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2019年10月03日 (木) | 編集 |
祝・多部未華子、貫地谷しほり御結婚!
おめでたい話題がなかったとしても、胸踊るステキな映画だ。
70億の人間が暮らすこの惑星で、今日も無数の出会いが生まれている。
「出会ったのが、他の誰でもなく、この人でよかった」という、人生の幸せはいつ決まるのか。
早々に答えを出す人もいれば、長い間一緒にいるうちに、幸せが何なのかよく分からなくなってしまった人も、そもそもまだ人生を決める出会いがどんなものか知らない若者たちも。
起点となるのは、日本人が挑戦するボクシング・ヘビー級世界戦が開催される夜。
この夜、杜の都・仙台で、偶然あるストリート・ミュージシャンの歌を共に聞いた佐藤と紗季。
佐藤の親友で、学生結婚した織田一真と由美の夫婦に、ちょっと生意気な愛娘の美緒。
偉業に挑むプロボクサー、ウィンストン小野に告白される美容師の美奈子は、由美の友人。
佐藤の上司の藤間は妻に逃げられ、娘の亜美子とウィンストンの試合を見に行く約束をする。
タイトル通り「アイネクライネナハトムジーク(小さな夜の音楽)」からはじまり、幾つもの人生が交錯する恋愛群像劇だ。
映画は10年の歳月を挟んだ、ウィンストンの二度の世界戦を軸に展開する。
10年前の現在、10年後の現在、関係が変わる人、変わらない人、成長する人、挑戦し続ける人、何かを悟る人もいる。
伊坂幸太郎の同名原作は、6つの短編が相互に絡み合う連作形式。
鈴木謙一の脚本は、取捨選択しつつこれを巧みに再構築し、二つの現在を描く前後編として非常に端正にまとめ上げている。
最初の世界戦の夜に出会い、やがて付き合いはじめた佐藤と紗季は、10年後の今も恋人同士ではあるものの、長過ぎた春の出口に迷い、これからの人生をどうするのか悩みを深めている。
一真と由美の夫婦は相変わらず仲睦まじいが、10年前は幼児だった娘の美緒は、すっかり成長して思春期真っ只中。
藤間の娘の亜美子とは友人で、同級生の和人は二度目の世界戦でウィンストンが勝ったら奈緒に告白しようと決意している。
数多い登場人物の相関関係が非常に複雑かつ近く、これがもし東京が舞台だったらリアリティを感じられなかっただろう。
もうちょっと地方の色を出しても良かった気もするが、仙台という人口100万人の小さ過ぎず、大き過ぎない地方都市が、「まあ、あるかもね」というギリギリのリミット。
彼・彼女らは皆、直接的かは間接的かの差はあれど、どこかでローカルヒーローであるウィンストンの、10年越しの不屈の挑戦に自分の人生を投影し、背中を押されているのである。
内容は全く違うのだが、「アド・アストラ」の劇中、孤独な宇宙で他人との共感に目覚めたブラッド・ピットが口にする、「私たちはお互いの関係が全てだ」という台詞がリフレイン。
いくつもの出会いによって、それぞれの人生が絡み合って葛藤を生み、やがてそれは調和となって、心地いい「アイネクライネナハトムジーク」を奏で始める。
基本、いい人しか出てこない出来過ぎな話ではあるものの、紗季との関係に悩む佐藤の少々のもどかしさもドラマを盛り上げ、全ての登場人物の出会いを喜び、応援したくなる最高に気持ちのいい物語。
らしさ、という点では「愛がなんだ」の方が本来の領域に近いんだろうけど、絶好調な今泉力哉監督の器用さが光る。
今なら、どんなぶっ飛んだラブストーリーでも一級品に仕上げてきそう。
今回は宮城が舞台ということで、石巻の平孝酒造の「日高見 純米山田錦」をチョイス。
日高見といえば、キリリとした辛口だが、こちらはやや辛口でフルーティー。
酸味とコクのバランスがよく、映画のように調和したハーモニーが感じられる。
石巻といえば海の幸だが、魚介類との相性が抜群にいい。
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おめでたい話題がなかったとしても、胸踊るステキな映画だ。
70億の人間が暮らすこの惑星で、今日も無数の出会いが生まれている。
「出会ったのが、他の誰でもなく、この人でよかった」という、人生の幸せはいつ決まるのか。
早々に答えを出す人もいれば、長い間一緒にいるうちに、幸せが何なのかよく分からなくなってしまった人も、そもそもまだ人生を決める出会いがどんなものか知らない若者たちも。
起点となるのは、日本人が挑戦するボクシング・ヘビー級世界戦が開催される夜。
この夜、杜の都・仙台で、偶然あるストリート・ミュージシャンの歌を共に聞いた佐藤と紗季。
佐藤の親友で、学生結婚した織田一真と由美の夫婦に、ちょっと生意気な愛娘の美緒。
偉業に挑むプロボクサー、ウィンストン小野に告白される美容師の美奈子は、由美の友人。
佐藤の上司の藤間は妻に逃げられ、娘の亜美子とウィンストンの試合を見に行く約束をする。
タイトル通り「アイネクライネナハトムジーク(小さな夜の音楽)」からはじまり、幾つもの人生が交錯する恋愛群像劇だ。
映画は10年の歳月を挟んだ、ウィンストンの二度の世界戦を軸に展開する。
10年前の現在、10年後の現在、関係が変わる人、変わらない人、成長する人、挑戦し続ける人、何かを悟る人もいる。
伊坂幸太郎の同名原作は、6つの短編が相互に絡み合う連作形式。
鈴木謙一の脚本は、取捨選択しつつこれを巧みに再構築し、二つの現在を描く前後編として非常に端正にまとめ上げている。
最初の世界戦の夜に出会い、やがて付き合いはじめた佐藤と紗季は、10年後の今も恋人同士ではあるものの、長過ぎた春の出口に迷い、これからの人生をどうするのか悩みを深めている。
一真と由美の夫婦は相変わらず仲睦まじいが、10年前は幼児だった娘の美緒は、すっかり成長して思春期真っ只中。
藤間の娘の亜美子とは友人で、同級生の和人は二度目の世界戦でウィンストンが勝ったら奈緒に告白しようと決意している。
数多い登場人物の相関関係が非常に複雑かつ近く、これがもし東京が舞台だったらリアリティを感じられなかっただろう。
もうちょっと地方の色を出しても良かった気もするが、仙台という人口100万人の小さ過ぎず、大き過ぎない地方都市が、「まあ、あるかもね」というギリギリのリミット。
彼・彼女らは皆、直接的かは間接的かの差はあれど、どこかでローカルヒーローであるウィンストンの、10年越しの不屈の挑戦に自分の人生を投影し、背中を押されているのである。
内容は全く違うのだが、「アド・アストラ」の劇中、孤独な宇宙で他人との共感に目覚めたブラッド・ピットが口にする、「私たちはお互いの関係が全てだ」という台詞がリフレイン。
いくつもの出会いによって、それぞれの人生が絡み合って葛藤を生み、やがてそれは調和となって、心地いい「アイネクライネナハトムジーク」を奏で始める。
基本、いい人しか出てこない出来過ぎな話ではあるものの、紗季との関係に悩む佐藤の少々のもどかしさもドラマを盛り上げ、全ての登場人物の出会いを喜び、応援したくなる最高に気持ちのいい物語。
らしさ、という点では「愛がなんだ」の方が本来の領域に近いんだろうけど、絶好調な今泉力哉監督の器用さが光る。
今なら、どんなぶっ飛んだラブストーリーでも一級品に仕上げてきそう。
今回は宮城が舞台ということで、石巻の平孝酒造の「日高見 純米山田錦」をチョイス。
日高見といえば、キリリとした辛口だが、こちらはやや辛口でフルーティー。
酸味とコクのバランスがよく、映画のように調和したハーモニーが感じられる。
石巻といえば海の幸だが、魚介類との相性が抜群にいい。

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この記事へのコメント
ノラネコさん☆
ほんわかして何とも温かくなる映画でしたね~
女心を凄く良く判ってる!のは、原作の伊坂幸太郎なのか?今泉監督なのか?
多部ちゃんも良いタイミングで結婚しますしね☆
ほんわかして何とも温かくなる映画でしたね~
女心を凄く良く判ってる!のは、原作の伊坂幸太郎なのか?今泉監督なのか?
多部ちゃんも良いタイミングで結婚しますしね☆
> 基本、いい人しか出てこない出来過ぎな話ではあるものの、
悪い人は、ガヤレベルだけど、駐輪場とファミレスにいる。あのJK、ダメンズを引き寄せてしまうオーラを持ってるのか? このお方の父親がってのは人がいすぎる東京では通用しなそう。
悪い人は、ガヤレベルだけど、駐輪場とファミレスにいる。あのJK、ダメンズを引き寄せてしまうオーラを持ってるのか? このお方の父親がってのは人がいすぎる東京では通用しなそう。
2019/10/06(日) 11:34:38 | URL | fjk78dead #-[ 編集]
>ノルウェーまだ~むさん
いい意味で漫画みたいな幸せな映画でした。
公開中に二人も結婚てネタかと思いましたよ。
映画の印象の延長もあるけど、お幸せになってほしいですね。
>ふじきさん
北川景子似のJKには思わず意地悪をしたくなっちゃう。
おっさんたちのダメさには悪意を感じたw
いい意味で漫画みたいな幸せな映画でした。
公開中に二人も結婚てネタかと思いましたよ。
映画の印象の延長もあるけど、お幸せになってほしいですね。
>ふじきさん
北川景子似のJKには思わず意地悪をしたくなっちゃう。
おっさんたちのダメさには悪意を感じたw
『パンとバスと2度目のハツコイ』といい、今泉力哉監督作品はいいですよね。
個人的にはウィンストン小野の復帰戦が試合には敗れても勝負には勝ったというところが好きですわ。
これが大都会には似合わないかも知れないけど、地元愛の強い地方都市にはバッチリなんですから!
個人的にはウィンストン小野の復帰戦が試合には敗れても勝負には勝ったというところが好きですわ。
これが大都会には似合わないかも知れないけど、地元愛の強い地方都市にはバッチリなんですから!
>にゃむばななさん
あれは勝っちゃたら逆にドラマにならないですよね。
地方都市の割と小さな人間たちの相関が心地よかったです。
まあ出来すぎではあるんだけど。
今泉監督は今ノリノリに乗ってる時期なんでしょうね。
あれは勝っちゃたら逆にドラマにならないですよね。
地方都市の割と小さな人間たちの相関が心地よかったです。
まあ出来すぎではあるんだけど。
今泉監督は今ノリノリに乗ってる時期なんでしょうね。
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宮城県仙台市。 駅前の大型ビジョンには、日本人初となる世界ヘビー級王座を賭けたタイトルマッチが映し出されている。 街頭アンケートに立つ会社員の男・佐藤の耳に、ギターの弾き語りが響く。 歌に聴き入っていた女性・紗季に声をかけると、快くアンケートに答えてくれた…。 ラブ・ストーリー。 ≪あの時、あの場所で出会ったのが君で 本当に良かった。≫
2019/10/05(土) 18:21:43 | 象のロケット
◆『アイネクライネナハトムジーク』トーホーシネマズ日比谷13
▲画像は後から。
五つ星評価で【★★★★多部未華子無双】
まず二部制の群像劇だけど、一部と二部のキャラの繋がり具合の面白さや、キャラが普通かつ平凡なのが逆に良い。一人一人に対して深く描かれないのだけど、平凡である事によって、身近な人物として補完されて見れてしまうのかもしれない。
特に、今更そんなこと言われても感は本人凄くあるだ...
2019/10/06(日) 11:26:13 | ふじき78の死屍累々映画日記・第二章
"アイネクライネナハトムジーク"
[アイネクライネナハトムジーク]
先日、嫁さんがDVDをレンタルしていた『アイネクライネナハトムジーク』を観ました。
-----story-------------
ベストセラー作家「伊坂幸太郎」の同名連作短編集を『愛がなんだ』の「今泉力哉」監督で映画化した恋愛群像劇。
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2021/02/26(金) 22:04:40 | じゅうのblog
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