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ショートレビュー「仕掛人・藤枝梅安2・・・・・評価額1650円」
2023年04月13日 (木) | 編集 |
殺し殺され、斬り斬られ。

昭和の文豪、池波正太郎が創造した、金で庶民の恨みを晴らす江戸のダークヒーロー、仕掛人・藤枝梅安の活躍を描く第二弾。
前作のラストから直接続く物語で、上方への旅の途中に相方の彦次郎が見かけた侍が、燻り続ける過去の因縁に火をつける。
その男は、かつて彦次郎の妻子を死に追いやった、絶対に殺さなければならない仇だった。
ところが男を追跡している途中、今度は梅安を妻の仇と狙うもう一人の侍と鉢合わせしてしまうのだ。
豊川悦司の梅安、片岡愛之助の彦次郎と対決するのは、椎名桔平演じる井坂惣市と佐藤浩一が演じる井上半十郎。
共に剣豪であり、針と吹き矢が武器の梅安と彦次郎とはいわば非対称戦となる。

今回も現在の葛藤は全て過去の因縁が原因と言う話だが、彦次郎の仇は井坂惣市で梅安は井上半十郎の仇と、前作に比べると人間関係が割とシンプル。
回想シーンの多様は変わらないものの、おかげで必要最小限にとどめられている。
なにしろフィーチャーされるのが「梅安と彦次郎はなぜ仕掛人になったのか」という話なので、ある程度過去の説明が必要なのは致し方あるまい。
彦次郎はささやかな幸せを奪われ、妻子を救えなかった罪悪感と井坂に対する恨みから、人であることを捨てる。
モテ男の梅安は夫のある女を愛し、彼女の願いに応じて殺したことで、もうまともな医者には戻れないと悟る。
前作以上に因果応報な物語で、金で人を殺す仕掛人の業が強調され、悲壮感漂う作り。
今日相手を屠ったとしても、明日の運命は誰にも分からず、やがていつかは自分の番がやってくる。
仕掛人として、刹那的人生を送る梅安の覚悟と迷いがじっくりと描写され、菅野美穂演じるおもんの役割もこちらではしっかり大きくなった。

闇の中にフワッと光が浮かぶ、葛飾応為の浮世絵を思わせる映像は、相変わらずダークでカッコいい。
吉澤祥子による凝った作り込みの美術も含めて、視覚的な没入感も強い。
前半は上方を舞台としたアウェー戦、後半は江戸に戻ってのホーム戦。
特に後半は外連味を極力抑え、今ここにある平和を強調し、迫り来る刺客との戦いに備える時間がじっくりと描かれる。
高畑淳子が演じる梅安の世話係、おせきのほっこりしたキャラクターが心に沁みる。
椎名桔平や佐藤浩一ら新キャストも重量級の存在感で、悲しみを背負った男たちの情念のぶつかり合いは、観応え十分だ。
これぞ大人の、ザ・時代劇。

ちょっと残念だったのは、前作で江戸版「きのう何食べた?」的BL風味だった、梅安と彦次郎の食事シーンが少なかったこと。
梅安が食べてた江戸のTKGは美味そうだったけど。
あと今回のリブート池波ワールドはマーベル形式なので、エンドクレジットで席を立ってはいけません。
来年の「鬼平犯科帳」は決まっているが、この画を見せられるとその次には「アベンジャーズ」的に「鬼平vs梅安」を期待してしまう。

前作では江戸の酒を合わせたので、今回は上方の酒を。
京都洛中唯一の老舗酒蔵、佐々木酒造の「聚楽第 純米吟醸」をチョイス。
聚楽第とは豊臣秀吉が京都に築いた豪華絢爛な城郭邸宅で、現存はしないものの桃山文化を代表する建築物。
吟醸香は軽やかで、やや辛口でフルーティな味わい。
芳醇でありながら、すっきりと楽しめる酒だ。

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コメント
この記事へのコメント
高畑淳子のあの田舎者善人というキャラが現代劇・時代劇に関わらずどこでも通じるのが凄い。菅野美穂も相変わらず凄い。
2023/04/16(日) 18:58:37 | URL | fjk78dead #-[ 編集]
こんばんは
>ふじきさん
梅安先生には菅野美穂がいるけど、この殺伐とした世界で、観客は高畑淳子のほっこり感に救われますね。
2023/04/21(金) 21:25:38 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
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◆『仕掛人・藤枝梅安2』109シネマズ木場6 ▲でーん。 五つ星評価で【★★★でも、何と言ってもやはり私、緒形拳が好きなので】 これはこれで大した出来だなど上から目線で思うし、個別に役者の演技はみな面白くて加点なのだけど、今一つ心がワクワクしない。何でだろうと自問すると、殺陣がしっかり出来ているが気持ちよくはない。映画のフォーマットが殺陣付きの人情時代劇であり、決して娯楽時代劇ではない。つ...
2023/04/16(日) 18:54:16 | ふじき78の死屍累々映画日記・第二章
藤枝梅安は、幼い自分を拾って鍼医にしてくれた恩人・津山悦堂の墓参りのため、相棒の彦次郎と共に京へ向かう。 そのころ京では、金や酒、女を強奪し、逆らう者は容赦なく斬り捨てる浪人集団が暴れ回っていた。 京の町で彦次郎と梅安それぞれが因縁の相手と遭遇し、決着をつける時が近づいていた…。 時代劇第2弾。
2023/04/17(月) 10:06:27 | 象のロケット