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ショートレビュー「モガディシュ 脱出までの14日間・・・・・評価額1700円」
2022年07月09日 (土) | 編集 |
守るべきは国の面子か?それとも命か?

1990年、ソマリア内戦の混乱で通信手段を断たれ、戦場の真っ只中で共闘した韓国と北朝鮮大使館員の物語を「ベルリンファイル」のリュ・スンワン監督が映画化した実録物。
当時両国は国連加盟を競っていて、50もの国を抱える広大なアフリカ大陸で支持を広げるために、どんどん大使館を開設していった。
ソマリアでも権謀術数を巡らせお互いを出し抜き、現地政府の支持を盤石にしようと画策する敵国同士だ。
だが現実の戦争を前に、彼らは国の面子のために死ぬか、命のために協力し合うかの二者択一を迫られるのである。

不勉強でこの話は知らなかったが、ソマリア内戦は30年以上経った今でも続いている。
本作で描かれたように、バーレ政権は倒されたが、今度は反政府勢力の内紛が起こり、アイディード将軍が実権を握る。
国連の調停を不服としたアイディード将軍は、なんと国連に宣戦布告し、アイディード派幹部を捕らえるために、モガディシュに派遣されたアメリカ軍も大きな被害を出して撤退する。
このモガディシュの戦闘を描いたのが、リドリー・スコット監督の名作「ブラックホーク・ダウン」だ。
その後、無政府状態になったソマリアは海賊の温床となり、日本を含む多国籍の艦隊が周辺海域を警備しているのはよく知られている。

内戦そのものは、1988年から続いていたのだが、モガディシュはバーレ政権が抑えていたため、この時までさほど混乱はしていなかった。
序盤は国連票を巡って両国が陰謀ゲームを戦わせているが、徐々に制御不能の暴力が大使館を取り囲み、気付いた時には身動き出来なくなっている絶望感。
反政府勢力は、バーレ政権を援助していた諸外国も敵視していたため、特に政権に取り入ろうとしていた韓国、北朝鮮の大使館は、彼らから“民衆の敵”として認識されてしまうのだ。
慌てて策を練ろうとするも、後の祭り。
これと同じことが去年のアフガニスタンや、今年のウクライナでも繰り返されたのだろう。
今までイキってきた政権側の人間にとっては立場逆転、何もしなければ殺されるだけなので、どちらも必死だ。

同じ国の国民同士が残酷に殺し合う事態に、“停戦中”の両国大使が衝撃を受ける描写は、さすがに真に迫っていた。
面子を捨てて合流してからも、長年の敵対関係があるので、何をするにしても裏があるのではないかとお互いに疑心暗鬼を募らせる。
キム・ユンソクとホ・ジュノが演じる大使は基本的に北も南も好人物だが、ナンバー2の参事官がどちらも治安機関出身者に設定されていて、対立構造の急先鋒。
彼らの関係の変化が、一つのドラマ的な見どころになっている。

そしてリュ・スンワンの本領発揮が、ラスト30分の“地獄のデスロード”だ。
総勢20人の大使館員と家族を乗せた4台の車が、銃弾飛び交う街を脱出までの中継地、重警備を誇るイタリア大使館まで突っ走る。
暴力が支配する街で、大使館員たちが“本”を繋ぎ合わせて、車を防弾仕様にするのが面白い。
まあ実際に重機関銃で撃たれたら簡単に貫通してしまいそうだが、人類の知性の結晶である本が、戦争という暴力に対抗する力となるのは象徴的だ。
怒涛のクライマックスは、おそらく盛ってある部分もあるのだろう。
しかし閉じこもって逃げ回るだけという、地味になりかねない展開を、一大エンタメとして成立させてしまう突破力が凄い。
分断国家ならではのハッピーとビターが半分ずつのラストまで、全く目が離せない。
30年前の歴史秘話だが、十分に現在の世界に響く物語で、観応えは十分だ。

今回は、韓国名物の悪酔い酒「爆弾酒(ソメク)」をチョイス。
世界に数ある蒸留酒のビール割りの韓国版。
韓国ドラマなどでよく見かけるスタイルが、チャミスルなどを入れたショットグラスを、ビールが注がれたジョッキの中に落とす。
まあ普通に焼酎を入れたジョッキに、ビールを注いで割っても同じこと。
バーボンなどと違って、韓国焼酎は淡白なので、味としてはほぼ酔いの早いビール。
飲み過ぎると本当に悪酔いするので注意。

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1990年、韓国と北朝鮮はそれぞれ国連への加盟を目指し、多数の投票権を持つアフリカ諸国へのロビー活動に励んでいた。 そんな中、東アフリカのソマリア連邦共和国では、反乱軍による内戦が激化。 暴徒に大使館を襲われ行き場を失った北朝鮮のリム大使たちは、相容れない立場である韓国大使館のハン大使に助けを求める…。 実話から生まれた物語。 ≪国か、命か。≫
2022/07/11(月) 21:54:09 | 象のロケット