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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー・・・・・評価額1750円
2018年04月29日 (日) | 編集 |
滅亡が、やってくる。

マーベルのスーパーヒーロー大集合シリーズ、「アベンジャーズ」の第三弾は、制作発表当時から二部作となることがアナウンスされていた。
本作と、来年の同じ時期に公開される「アベンジャーズ4」、あるいは「アベンジャーズ/インフニティ・ウォー2」というタイトルになるかもしれないが、この前後編でマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のフェイズ3、そして2008年にスタートした今までの全シリーズに一応の区切りが付けられると言われている。
そんな集大成の一発目は、一言で「最強の前編」だ。
19作を数えるMCU作品中でも、屈指のクオリティを誇る「キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー」「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」を手がけた、監督のアンソニーとジョーのルッソ兄弟、脚本チームのクリストファー・マルクスとスティーヴン・マクフィーリーは、今回も膨大な情報を巧みに構成し、モリモリに盛り上げた最高のポイントで、次回作への期待をマックスにして終わらせるという、なんとも小憎らしい、しかし最高の仕事をしている。
✳︎ラストを含む核心部分に触れています。観る前には読まないで!

ビッグバンによって生まれ、宇宙の根元の力を秘めた六つの結晶、インフィニティ・ストーン。
それぞれが「空間(スペース)」「現実(リアリティ)」「時間(タイム)」「力(パワー)」「魂(ソウル)」「精神(マインド)」を司り、ストーンを全て手に入れることができれば、全能の存在となれる。
すでに「力」のストーンを手中にしたサノス(ジョシュ・ブローリン)は、テッセラクトに収められた「空間」のストーンを求め、崩壊したアスガルドから逃れたソー(クリス・ヘムズワース)の宇宙船を急襲。
ソーとロキ(トム・ヒドルストン)の兄弟は敗れ、ヘイムダル(イドリス・エルバ)は最後の力を振り絞って、ハルク(マーク・ラファロ)を地球へと転送する。
ストーンのうち、「時間」はドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)が持ち、「精神」はヴィジョン(ポール・ベタニー)の額にある。
ハルクを追って地球に現れたサノスの部下たちによってストレンジが捕らえるも、彼を奪還しようとしたアイアンマン(ロバート・ダウニーJr.)とスパイダーマン(トム・ホーランド)は宇宙船への潜入に成功。
その頃、宇宙へと投げ出されたソーは、救難信号を受信したスター・ロード(クリス・プラット)らガーディアンズに助けられるのだが・・・


2012年のMCUフェイズ1の最終作、「アベンジャーズ」の時点で、参加していたヒーローはキャプテン、アイアンマン、ハルク、ソー、ブラック・ウィドウ、ホークアイの6人。
対して6年後の本作ではチームで動くヒーローが増え、チーム・プラックパンサーのオコエ姐さんやシュリ王女、ドクター・ストレンジの相方ウォン、さらに冒頭で退場するロキも加えると、vsサノスのヒーローチームだけで実に24人!
今時の小中学校の1クラスの生徒数並みに多いぞ。
増加した人数に対応するために、本作ではヒーローを数人ずつグループ化して、ヴィランのサノス側の話を含めて、重要なプロットラインが最大5本程度常に同時進行するという忙しさだ。
まあ過去のシリーズからの流れがあるので、それぞれの背景説明が不要という有利さはあるものの、これほど多くのキャラクターが登場するにもかかわらず、それなりに全員に見せ場を作り、とっ散らかった感がほとんど無いのは見事。
構成の上手さは、複雑なプロットラインをまとめきれずに、やや空中分解気味だった前作、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」と比べても明らかだ。

本作が無謀なほど多くのキャラクターを登場させたのに、物語としてのまとまりを失わなかったのは、実質的な主人公をヒーローたちではなく、独特の思想に突き動かさえたヴィラン、サノスに設定したことが大きい。
究極の目的のため、六つのインフィニティ・ストーンを集めるサノスを軸とし、それを阻止するためにあちこちで立ち向かうヒーローたちという構図にしたことで、物語に分かりやすいテーゼとアンチテーゼの対立構造が生まれ、作品コンセプトが明確になった。
本作はMCU史上初めて、ヒーローではなくヴィランが主役となる物語なのである。
ディズニー傘下のマーベル・スタジオは関与していないが、スパイダーマンの権利を持つソニー・ピクチャーズでは、「スパイダーマン:ホームカミング」と世界観を共有する宿敵「ヴェノム」の単独映画が作られているので、MCUでもフェイズ4以降には、魅力的なヴィラン映画が多く作られることになるのかもしれない。

インフィニティ・ストーンを全て集めた者は、全能の存在となり、指先ひとつ動かすだけで全て思いのまま。
サノスの故郷タイタンは平和な惑星だったが、人口が増えすぎて崩壊の危機に陥り、サノスは無作為に全人口の半分を殺害することを主張するも、時すでに遅し。
彼は、滅びてしまった故郷のケースを教訓に、「この宇宙のバランスを保つために、全ての生命を半分にする」ことを目的に、あちこちの惑星を襲って人口の半分を殺してきた。
とは言え、宇宙には惑星がありすぎてとても間に合わないので、インフィニティ・ストーンを使うことが出来れば、一発で片がつくという訳。
まあ相当に歪んだ思想だが、この考え方自体は日本のSF作品などにもたまに出てくる。
例えば富野由悠季は、「機動戦士ガンダム」で人口の半分を死滅させていて、主人公のアムロに「人間なんて、戦争してなきゃとっくに滅んでた」と言わせているし、「宇宙戦艦ヤマト 2202」の白色彗星であちこちの星を滅ぼしまくっているガトランティス帝国は、人型人種の暴走を防ぎ、この宇宙のバランスを保つため、超古代文明が作った破壊装置という位置付けになっている。
殺される立場で考えれば、狂気としか思えないが、サノスの中でこれは絶対的な大儀なのだ。
6年前、サノスが「アベンジャーズ」のエンドクレジット後のおまけで初登場した時は、コミックに近いデザインだったが、今回はずっと人間に近いのも、彼を理解不能な絶対悪には感じさせないためだろう。
アゴが◯玉なのは譲れなかったようだが。

一方で、ヒーローたちにも、過去10年間に渡って作り上げてきた、それぞれの体現する大義があり、戦う理由と矜恃がある。
宇宙全体を救うためなら、心から愛する娘を生贄に捧げることを躊躇わず、無数の命を消し去ってもかまわないというサノス。
対照的に、すべての人を守ろうとし、仲間の一人の犠牲すら許さないというヒーローたち。
共に人智を超えた強大な力を持ちながら、ぶつかり合う二つの大義の勝敗は、当然ながらどんな犠牲をもやむなしと覚悟を決めている方に傾く。
本作の原作とされているのは、同名の「インフィニティ・ウォー」ではなく、その前編にあたる「インフィニティ・ガントレット」
映画版と原作の乖離が激しいMCUの例にもれず、基本的な設定と流れ以外は登場人物も行動原理もかなり異なる。
何しろ原作のサノスは、死を司るミストレス・デスに惚れ込んでしまい、愛しの彼女を振り向かせるために色々こじらせた行動をとるのだが、“指パッチンで宇宙の半分死滅”もその文脈で起こるのである。
だから原作を知っていても、この映画版の帰結する地点は意味的にだいぶ異なり、結構な衝撃をくらう。
特にこの10年MCUを追い続けてきた人ほど、ヒーローたちへの感情移入がブーメランとなって心に突き刺さるのではないか。
原作だと、ある人物の行動が形勢逆転の契機になるのだけど、果たして来年公開の後半戦でも原作の設定をある程度踏襲するのか、それとも全く異なる方向に舵を切るのか。
六つのインフィニティ・ストーンさえあれば、宇宙のすべてが思いのままになるのだから、ある意味どんな展開も可能な訳で、ここは思いもよらない“驚き”を期待したい。
原作の最重要キャラクターで、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」で存在の布石が打たれていたアダム・ウォーロックの登場もあるかも。
アベンジャーズの一作目のメンバーが全員、指パッチンの惨禍から生き残っているのも注目だ。
彼らはおそらく次回が最後の登場となるので、大きな活躍の場が用意されるのだろう。

ヒーローが負けてヴィランが勝つという、次があるにしてもアンハッピーな話。
全体のトーンはルッソ兄弟らしくシリアスで、ジョス・ウェドンが手がけた「アベンジャーズ」前ニ作と比べるとやや暗め。
その分、今回から合流したガーディアンズ・チームのユーモアが、いいアクセントになっている。
ガモーラを巡って、ソーと張り合うスター・ロードとか相当可笑しかった。
唯一、ちょっと物足りないと感じたのが、現実のアメリカのメタファーとしてのヒーロー映画という側面が見えなかったことだ。
ヒーローvsヴィランのアクション映画としては文句無しの面白さなのだが、ルッソ兄弟のキャプテン・アメリカ二作品や、アフロ・アメリカン現代史を内包していた「ブラックパンサー」なども含めて、MCUのシリアス系では社会性が良いスパイスになっていたので、今回も期待していたのだけど、その辺は薄味。
まあ後半になって、色々見えてくるのかもしれないし、今回はあくまでも「アベンジャーズ」なのでこのままスルーなのかもしれないけど。

例によって、エンドクレジット後におまけがあるのだが、今描写されたあるマークを見る限りでは、本国では来年3月に公開予定のブリー・ラーソン主演の「キャプテン・マーベル」が、次回作への橋渡しとして重要な作品になりそうだ。
「ブラックパンサー」で、初のアフリカ系単独映画を作って本作へ繋げたと思ったら、次はDCに先行された女性ヒーロー単独映画とは、マーベルの戦略には本当に抜け目が無い。
この夏公開の、お笑い路線の「アントマン&ワスプ」も楽しみ。
本作ではアントマンとホークアイは、司法取引に応じて軟禁中ということになっていたが、次回では戦力ダウンしたアベンジャーズに復帰するんだろうな。
関係無いけど、「魂」のストーンの案内人として久々登場のレッドスカルが、なんか哀れで良かった。

今回は、最終的に登場人物の半分が死んでしまう映画なので、その名も「午後の死」をチョイス。これは、いくつものカクテルレシピを残したことでも知られる、文豪アーネスト・ヘミングウェイが考案した物凄く変なカクテルで、当初はなんと黒色火薬をシャンパンで割ったという、一体どんな味がするのかも想像できないものだった。
その後、アブサンのシャンパン割になるのだが、アブサンが禁止されている国も多かったので、ペルノーを割るレシピが一般化、比率もペルノーとシャンパンが2:3だったり、45mlのペルノーとお好みの量のシャンパンだったり、複数存在する。
基本的にはシャンパングラスに、ペルノーまたはアブサンを注ぎ、シャンパンを静かに足すだけ。
ペルノーの香りが好きな人には、結構クセになる味わいだが、香草が苦手な人にはきついかも。
比率にもよるが、相当にアルコール度数が高いので、飲みすぎると本当に「午後の死」になっちゃう。

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コメント
この記事へのコメント
こんばんわ
続編ありきとは知らずに見たので、あのラストは衝撃的でした。
それ故にEDロール後のニック・フューリーが誰に連絡したのかは凄く興奮しましたね。
まさかそんな隠し玉がいたとは…。
アメリカのヒーローはいったい何人いるんやら?
2018/04/29(日) 23:16:20 | URL | にゃむばなな #-[ 編集]
こんばんは
>にゃむばななさん
私も正確には知らないけど、脇役メインの人とか入れればマーベルだけでも余裕で3桁はいるんじゃないですかね。
「キャプテン・マーベル」は90年代が舞台のようだけど、多分「ワンダーウーマン」のようなやり方で、次のアベンジャーズにつなげるのではないかと思ってます。
2018/05/02(水) 19:42:56 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
ビックリ
ノラネコさん☆
驚愕のラストにお口あんぐりでした。
学芸会でも全員主役できる数のヒーローたちを巧い事見せ場も作って、上手に生かし切っていましたよね。
世界が終わるほどの危機なのに、時々ゆるく笑いも入っていて、息継ぎできたかんじでした。
2018/05/16(水) 23:32:50 | URL | ノルウェーまだ~む #gVQMq6Z2[ 編集]
こんばんは
>ノルウェーまだ~むさん
まあ宣伝で「アベンジャーズ全滅」ってやってるんですけど、まさかそのままだとは皆んな思わなかったんですねw
ルッソ兄弟のテイストだとちょっとハードすぎるかなと思ってましたが、GOTGの面々がちょうどいい感じでお笑い入れてくれてましたね。
2018/05/17(木) 22:47:57 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
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2018/05/02(水) 17:05:15 | シネマ・ジャンプストリート 映画のブログ
いや、これ、たぶん、このあと、ああして、こうなって。
2018/05/04(金) 18:24:48 | 或る日の出来事
GW中に映画「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」を鑑賞しました。
2018/05/04(金) 21:10:04 | FREE TIME
** ネタバレ注意!! **<マーベル・シネマティック・ユニバース>の19作目で、これまでの作品群の集大成となる、実質前後編の前編。「マイティ・ソー/バトルロイヤル」でオーディンはこの世を去り、ヘラによってウォーリアス・スリーは瞬殺されてアスガルドは崩壊し、ソー自身もムジョルニアと右目を失ったが、最後にはヘラを倒してアスガルドの王座に就き、残った民を率いて弟ロキや女戦士ヴァルキリー、それにハ...
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