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ショートレビュー「禁じられた遊び・・・・・評価額1600円」
2023年09月11日 (月) | 編集 |
あんた、呪っちゃうよ。

交通事故で死んだ妻に黄泉がえりの儀式をしたら、嫉妬のオバケになって帰ってくる。
が、それだけで終わりでは無いんだな。
予告編を観て、あ~「ペットセメタリー」の日本版パク・・・もといオマージュね、と思ってたら想像の斜め上をゆく大珍品だった。
橋本環奈演じる主人公はweb番組のディレクター、倉沢比呂子。
彼女はOL時代に重岡大毅演じる同僚の伊原直人に恋心を抱いていたのだが、その妻・美雪の生き霊に呪われるという恐怖経験をして退職し、ずっと距離を置いていた。
ところが、美雪の事故死のニュースを聞いた後、再び彼女を怪異が襲い始める。
死んだはずの美雪の霊が、なぜ今になって?という謎から、物語が広がってゆく。

Jホラーのジワジワしたムード演出とは無縁で、終始びっくらかす系の賑やかさ。
マジなんだかふざけてるのか、怖がらせたいのか笑わせたいのか分からない、やり過ぎギリギリの感覚は、日本映画というよりもハリウッド製のB級ホラーに近い。
シソンヌの長谷川忍の生臭坊主と猪塚健太のホスト系弟子のコンビなんて、笑かすために出て来たようなもんで、日本映画離れしたキャラクター。
主役の二人もちょうどツッコミとボケの関係で、橋本環奈も変顔全開だ(笑
ファーストサマーウィカが大怪演するモンスター美雪は、伽耶子や貞子と違って肉体を持っているので、人間との物理的ど突き合いまで見せてくれる。
かつてJホラーの未見性で世界に衝撃を与え、ハリウッド進出まで果たした中田秀夫監督が自らの手でJホラーの型をぶっ壊してゆくのは爽快。
思えばこの恐怖と笑いの境界というあたりは、前作の「それがいる森」とか、その前の「事故物件 恐い間取り」にも見え隠れしていたのだけど、過去作は全体のバランスが悪すぎる上に、ドラマ部分があまりにも陳腐で生かされていなかった。

ところが、本作ではいい意味でのB級テイストが徹底され、美雪の過去を探るミステリーすら、自らの代表作である「リング」へのパロディに近いセルフオマージュで、そこから更に展開を捻ってくる。
本作の「どっひゃ〜」感覚に印象の近い作品をあえて探せば、かなり好意的に観たら「マリグナント 凶暴な悪夢」だろう。
もっとも低予算なのは明らかで、終盤はかなり駆け足になってしまい、クライマックスの炎のビジュアルとか、何とかならなかったのかとは思う。
全ての怪異を起こしているボスキャラも、もうちょっと禍々しく感じさせることは出来たのではないか。
ともあれ、欠点は欠点でいっぱいあるものの、予想を裏切りまくる展開は、かなり楽しかった。

先日の「ミンナのウタ」と言い、清水崇と中田秀夫というJホラーの先駆者でありながら、近年はガッカリ作品の方が多かった二人が、揃って今までのスタイルとは違う快(怪)作を放ったのは注目すべきことだ。
あんまりお客さんが入ってないのは残念だけど、今の世にコテコテのB級テイストはあんまり一般ウケはしないのかも知れない。
個人的には大好物なので、またこのノリを見せて欲しい。

今回は、嫉妬のオバケの話なので「ジェラシー」をチョイス。
チェリー・ブランデー20ml、スイート・ベルモット10ml、パイナップル・ジュース10ml、レモン・ジュース10ml、グレナデン・シロップ10mlをシェイクし、グラスに注ぐ。
同一の名前で複数のレシピが存在するカクテルで、こちらは目にも鮮やかなルビー色。
甘味と適度な酸味がまったりと味わえるので、嫉妬に狂った時はコレを飲んで気を落ち着けよう。

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