通し、マックィーンは自らの人生を選択できる権利を勝ち取り、クルーズはついに夢の入り口に立った。
ライトニング・マックィーン三部作として、これ以上ない見事な完結編だと思うが、果たして第4弾はあるのだろうか。
今回は、渋くて深い物語なので、じっくり味わって飲みたいアメリカン・クラフトビール、サンフランシスコのアンカーブリューイングの「アンカー リバティーエール」をチョイス。
マスカットのような非常にフルーティで芳醇な香り、適度な苦味とかすかな甘みが絡み合う、複雑な味わい。
コクがありながら、スッキリとした喉越しで飲みやすい。
ああ、ビール飲みながらNASCAR観戦したい。
90年代に日本でも開催されたけど、客入りが悪過ぎてすぐに終わってしまった。
あのショーアップされたノリは、日本人にはなかなか理解されないんだろうなあ。

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この記事へのコメント
ノラネコさんのブログに出会うきかっけとなった映画がこのシリーズの第一作目で、あれから11年なんですね・・・
今回はストックカーレースの歴史を紹介して下さり、本当に勉強になりました!
>彼女はマックィーンより前でフィニッシュしている
ここらへんで、私はなんとなく結末が読めました。相変わらずさりげなくて上手ですよね。
お酒を飲みながらNASCARとオーバルレースを語らうときは、ぜひ呼んでください!車も詳しくないし、呑めないですが(^_^;)
今回はストックカーレースの歴史を紹介して下さり、本当に勉強になりました!
>彼女はマックィーンより前でフィニッシュしている
ここらへんで、私はなんとなく結末が読めました。相変わらずさりげなくて上手ですよね。
お酒を飲みながらNASCARとオーバルレースを語らうときは、ぜひ呼んでください!車も詳しくないし、呑めないですが(^_^;)
>ゴーダイさん
第一作の時でしたっけ。
あれからもう11年なんですねえ。
マックィーンもですけど、私も歳とるわけですw
ピクサーが続編を作る時は「作り手が語るべきものが見つかった時」というポリシー通り、真摯に作られた素晴らしい作品でした。
日本ではアメリカンモータースポーツはあんまり人気が無いですが、この映画を観て興味を持ってくれる人がいたらいいなあ。
第一作の時でしたっけ。
あれからもう11年なんですねえ。
マックィーンもですけど、私も歳とるわけですw
ピクサーが続編を作る時は「作り手が語るべきものが見つかった時」というポリシー通り、真摯に作られた素晴らしい作品でした。
日本ではアメリカンモータースポーツはあんまり人気が無いですが、この映画を観て興味を持ってくれる人がいたらいいなあ。
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【ネタバレ注意】
楽しみにしていた作品が、未完で終わると残念なものだ。
マンガ『魔王ダンテ』や『魔獣戦線』のように掲載誌の休刊で未完になった作品や、編集者が原稿を紛失したといわれる小説『妖星伝』のように、後年作者の手で完結できたものもあるが、『サイボーグ009』や『火の鳥』のように完結前に作者が死去してしまった作品も少なくない。
映画の場合は金と人手がかかるだけに、マンガや...
2017/07/23(日) 01:31:02 | 映画のブログ
自動車たちの世界を舞台にスポーツカーのライトニング・マックィーンの活躍を描いた人気シリーズの第3弾です。
2017/07/23(日) 08:09:11 | 水曜日のシネマ日記
□作品オフィシャルサイト 「カーズ クロスロード」□監督 ブライアン・フィー□脚本 ボブ・ピーターソン□キャスト(声の出演) 土田 大、山口智充、戸田恵子、松岡茉優、藤森慎吾■鑑賞日 7月17日(月)■劇 場 チネチッタ■cyazの満足度 ★★★★(5★満点、☆は0...
2017/07/23(日) 09:05:56 | 京の昼寝~♪
天才レーサー“マックィーン”を待ち受けていたのは、新たなハイテク世代の台頭と、レース人生を揺るがす大クラッシュだった。 夢の続きか、それとも新たな道か? マックィーンは 新たな相棒クルーズとともに“人生の岐路”に立ち、運命の決断を迫られる…。 CGアニメ・ファンタジー第3弾。
2017/07/23(日) 09:39:10 | 象のロケット
映画『カーズ/クロスロード』は、さすがピクサーです。まだまだイルミネーションなん
2017/07/23(日) 23:26:55 | 大江戸時夫の東京温度
自動車たちの世界を舞台に、スポーツカーのライトニング・マックィーンの活躍を描いた人気シリーズの第3弾。最新型のレーサーに勝てなくなった上に、事故でクラッシュしてしまった彼が引退を考えて苦悩する姿を、仲間たちとの絆を絡めながら追う。監督を務めるのは、『カーズ』シリーズなどに携わってきたブライアン・フィー。シリーズ前2作の監督でもあるジョン・ラセターが製作総指揮を務める。
あらすじ:迷い込んだ田...
2017/07/24(月) 16:42:03 | パピとママ映画のblog
「面白い度☆☆☆☆☆ 好き度☆☆☆☆☆」
君にチャンスをあげられる最後のチャンスなんだ。
ピクサー作品の中で最もハマったシリーズ。一作目を見て衝撃を受け、あの同じ
2017/07/24(月) 19:47:45 | HEAVEN INSITE's Blog
僕のタイヤは泥だらけ・・・
2017/07/25(火) 02:27:01 | ネタバレ映画館
映画 『カーズ/クロスロード(2D・日本語吹替版)』(公式)を本日、劇場鑑賞。採点は、★★★★☆(最高5つ星で4つ)。100点満点なら80点にします。
なお、2006年公開の『カーズ』、2011年公開の『カーズ2』は鑑賞済み。
ディレクター目線のざっくりストーリー
真っ赤なボディで華々しく活躍してきた天才レーサー “マックィーン” は、ベ...
2017/07/25(火) 19:27:01 | ディレクターの目線blog@FC2
子供向け?いんや、大人向けでもあります!
ピクサー18作目は、大人気シリーズ3作目!
『カーズ/クロスロード』
~あらすじ~
迷い込んだ田舎町ラジエーター・スプリングスで、ドック・ハドソンをはじめとする心優しい仲間との触れ合いを経て、自分勝手だった性格を改めたスポーツカーのライトニング・マックィーン。目覚ましい活躍を見せてきたマックィーンだったが、最新型レーサーが次々...
2017/07/29(土) 03:33:50 | シネマ・ジャンプストリート 映画のブログ
2017年・アメリカ/ピクサー・アニメーション・スタジオ配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン 原題:Cars 3 監督:ブライアン・フィー脚本:ボブ・ピーターソン製作:ケビン・レハー製作総指揮:ジョン
2017/07/30(日) 22:51:26 | お楽しみはココからだ~ 映画をもっと楽しむ方法
ラセター率いるピクサーの最新作。
当ブログ、一昨目は大絶賛。
久々に手放しで褒めたい PIXAR映画「カーズ」Cars コレ泣けます!
ところがその後、
<どうしたラセター?!
<どうしたディズニー?!
な作品も入り混じるようになり、肝心のヒット作のカーズの続編もいただけなかった...
2017/10/11(水) 00:58:24 | 日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
【声の出演】
土田 大 (マックィーン)
松岡 茉優(クルーズ・ラミレス)
藤森 慎吾(ジャクソン・ストーム)
【ストーリー】
迷い込んだ田舎町ラジエーター・スプリングスで、ドック・ハドソンをはじめとする心優しい仲間との触れ合いを経て、自分勝手だった性...
2017/10/21(土) 14:45:21 | 西京極 紫の館
CARS 3
2017年
アメリカ
102分
アクション/アドベンチャー
劇場公開(2017/07/15)
監督:
ブライアン・フィー
製作総指揮:
ジョン・ラセター
声の出演:
オーウェン・ウィルソン:ライトニング・マックィーン
クリステラ・アロンツォ:クルーズ・ラミレス
アーミー・ハマー:ジャクソン・ストーム
クリス・クーパー:スモーキー
ネイサン・フィリオン:スターリング
ケリ...
2017/11/26(日) 13:38:05 | 銀幕大帝α
今回のカーズ3は世代交代編主人公・マックィーンが、次世代レーサーたちを前に、名トレーナーとして成長していくオハナシまさか、そういう展開になるとは思ってなかったので、ちょっとびっくり。でも、ずっと引き続いた仲間たちも登場してワクワクさすがのスピード感と面白さ、でした。これもまた、名作です (解説)レーシングカーのライトニング・マックィーンを筆頭に、車たちの活躍を描くピクサー・アニメーショ...
2018/08/02(木) 08:54:56 | のほほん便り
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