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ゴールデンカムイ・・・・・評価額1700円
2024年01月20日 (土) | 編集 |
絶対に手に入れる。

明治時代後期の北海道を舞台に、消えたアイヌの埋蔵金を巡って争奪戦が繰り広げられる。
参戦するのは不死身と噂される元軍人の杉元佐一と、彼のバディとなるアイヌの少女アシㇼパ、戊辰戦争で戦死したはずの新選組副長・土方歳三、そして帝国陸軍最強を誇る第七師団の怪人・鶴見篤四郎中尉ら濃すぎる面々。
週刊ヤングジャンプで連載された野田サトルの同名漫画を、「キングダム」シリーズの黒岩勉が脚色し、「HiGH&LOW」シリーズで知られる久保茂昭がメガホンを取った。
主人公の杉元は漫画実写化ならお任せの山崎賢人が演じ、アシㇼパには山田杏奈、宿敵鶴見中尉を玉木宏、土方歳三を舘ひろしが演じる。
冒頭の二百三高地の戦いから、物語は怒涛の勢いで進行する。
欲望に取り憑かれた人間たちの知恵と筋肉が激突し、血湧き肉躍る日本映画離れした傑作冒険活劇である。
※核心部分に触れています。

1907年。
日露戦争の戦場で、あまりの勇猛さから“不死身の杉元”と恐れられた杉元佐一(山崎賢人)は、戦死した幼馴染の妻・梅子(高畑充希)の目の病を治すため、北海道の原野で砂金を採っていた。
ある日、山中で出会った後藤(牧田スポーツ)から、アイヌを殺して彼らの埋蔵金を奪った男と、その隠し場所を示す24人の脱獄囚の体に彫られた刺青の話を聞く。
後藤自身が脱獄囚の一人だと知った杉元は、ヒグマに襲われたところをアシㇼパ(山田杏奈)と名乗るアイヌの少女に救われる。
実はアシㇼパの父は殺されたアイヌの一人で、利害関係が一致した二人はバディを組むことになる。
囚人たちが街に潜伏していると睨んだ二人は小樽に向かうが、彼らの行方を追っているのは杉元たちだけでは無かった。
脱獄囚のリーダーで、元新撰組副長・土方歳三(舘ひろし)の一派と、陸軍最強を誇る第七師団の鶴見中尉(玉木宏)が率いる部隊も、それぞれの思惑から埋蔵金を狙っている。
北海道を舞台に、三つ巴の争奪戦が始まろうとしていた・・・・


観るまで仕上がり疑ってて、ごめんなさい。
原作はまさに荒唐無稽を絵に描いたような“ザ・漫画”な作品で、リアリティラインの問題が多く、説得力のある映像にするには相当に困難が付きまとう。
実写化が成功する確率は低いと思っていたのだが、むっちゃ面白かった。
美術からVFXに至るまで、テリングのあらゆる要素に力が入りまくっていて、スクリーンの中に架空の明治時代の北海道という世界が完成している。
近年のアクション漫画の映画化で、成功作と言えるのは同じ山崎賢人主演、黒岩勉脚本の「キングダム」や「るろうに剣心」が思い浮かぶが、古代中国や幕末に比べて、20世紀初頭の北海道ははるかに現在に近い。
一般に、現在と過去が入り混じった時代の再現は難しい。
私は以前仕事で、江戸から明治期のアイヌの風俗をかなり詳しく調べたことがあるのだが、本作の美術チームはアイヌコタンの再現も含めてとてもいい仕事をしている。

この世界の中で躍動する、キャラクターの再現度も凄い。
原作でも一番漫画チックなヴィラン、鶴見中尉はどこからどう見ても鶴見だし、なぜか額が四角い牛山も牛山にしか見えない。
特筆すべきは、これほど漫画そっくりにしているのに、コスプレ感が一切無いということだ。
世界観の妥協無き作り込みゆえ、どのキャラクターも、「ゴールデンカムイ」の世界で生きていると感じられるのだ。
主人公の杉元を演じる山崎賢人は、最初聞いた時は線が細いかなと思ったが、なかなかどうして堂々たる肉体を披露する。
思うに彼の個性は、漫画原作の作品にピッタリなのだだろう。
イケメンで主人公顔だけどニュートラルでクセがなく、どんなに個性的なキャラクターでも受け止めてしまう“主人公の器”としての資質がある。
キャストが発表された時には、散々文句を言われていた山田杏奈のアシㇼパも、蓋を開けてみたらパッと見いくつなんだか分からない年齢不詳の童顔がピタリ。
アシㇼパの味である変顔も、ちゃんと再現されていた。
ちなみのこの作品のアイヌのキャラクターに、アイヌ民族の俳優がキャスティングされるべきか?がSNSで議論になったが、アシㇼパの大叔父の役で出演している秋辺デボは、実際のアイヌの方だ。

物語的には、本作で描かれるのは全31巻ある原作のうち、第3巻の途中(一部4巻の内容を含む)まで。
遠大な話の導入部ゆえに、ある程度の端折りはあるものの、極めて忠実に脚色されている。
その分、構成も連載漫画のスタイルのままで、大きな三幕構造はあるものの、全体としては事件・葛藤・解決の小さな三幕を繰り返すような構造だ。
そのため、ドラマ的なダイナミズムは普通の映画ほど味わえないが、それも作品の指向する連続活劇的ではあるので、決定的な欠点とは言えないだろう。
ある程度「終わった感」のあるところで綺麗に幕を閉じているし、これ単体でも満足度は非常に高い。
ペースがこのまま進むとすれば、完結には10本必要になる計算だが、ここまでで三つ巴の構図が示された後、原作のプロットはどんどん複雑化し、各勢力が入り乱れての戦いが続くので、逆に取捨選択はやりやすくなるだろう。
おそらく大筋は変えないままでも、五部作、いや頑張れば四部作くらいで終わりまで持っていけるのではないかと思う。
唯一心配なのは製作にWOWOWが入っていることで「続きはWOWOWで」となってしまうことだが、これはやはり大スクリーンで観てなんぼな作品ゆえに、それは無いと信じたい。

実際、アクション活劇としてのビジュアルの完成度と迫力は、ある意味原作もテレビアニメーション版も超えている。
俳優の体を張ったアクションも見事なものだが、驚かされたのは動物の表現だ。
私は一応映像技術の人間なので、実写化が発表された時に、一番ネックになるのは大量に出てきて、しかも物語上重要な役割を果たす動物の描写だと考えた。
しかし実際に完成したものを見ると、「もののけ姫」の山犬を思わせる巨大な白狼のレタㇻには、わずかに違和感のある表現が残るも、ヒグマに関してはハリウッド映画にもさして遜色ないレベルに仕上がっている。
このクオリティなら、今後出てくるであろう樺太のクズリとの肉弾戦も大丈夫だろう。
また原作は北海道の食材をふんだんに利用したアイヌ料理の数々も見もので、ある種のグルメ漫画の側面も持っていたが、映画版でもご飯の描写は変わらず大事にされているのも原作ファンとしては嬉しいポイント。
物語的にはまだまだ序盤ではあるものの、現時点では20年代最初のアクション漫画映画化の大成功作と言っていいだろう。
エンドクレジット中と後に2段階オマケありだが、まさかネットミーム化したアシㇼパの“あのセリフ”で落とすとは思わなかったよ(笑

今回は北海道を代表するビール銘柄「サッポロ生ビール 黒ラベル」をチョイス。
1876年に設立された、開拓使麦酒醸造所をルーツに持つ、日本の大手ビールメーカーの中では一番の老舗である。
生ビールらしいコクと爽やかな喉越し、クリーミーな泡の感触を楽しめる、「とりあえず生」の定番中の定番。
冬の時期にはカニや生牡蠣、ウニなどの海の幸との組み合わせが抜群の相性。
ヒンナ、ヒンナ。

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コメント
この記事へのコメント
ヒンナヒンナ♪
ご無沙汰しております。かなり以前にTATSYAのレンタル映画レビューを書いていた者です。代理店の早期退職や起業などあり映画レビューからも遠ざかっていましたが、先日観たビム・ベンダーズのPARFECT DAYSを観て、ノラネコさんのレビューを見たくなり訪問しました。
2024/02/23(金) 10:21:14 | URL | TATSYA #ai6ZkXHU[ 編集]
こんばんは
>TATSYAさん
お久しぶりのお寄りありがとうございます。
起業されたのですね。
私は昔挫折したので、ちゃんとやってる人は尊敬します。
たまには映画でリラックスして、頑張ってください。
2024/02/26(月) 22:00:51 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
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明治末期の北海道。 日露戦争で二〇三高地の戦場を生き抜いた元兵士・杉元佐一は、北海道で砂金採りに明け暮れていた。 彼はアイヌ民族から強奪された莫大な金塊の存在を知り、アイヌの少女アシリパと行動を共にすることに。 一方、大日本帝国陸軍第七師団の鶴見中尉と、戊辰戦争で戦死したはずの新撰組の土方歳三も、金塊を追い求めていた…。 人気アニメ実写劇場版。
2024/01/22(月) 10:16:47 | 象のロケット
Photo by Kirishima  撮影場所: 宮城県 富谷市 109シネマズ富谷 先日、いつもの109シネマズ富谷で映画 『ゴールデンカムイ』 を観てきました。  原作は、野田サトル 氏によって週刊ヤングジャンプで連載され、単行本の累計発行部数が270万部を超えた大ヒット漫画です。  これが、なんと、ついに実写化されたのです。  原作漫画のファンの一人として、嬉しさとと...
2024/03/01(金) 03:56:13 | Anthony's CAFE