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ショートレビュー「アヴリルと奇妙な世界・・・・・評価額1650円」
2019年07月25日 (木) | 編集 |
蒸気世界の大冒険。

2015年のアヌシー国際アニメーション映画祭グランプリ受賞作「アヴリルと奇妙な世界」が、ようやく「カリコレ2019」にて限定公開。
19世紀後半に起こったある事件を発端に、世界中の名だたる科学者たちが謎の失踪を遂げてしまったため、第三次エネルギー革命をはじめとする科学技術の革新が起こらず、ヨーロッパではナポレオン帝国が続いているパラレルワールドの1941年
蒸気機関を使いすぎて石炭はすでに枯渇し、木炭の原料となるカナダの森林を巡って、ヨーロッパとアメリカの戦争が激化。
帝国政府は、失踪を免れた数少ない科学者たちを連行し、戦争に協力させている。
パリに住む少女アヴリルは、ネコのダーウィンとひょんなことから集った旅の仲間たちと共に、10年前に失踪した科学者の両親を探す旅に出る。

好奇心をくすぐる冒頭のクレジットから、センス・オブ・ワンダー全開。
石油時代が来ていないので、この世界の主要動力は依然として蒸気機関。
スチームパンクな世界観が、最高にワクワクする。
クリスチャン・デスマールとフランク・エキンジ両監督は、確実に宮崎駿の大ファンのはず。
歩く家、奇妙な飛行機械など、「天空の城 ラピュタ」「ハウルの動く城」の影響を感じさせるイメージが随所に見られ、あるキャラクターが使っている歩行機械は、「未来少年コナン」のロボノイドを彷彿とさせる。
なぜか二本並んで建っているエッフェル塔は、鉄道の駅。
鉄道が全てロープウェイ形式なのも面白く、客船の様な巨大な車両を吊り下げるギミックは、スペインにある世界遺産のビスカヤ橋が元ネタか。
異世界ファンタジーは、「その世界に行ってみたい!」と思わせれば半分勝ち。
その意味でこの映画の世界は、もの凄く魅力的だ。

科学者失踪の謎と、両親が開発していた生物を不死身にする血清が、アヴリルを驚くべき世界へと導いてゆく。
実験で生まれた知性を持った喋るネコ、ダーウィンのキャラクターがいい。
幼くして孤児となり、たった一人で生きてきたアヴリルの唯一の家族であり、時には様々な知識を彼女に教える先生でもある。
アヴリルとダーウィンを中心に、幼い頃に生き別れになった祖父のポップス博士、訳ありの若者ジュリウス、ポップス逮捕に取り憑かれた刑事のガスパールなど、クセの強い登場人物たちは魅力的で、物語はアメイジングな世界観の中でテンポよく進んでゆく。

そして両親を探す冒険の結果見えてくる、数十年間に渡って準備されてきた事件の真相。
なぜ科学者たちは失踪したのか、彼らはどこへ消えたのか、黒幕は誰でなぜ生物を不死身にする血清を必要としているのか。
人類の愚かしさを思い知ったある存在が、生物の未来を救うべく仕掛けた壮大な計画。
両親をはじめとする世界の科学者たちは、その計画に賛同して今日まで協力してきたのだが、実はそれにもさらなる裏があるのだ。
アヴリルと旅の仲間たちは、それぞれの才覚を発揮して、世界を救う最後の賭けに出る。
終盤は結構駆け足な展開だが、一応伏線をきっちりと回収しつつ、スペクタクルなクライマックスを成立させているのは見事。
しかし本作の白眉は、本題が終わった後のエピローグだろう。
ヨーロッパのアニメーションらしい、ウィットに富んだシニカルなユーモアが絶妙に効いていて、実に楽しかった。
ラストカットなんて、日本やアメリカのアニメーションではまず見られないセンスだもんなあ。

今回は、もうひとつのパリが舞台なので「パリジャン」をチョイス。
ドライ・ジン30ml、ドライ・ベルモット20ml、クレーム・ド・カシス10mlをステアして、グラスに注ぐ。
ドライ・ベルモットとクレーム・ド・カシスの風味をジンの清涼感をまとめ上げる。
やや甘口でルビー色が美しい、アペリティフ向きのオシャレなショートカクテル。

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