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ショートレビュー「TENET テネット・・・・・評価額1550円」
2020年09月21日 (月) | 編集 |
未来を、取り戻せ!

あらゆる作品で時間軸をいじらねばいられない、時間フェチ監督のクリストファー・ノーランが、遂に時間そのものをモチーフにしたSFサスペンス。
時間を逆行させ、世界に破滅をもたらす謎の機械”アルゴリズム”を奪還するため、ジョン・デヴィッド・ワシントン演じる凄腕エージェントと、その相方となるロバート・パティソンが活躍する。
アイディアはとても面白いし、オートリバースのカセットデッキを巨大化させた様なタイムマシンや、前進する時間と後退する時間が入り混じるビジュアルも未見性がある。
フルスケールのジャンボ機を激突炎上させたりして、相変わらずやりたい放題。
たかだか倉庫を無人にするためにこれって、単にデカいものを破壊したかっただけだろ(笑

しかし、面白いことは面白いが、今回はノーランの欠点もはっきり出てしまっている。
それは“説明下手”!
いや物理知識とかのことではない。
そりゃエントロピーや反粒子や親殺しのパラドックス(映画では祖父殺し)などの用語の意味は知ってる方が理解しやすいが、それ以前にストーリー上、画面上で起こっていることの説明が下手すぎる。
これは以前の作品でもそうだったけど、設定がこれほど入り組んではいなかったので、それほど問題になることは無かった。
しかし本作は観ながら脳味噌をフル回転させても、説明下手と描写不足で何が起こってるのか分からず、後から考えて辻褄合せしなきゃならない所が多々ある。
特にクライマックスは全員が同じ迷彩服に顔を覆うガスマスク姿なので、誰がだれやら何処がどこやらさっぱり分からない。

元々ノーランは、映像によるテリングは上手くない。
どちらかというと、小説をそのまま映像に置き換えたようなナラティブなスタイルで、映像そのもので語るタイプじゃないんだな。
本作のジャンボジェットのような、派手な要素は毎回作ってくるんだが、IMAXこだわりでも分かるように、規模でごまかして迫力あるように見せている。
あのシーンだって、お世辞にも映像演出的に上手いとは言えない。
本作を観ると、複雑すぎて言葉で説明が難しい内容だと、効果的に映像で見せることが出来ずに、テリングが破綻してしまうのがよく分かる。
最初から何度も観るのが前提の人はこれでも良いのかもしれないが、娯楽映画ってそういうものじゃないだろう。

あと本作では、時間と共にノーラン作品の両輪である“愛”の要素が薄かったことも、説明不足を際立たせる。
”愛“という感情はやはりドラマチックに強くて、ちょっとした矛盾や説明不足はチャラにしてくれる力がある。
そもそも本作では、善玉悪玉ともに登場人物の人物造形や動機が弱く、「インセプション」「インターステラー」と違って、登場人物の感情で強引に押し流すことが出来なかった。

怒涛の展開で150分はあっという間に過ぎてゆくし、それなりに楽しんだのは確か。
だが、もうちょっと語り口と見せ方がうまければ、余計なところに引っかかることも無く、もっと作品に没入して観ることが出来たのではないか。
その点が残念で、ノーラン作品の中では低評価せざるをえない。
もっとも、世界の映画市場が最悪の逆風に苦しみ、続々と公開延期や配信に流れる中で、これほどの大作の劇場公開に打って出てくれたことは、とても価値あることで素直に称賛に値する。
だから評価額は少しおまけ。

今回は主人公のキャラクターから「ダーブ」をチョイス。
これは兵士や高才、強者を意味する言葉。
ドライ・ジン30ml、ドライ・ベルモット15ml、アプリコット・ブランデー15ml、レモン・ジュース1tspをシェイクし、グラスに注ぐ。
オレンジのカラーが美しく、フルーティーな香り豊か。
レモンの酸味が、全体をさっぱりとまとめ上げている。

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コメント
この記事へのコメント
おまけして1550円はかなり辛口ですね💦
僕は明日観てくるのでまだなんとも言えませんが、確かに前作のダンケルクにも言える事ですが、登場人物の深いキャラクターの掘り下げと、そこに起因するパワフルなドラマというノーラン監督の最大の魅力がトレーラーからもあまり感じられませんでしたね😢
僕も書きたい物語があり、3年くらいどっぷりと物語の勉強を独学でしていたのですが、その時から1番参考にしていて、人生でNo.1の映画がインターステラーだったので、またあんな映画を作ってほしいと思うばかりです笑
2020/09/21(月) 18:49:58 | URL | りょう #-[ 編集]
こんばんは
>りょうさん
ノーランの映画って映画的時間に代表される構造の面白さと、登場人物の感情の面白さが両輪として機能していたのですが、「ダンケルク」から構造の方がグッと大きくなって、人間が弱くなりました。
この作品はその傾向がますます強くなって、登場人物はもはや記号に過ぎなくなってしまってます。
つまらない訳ではいのが困るのですが、ちょっと残念です。
2020/09/21(月) 22:38:48 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
こんばんは!
ダンケルクからなんとなく嫌な予感はしていたのですが、やはりそっち方向に行ってしまったんですね…💦
残念な気持ちもありますが、今作はスタイリッシュなアクション映画として観に行きたいと思います😁
2020/09/21(月) 23:29:02 | URL | りょう #-[ 編集]
こんばんは
ダンケルクがアリアリだった私は、“何見てんだか分かんねぇけど、面白ぇや”って感じでした。
ただダンケルクは史実を知っていれば脚本のパズルを解くのは簡単だったのに比べて、こっちは遙かに不親切でしたね。

>登場人物はもはや記号
主人公の役名が“主人公”ですからね。昔のゲームみたい。
おまけに見終わってみると、実は主人公は別の奴のようにも思えてくる。

登場人物の内面や来し方の描写が薄いのは、スパイ映画を意識しすぎた所為かも。“真の敵”が全く姿を見せない辺りからも、そんな印象を受けます。奏功してるかどうかは別として。

エントロピーが減少すると、その物の時間が逆行したように見える、という描写。昔ホーキング博士が「ビッグクランチが起こると、宇宙の時間が巻き戻る」って考察してたのを思い出して、面白かったです。
2020/09/23(水) 01:09:30 | URL | 焼き鳥屋 #VMUoFgWA[ 編集]
こんばんは
>焼き鳥屋さん
「ダンケルク」は基本史実で、構造も時系列が三つに分かれている、ということだけだったので、それに全体が引きずられる様にはなってなかったですよね。
しかし、本作はもはや構造しかなくて、人間を含めた全ての要素が構造のピースに過ぎないので、映画を観ている感じがしないのですよね。
時間軸を持つパズルみたいな。
物理現象のシミュレーションとしてはユニークですが、この路線で行くならノーランはもうちょっと映像演出を洗練させないと厳しいと思います。
2020/09/23(水) 22:53:12 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
予習していきました
ノラネコさん☆
かなりノラネコさんが辛口だったので心配しながら観てきました!
確かに説明なしであえて?マークを沢山出させて、観客も「主人公」同様にナゾに翻弄させるように作っているのかな~と思いました。
CGなしに?同じビルを2度も爆破するノーラン監督の頭の中を見てみたいです(見てもきっと判らないけど)
2020/09/30(水) 17:53:49 | URL | ノルウェーまだ~む #gVQMq6Z2[ 編集]
こんばんは
>ノルウェーまだ~むさん
まあ楽しんだのは確かなんですけど、今回は彼のストーリーテラーとしての欠点が露骨に出てしまったかなと思います。
リピーター誘うにしてもちょっとやり過ぎでした。
私はこの出来なら二度は観ないですね〜
2020/10/01(木) 23:08:43 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
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テロ事件で生き残った特殊部隊に所属する名もなき男は、あるミッションを命じられる。 それは、時間のルールから脱出し、未来からやって来る敵と戦い、第三次世界大戦から人類を救えというもの。 未来では“時間の逆行”と呼ばれる装置が開発され、人や物が過去へと移動できるようになっているのだ。 ミッションのキーワードは<TENET テネット>。 その言葉の使い方次第で、未来が決まる…。 SFアクション。
2020/09/22(火) 12:04:22 | 象のロケット
「テネット」だか「トッテネ」だか知らないが、ワケわからなくて面白くなくて(面白いならいいが)これ解る?って監督の鼻持ちならなさが私には嫌いな映画。
2020/09/30(水) 22:50:00 | 或る日の出来事