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2018年03月11日 (日) | 編集 |
今、ぼくたちに必要なこと。
シカゴを舞台に、パキスタン出身でスタンダップコメディアンとして成功を目指すクメイルと、白人女性エミリーとの恋の顛末を描く軽妙な佳作。
文化の壁を埋められず二人は一度は別れるのだけど、彼女が原因不明の病で昏睡状態に陥ったことで、大きな転機が訪れる。
実話ベースで、主人公のコメディアンを演じているのは本人、脚本も本人カップルが共同で執筆と、何気に映画全てがノロケじゃねーか!という作品なのだが、クメイル・ナンジアニとエミリーを演じるゾーイ・カザンの二人がなんとも可愛くて、周りの家族や友人たちの描き方も愛情いっぱい。
低予算ゆえの手作り感が、たまらなく暖かい。
観ながら、「どこかで聞いたような話だなあと」思っていたのだが、劇中で起こることとプロットの展開は「8年越しの花嫁」によく似ている。
まあ経過時間的にはずっと短いのだけど、病院でのクメイルと彼女の両親とのやりとりとか、昏睡から回復してもすぐに元に戻らないあたり、偶然とはいえデジャヴを感じた。
ただ、二人を分かつ問題は、昏睡以外は大きく異なる。
クメイルとエミリーの間に横たわるのは、アメリカとパキスタン、水と油ほどにも異なる二つの国の価値観と家族観という多民族国家ならではイッシューだ。
パキスタン生まれで十代で両親とともにアメリカに移民し、すっかりアメリカ社会に馴染んでいるクメイルだが、両親の前ではパキスタン人のアイデンティティを重んじる“フリ”をしている。
ムスリムとしてお祈りをするフリ、母の望むパキスタン人女性と見合いをするフリ。
このあたりの移民の世代間ギャップは、いかにも米国社会あるある。
私の米国の親戚も、一世の親世代は未だに英語が不得意な“日本人”だが、三世になる孫世代はもはや英語でしかコミュニケーションが取れず、完全なアメリカン。
私が学生時代にたまに遊んでいたイラン移民二世のクラスメイトも、カラオケでガンガン酒飲んでいたが、実家に帰ったら「敬虔なムスリムのフリをするんだよ」と言っていた。
移民社会だからこそ、祖国のアイデンティティを大切にする親世代と、もはやアメリカにしか帰属意識のない子供世代の微妙な距離感と葛藤は、多くの家庭が抱えているイッシューだろう。
パキスタン人であることへの拘りというより、単に愛する親との関係を壊したくないクメイルは、見合いしていることがエミリーにバレたことで、一度は別れを決意する。
しかし、彼女が昏睡に陥ったことで、改めて自分の中のエミリーの大きさを実感し、彼女の回復を待ち続けることになるのだ。
人生で本当に大切なことは?本当に失いたくないものは何か?
病と回復が、邦題通りに二人の心の目覚めを後押しする。
愛するエミリーを失うかもしれないという恐怖が、クメイルの中では彼女に対する愛情をマックスまで高めてゆく。
しかし、昏睡している間エミリーの時間は止まっているので、目覚めた時点ではクメイルはまだ自分を裏切った元カレの状態。
彼女には、ここから時間差で彼の想いを知ってゆくプロセスが必要で、結末はわかっていても、不器用な恋の行く末にはハラハラさせられる。
クロスカルチャーのカップルを描いた、コミカルなラブストーリーとして秀逸なだけでなく、家族とのジェネレーションギャップ、異文化のカルチャーギャップなど、様々なコミュニケーションの葛藤を描いた映画としてもよく出来ている。
この世界に必要なのは、ヘイトと拒絶より、愛とユニティ。
本作もまた、トランプの時代に観るから、より説得力が増す一本だ。
歴代支持率最低の、問題だらけの大統領だけど、ある意味米国のみならず世界中のクリエイターにネタと創作の意欲を提供している。
その意味では歴代大統領でMVPかも知れないな(苦
今回は、アメリカ社会ならではの話なので、星条旗をイメージしたカクテル「アメリカン・フラッグ」をチョイス。
細めのグラスに、グレナデン・シロップ10mlを注ぎ、次にバースプーンの背を使いクレーム·ド·カカオ ホワイト10ml、ブルー・キュラソー10mlの順に静かに注ぎ入れ、浮かせる。
比重の関係で赤、白、青のアメリカ国旗が浮かび上がるユニークな甘口カクテル。
まあ横から見るとフランス国旗にも見えるんだけど。
味わいというよりも、目で見て楽しむカクテルだ。
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シカゴを舞台に、パキスタン出身でスタンダップコメディアンとして成功を目指すクメイルと、白人女性エミリーとの恋の顛末を描く軽妙な佳作。
文化の壁を埋められず二人は一度は別れるのだけど、彼女が原因不明の病で昏睡状態に陥ったことで、大きな転機が訪れる。
実話ベースで、主人公のコメディアンを演じているのは本人、脚本も本人カップルが共同で執筆と、何気に映画全てがノロケじゃねーか!という作品なのだが、クメイル・ナンジアニとエミリーを演じるゾーイ・カザンの二人がなんとも可愛くて、周りの家族や友人たちの描き方も愛情いっぱい。
低予算ゆえの手作り感が、たまらなく暖かい。
観ながら、「どこかで聞いたような話だなあと」思っていたのだが、劇中で起こることとプロットの展開は「8年越しの花嫁」によく似ている。
まあ経過時間的にはずっと短いのだけど、病院でのクメイルと彼女の両親とのやりとりとか、昏睡から回復してもすぐに元に戻らないあたり、偶然とはいえデジャヴを感じた。
ただ、二人を分かつ問題は、昏睡以外は大きく異なる。
クメイルとエミリーの間に横たわるのは、アメリカとパキスタン、水と油ほどにも異なる二つの国の価値観と家族観という多民族国家ならではイッシューだ。
パキスタン生まれで十代で両親とともにアメリカに移民し、すっかりアメリカ社会に馴染んでいるクメイルだが、両親の前ではパキスタン人のアイデンティティを重んじる“フリ”をしている。
ムスリムとしてお祈りをするフリ、母の望むパキスタン人女性と見合いをするフリ。
このあたりの移民の世代間ギャップは、いかにも米国社会あるある。
私の米国の親戚も、一世の親世代は未だに英語が不得意な“日本人”だが、三世になる孫世代はもはや英語でしかコミュニケーションが取れず、完全なアメリカン。
私が学生時代にたまに遊んでいたイラン移民二世のクラスメイトも、カラオケでガンガン酒飲んでいたが、実家に帰ったら「敬虔なムスリムのフリをするんだよ」と言っていた。
移民社会だからこそ、祖国のアイデンティティを大切にする親世代と、もはやアメリカにしか帰属意識のない子供世代の微妙な距離感と葛藤は、多くの家庭が抱えているイッシューだろう。
パキスタン人であることへの拘りというより、単に愛する親との関係を壊したくないクメイルは、見合いしていることがエミリーにバレたことで、一度は別れを決意する。
しかし、彼女が昏睡に陥ったことで、改めて自分の中のエミリーの大きさを実感し、彼女の回復を待ち続けることになるのだ。
人生で本当に大切なことは?本当に失いたくないものは何か?
病と回復が、邦題通りに二人の心の目覚めを後押しする。
愛するエミリーを失うかもしれないという恐怖が、クメイルの中では彼女に対する愛情をマックスまで高めてゆく。
しかし、昏睡している間エミリーの時間は止まっているので、目覚めた時点ではクメイルはまだ自分を裏切った元カレの状態。
彼女には、ここから時間差で彼の想いを知ってゆくプロセスが必要で、結末はわかっていても、不器用な恋の行く末にはハラハラさせられる。
クロスカルチャーのカップルを描いた、コミカルなラブストーリーとして秀逸なだけでなく、家族とのジェネレーションギャップ、異文化のカルチャーギャップなど、様々なコミュニケーションの葛藤を描いた映画としてもよく出来ている。
この世界に必要なのは、ヘイトと拒絶より、愛とユニティ。
本作もまた、トランプの時代に観るから、より説得力が増す一本だ。
歴代支持率最低の、問題だらけの大統領だけど、ある意味米国のみならず世界中のクリエイターにネタと創作の意欲を提供している。
その意味では歴代大統領でMVPかも知れないな(苦
今回は、アメリカ社会ならではの話なので、星条旗をイメージしたカクテル「アメリカン・フラッグ」をチョイス。
細めのグラスに、グレナデン・シロップ10mlを注ぎ、次にバースプーンの背を使いクレーム·ド·カカオ ホワイト10ml、ブルー・キュラソー10mlの順に静かに注ぎ入れ、浮かせる。
比重の関係で赤、白、青のアメリカ国旗が浮かび上がるユニークな甘口カクテル。
まあ横から見るとフランス国旗にも見えるんだけど。
味わいというよりも、目で見て楽しむカクテルだ。

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