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ショートレビュー「ウェディング・ハイ・・・・・評価額1750円」
2022年03月18日 (金) | 編集 |
結婚は、人生最大のイベント!

大九明子+バカリズムの、壮大なる結婚披露宴あるあるコント
中村倫也と関水渚が演じる彰人と渚の新婚カップルの結婚披露宴を、篠原涼子の敏腕ウェディングプランナーが仕切る。
一見ごく普通の美男美女カップルの結婚だが、彼らの披露宴には各方面から異様な拘りを持つ人々が集っており、いつしか大騒動に。
想定外の事態の連続に、篠原涼子率いる式場スタッフは、なんとか時間内に全てのプログラムを終えようと悪戦苦闘する。

序盤は結婚式に集う濃い〜人々のバックグラウンド。
これがいちいち可笑しいのだが、結婚式が無事終わって、披露宴がはじまる中盤からはいよいよ彼らが本領を発揮しはじめる。
カップルの紹介ビデオを作るのは、中尾明慶演じるロシア映画かぶれのTVディレクター。
日頃おバカなバラエティばっかり作ってる彼は、ここぞとばかりに重厚なタルコフスキーもどきの短編映画を作り上げ、ロシア語字幕まで入れる念の入りよう。
この場違い感がむっちゃ最高なのだが、なにせタルコフスキーなので長い。
来賓スピーチをするのは、会社にも家庭にも居場所がない高橋克己の部長で、彼は残りの人生をかけてスピーチを研究し、ついにその場を大いに盛り上げる究極のスピーチを完成させる。
会場は大ウケするが、これも長い。
乾杯の音頭を取るのは皆川猿時が怪演する渚の上司だが、こちらも高橋克己の挨拶に刺激され、ブーストがかかって笑いをとりにゆくのだが、ますます長い。

披露宴の盛り上がりとは裏腹に、どんどん時間が押してゆき、あと1時間しかないのに、まだ四組もの余興が残されている危機的状況。
余興を披露するのは、新郎新婦の両親と二人の旧友たちで、誰かのプログラムをキャンセルすると、関係にヒビが入りそうで出来ない。
果たしてどうやって、このカオスなピンチを乗り切るのか?
強烈にキャラ立ちしまくった人々の群像劇を、かなり無理な方法で解決しつつ、納得させてしまう演出がお見事。
しかしこれで終わりではない。
会場には「卒業」ばりに花嫁奪還を狙う、岩田剛典演じる渚の元カレに、謎の男・向井理まで紛れ込んで来ているのだ。
想定外の状況と想定外のキャラクターが組み合わさって、生み出されたのは抱腹絶倒のお笑いスペクタクルだ。

大九明子の演出とバカリズムの脚本が、これ以上ないほどの絶妙なマッチング。
バカリズムの書く話ってトリッキーで、結構テラーを選ぶと思っている。
軽すぎると深夜バラエティ的な軽薄な印象になり、重すぎると勢いを失ってイマイチ盛り上がらない。
独特の外連味とスピード感を持つ大九明子のスタイルとは、まさにストーリーとテリングの幸福なマリアージュだ。
そう言えば「甘いお酒でうがい」はシソンヌのコントが原作だし、「私をくいとめて」でも温泉の舞台に力が入っていた。
元々お笑い、と言うかライブとの親和性が高い人なのだろうな。

披露宴を無事に終わらせるまでの大騒動だけでも十分面白いが、本当のクライマックスは全てが終わった所からはじまる。
途中から消えちゃう岩ちゃんはどうしたんだろうと思ってたら、まさかの展開に再爆笑した。
ちょっとお下品だが、何気に彼こそが一番美味しい役ではないか。
物語を通じて、一番キャラの変化が分かりやすいので、実質主人公と言えるかも知れない。
向井理との追いかけっこも楽しくて、ラストカットまで笑かしてもらった。

ところで先日公開された「L/R15」二部作の一本目、城定秀夫の「愛なのに」でも「卒業」がさりげなく伏線になっていた。
ネタバレになるので詳しくは書けないが、恋と結婚のコントラストという点で、2本を観比べて見てもなかなか面白い。
特に篠原涼子の語る最後のエピソードとか、人生そんなもんだよねーと思わせられる。
いやー何はともあれ、結婚式っていいものですね〜!

今回は、結婚式などのパーティでよく供されるブルーのスパークリングワイン、「ラ・ヴァーグ・ブルー」をチョイス。
青は聖母マリアのシンボルカラーで、縁起物として人気がある。
ソーヴィニヨン・ブランのこちらは、やや辛口。
柑橘系の香りも爽やかで、アペリティフとしても料理に合わせてもいい。
細かな泡が湧き上がる美しいブルーは、華やいだ気持ちにさせてくれる。

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2022/03/21(月) 17:24:36 | | #[ 編集]
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