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ショートレビュー「メリー・ポピンズ リターンズ・・・・・評価額1650円」
2019年02月09日 (土) | 編集 |
メリーは、今回もMr.バンクスを救いにやって来る。

P・L・トラヴァースの児童小説を原作とする、ミュージカル映画の金字塔「メリー・ポピンズ」の、実に54年ぶりとなるオフィシャルな続編。
物語の中では前作から25年が経過し、主人公はバンクス家の長男だったマイケルへと代替わり。
かつて子供だったキャラクターが大人になって、社会のしがらみを絡めた問題を抱えているのは昨年の「プーと大人になった僕」と同じ構図だ。
一家の大黒柱となったマイケルは、最愛の妻を亡くしたばかりで、三人の子供たちをどう育てていいのか分からず、姉のジェーンのサポートを受けてもなおテンパり気味。
しかも背景となるのは大恐慌時代。
バンクス家は、借金の焦げ付きで家を失う危機に瀕しているのである。


八方塞がりの状況のマイケルの元へ、魔法使いのナニー、メリー・ポピンズが25年ぶりに現れる。
「メリー・ポピンズ」制作のビハインド・ザ・シーンを描いた「ウォルト・ディズニーの約束」では、ディズニー側が作品のテーマを理解していないと思った原作者のトラヴァースがこう言い放つ。
「メリー・ポピンズが子供たちを救いにやって来たですって?あきれた!」
現在日本でも虐待やネグレクトに苦しむ子供は後をたたないが、そこまで極端でなくても子供たちが抱えている問題の原因は往々にして親。
親が幸せでないのに、子供が幸せになれる可能性は低い。
救われるべきは子供たちではなく、社会という牢獄に閉じ込められ、信頼できる友だちもおらず、ただ厳格で利己的なふりをして自分を保っているかわいそうな父親、Mr.バンクスなのである。

メリー・ポピンズが子供たちとの愉快な冒険を通して、二代目Mr.バンクス、マイケルの硬直した心を間接的に溶かし、一家の危機を救う流れは、本作でも踏襲されている。

しかし、前作で子供たちが作った理想のナニーを求めるチラシのような、メリーが再びやって来る「動機」の部分が無かったり、マイケルの抱えている葛藤が第一義的には「家を失う」という極めて物理的なもので、どちらかといえば精神的な救いをもたらすメリーの存在とのマッチングが今ひとつだったりといった問題点もちらほら。
クライマックスの流れは、前作というよりも「プーと大人になった僕」を思わせ、メリーの行動などはちょいご都合主義を感じさせてしまうのだが、まあギリギリ良しとしよう。

前作の凧揚げのシーンつながりだからか、今回メリー・ポピンズは凧を手にして空から現れる。
Mrs.バンクスが婦人参政権運動をしていた流れで、娘のジェーンも労働運動をしていたり、悪役の銀行の頭取ミスター・ドース・シニアを演じたディック・ヴァン・ダイクが、歳をとったドース・ジュニア役で再登場したり、意外と前作とのつながり要素が多いので、知っていた方が楽しめるだろうが、単体で観ても問題ない作り。

ディック・ヴァン・ダイクのルックスが全く変わってないので、一瞬CGかと思った。
まあよく考えたら、前作の彼は本作のジャックに当たるメリーの友だちのバートと二役だったから、ドース・シニア役は老けメイクだった訳だが、それにしても93歳にして現役とは!
バルーン・レディ役で登場のアンジェラ・ランズベリーといい、90代元気すぎ。
そういえば、赤い風船が童心の象徴となっているのも、「プーと大人になった僕」と共通している。



シャーマン兄弟による前作の歌はそのままは使われておらず、全てマーク・シャイマンが書き下ろしたニューナンバーなのだが、カラフルなミュージカルシークエンスのビジュアルは素晴らしく、ボリュームも満点でお腹いっぱい。
陶器の世界の手描きアニメーション表現は、前作への熱いオマージュを感じさせ、嬉しくなってしまった。

やはり餅は餅屋で、ロブ・マーシャル監督の演出は、ミュージカル作品では水を得た魚の如く生き生きしてる。
惜しむらくは、楽曲のクオリティは総じてハイレベルなものの、前作の「チム・チム・チェリー」の様な、決定的にインパクトのある歌が無いこと。
これがあるか無いかでは、作品の最終的な印象の強さがだいぶ違ってきてしまう。
特筆すべきはタイトルロールを演じるエミリー・ブラントで、伝説的なジュリー・アンドリュースに勝るとも劣らない名演をみせ、歌やダンスも見事な仕上がり。

アカデミー主演女優賞にノミネートされなかったのが、ちょっと信じられないくらいだ。

今回はまんま「メリー・ポピンズ」をチョイス。
ドライ・ジン60mlとクレーム・ド・カカオ(カカオ・リキュール)10mlを、氷で満たしたミキシング・グラスに入れ、ステアし、カクテルグラスに注ぐ。
チョコレート色の大人なカクテル。
カカオの香りとジンの清涼感のマッチングは、以外と悪くない。

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