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ショートレビュー「クワイエット・プレイス 破られた沈黙・・・・・1650円」
2021年06月24日 (木) | 編集 |
絶対無音ホラー再び。

これぞ「B級だけど、ちゃんと面白い」お手本のような映画だ。
2018年に予想外の大ヒットとなり、全世界で3億4千万ドルを稼ぎ出した異色のSFホラー「クワイエット・プレイス」の第二弾。
尺も前作から若干のびたとは言え、クレジットを抜いた実質はほぼ90分というコンパクトさも相変わらず。

ある日突然現れた謎の怪物の大群は、完全に盲目だが異常に優れた聴覚を駆使し、人々を次々と捕食。
弾丸をも跳ね返す強靭な肉体を持つ彼らに、人類の文明はなす術なく崩壊。
音を出すと即襲われるので、生き残った人々は極力静かに、声を潜めて生活している。
第一作は、そんな極限状態の中で、出産という絶対に音が出てしまう状況を迎えた、エミリー・ブラント演じるエヴリンと家族たちの物語だった。
ジョン・クラシンスキー監督以下、主要スタッフ、キャストは続投。
監督自ら演じた父親のリーは、前作のクライマックスで家族のために犠牲となり、住んでいた農場は破壊されてしまったため、今回は次なる住処を探すブラントと子供たちに、キリアン・マーフィーが演じる一家の友人のエメットが加わる。
聾唖の長女リーガンの持つ特製の補聴器を使い、スピーカーでハウリングを起こすと、怪物は無防備な内耳を覆う鎧のような頭蓋を閉じられなくなるという弱点は前作で判っちゃったので、今回はそれをどう生かすかと言う話。

前作では描かれなかった、奴らが地球へとやって来た“Day1”を描く冒頭15分が圧巻。
上空から突如として巨大な“何か”が落下し、平凡な田舎町の日常が捕食者たちのキリングフィールドへと変貌する。
一作目はハリウッド映画としては低予算の1700万ドルで作られたそうだが、今回は予算も3倍に増え、“Day1”はスピルバーグの「宇宙戦争」を思わせる、問答無用のパニックスペクタクル。
このビギニングシークエンスを冒頭に持ってきたことで、スケールと共に世界観もグッと広がり、つかみはバッチリだ。

農場を中心とした一家の生活圏だけで物語が成り立っていた前作に対し、今回は赤ん坊を抱えて動けないエヴリンのチームと、ある場所を目指す娘のリーガンのチームのロードムービーが並行に描かれるツートラック
エヴリンはエメットが身を隠していた廃工場の地下に、怪我をした息子のマーカスと赤ん坊と共に立て篭もり、怪物を倒す鍵である補聴器を持つリーガンは、救えなかった息子たちへの贖罪の気持ちを抱えるエメットとバディを組み、海上の島に生き残っているラジオ局を目指す。
ハウリングを電波に乗せて、生き残っている人々に武器として使ってもらおうと言うのだ。
しかしこれなら、実際に海賊対策などに使われている音響兵器と変わらない気もするが、特別な周波数とかがあるんだろうな、たぶん。

基本的に、音に反応する怪物に見つからない様にするのは変わらないので、個々のシチュエーションでやってることはほぼ同じ。
登場人物が怪物に追われて息を潜めると、観てる方も絶対音を出してはいけないモードに入ってしまうのが可笑しい。
実際この映画の上映館は、異常に静かだ。
ツッコミどころ満載なのも相変わらずだが、そんなところもB級映画の醍醐味。
ツートラックのメイン、実質的な主人公のポジションにリーガンが入り、人間関係が新しくなったおかげで、葛藤の種類もチェンジ。
前作で弟を死なせる原因を作り、父リーと確執を抱えていたリーガンが、すっかり大人っぽく、反骨精神旺盛に逞しく成長していて感服。
演じるミリセント・シモンズも素晴らしい。
相変わらず超ヘタレなマーカスの決意も含め、子供たちの成長物語としてもよく出来ている。
今回も続編を感じさせるオチだったが、果たしてパート3はあるのだろうか。
正しいB級映画としては、稼げるうちは続きを作って欲しいけど。

前回と同じく、「痛撃」の意味を持つカクテル「スティンガー」をチョイス。
ブランデー45ml、ペパーミント・ホワイト15mlをシェイクしてグラスに注ぐ。
ベースとなるブランデーの銘柄次第で味が大きく変わるので、好みの物を選ぶといい。
コクのあるブランデーとスッキリとしたペパーミント・ホワイトのコンビネーションは、名前の通りに刺激的。
アブサンを2dash加えることで、さらに刺激の強い「スティンガー・ロイヤル」へと変化する。

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夫と息子を亡くしたエヴリンは燃えた家を後に、生まれたばかりの赤ん坊と2人の子どもたちを連れて新たな避難場所を探しに出発した。 ノイズが溢れる外の世界へ踏み出した彼らは、謎の生存者エメットに遭遇。 離れた地には他の生き残った人々がいることを知る…。 サバイバル・ホラー第2弾。
2021/06/26(土) 23:13:44 | 象のロケット
1日目の描写が緊迫感があってよかった。
2021/06/27(日) 20:07:23 | 或る日の出来事