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2009年07月06日 (月) | 編集 |
「MW-ムウ-」は、手塚治虫が大人向け作品に傾倒していた1976年に発表した、ピカレスク漫画の映画化である。
膨大な著作を残した手塚だが、実写映画化は珍しく、私の知る限りでは「マグマ大使」「火の鳥」「瞳の中の訪問者(ブラック・ジャック)」「ガラスの脳」「どろろ」 の五作しかない。
この内、「マグマ大使」は実質テレビの特撮番組のザ・ムービーだが、不思議なことに残り四作の映画は、名作の誉れ高い原作とは対照的に、歴史的な大失敗作が並んでしまっている。
過去に映画化された作品と比べると、本作は原作の知名度が低く、内容的にも比較的映画化しやすい物なのだが、残念ながら今回も「手塚漫画の実写化は成功しない」というジンクスを打ち破る事は出来なかった様だ。
16年前、ある島に貯蔵されていた米軍の「MW」と呼ばれる化学兵器が漏れ出し、島民全員が死亡するという事件が起こる。
事件は政府によって隠蔽されたが、人知れず二人の少年が生き延びていた。
成長した二人は対照的な人生を歩みだす。
一流銀行員となった結城美智夫(玉木宏)は、事件にかかわった人間を探し出し、次々に凄惨な方法で処刑してゆく。
一方、カソリック神父となった賀来裕太郎(山田孝之)は、良心との葛藤に苦しみながらも、結城の犯罪に加担し続けている。
しかし、結城の本当の狙いは、16年前の事件を引き起こした「MW」を自ら手に入れる事だった・・・
一言で言えば、脚色で大失敗している映画である。
映画は、原作の設定を二つの点で大きく変更している。
まず、原作では主人公の結城美智夫は、幼い頃にMWを吸い込んだ事により脳を侵され、一片の良心もモラルも持たない人間となったと設定されている。
人間の作り出した悪魔の兵器によって、文字通り悪魔そのものとなってしまった結城は、人間的な感情を持たない絶対悪なのである。
故に彼の悪事には動機がない。
結城の行動は一見復讐劇にも見えるのだが、原作では物語が進むにつれて、その心に巣食う想像を超えた底知れぬ闇が露になり、読む者を戦慄させる事になる。
つまり、彼は「ダークナイト」のジョーカーにも似た、完全な悪のメタファーなのだ。
ところが映画はこの設定をばっさりカットしてしまい、その結果結城というキャラクターの立ち位置が妙に中途半端になってしまった。
玉木宏が熱演しているのは判るのだが、元々のキャラクターに説得力が無いので、どうも無理して必死に悪事を働いている様に見えて痛々しい。
彼の行動は悪のための悪というよりは、単にMW事件に対する復讐にしか見えなくなり、悪役としてのスケールはぐっと小さくなってしまった。
もう一つ、原作では賀来と結城はバイセクシャルで、長年肉体関係にある。
賀来にとっての結城は、愛憎を超えた情念で結ばれた運命の相手であり、だからこそ結城が何者であれ、賀来は決して彼を見捨てられないのだ。
そして結城と賀来の間に流れる結びつきは、この物語の核でもある。
人間とは何か、悪とは何か、信仰とは何かというこの物語のテーマ全てが二人を軸に展開しているのだから、当然である。
ところが映画の脚本家は一体何を考えたのか知らないが、この決定的に重要な設定を丸ごと消し去るという愚を犯している。
一応、結城が賀来の命の恩人であるという新しい設定を付け加えているが、当然ながら理由付けとしては弱過ぎる。
映画を観ている人には、このカトリック神父が何故信仰に背いてまで、結城の凄惨な犯罪に手を貸し続けるのかが理解できないだろう。
要するに、この映画の脚本家は、一方の主人公が何者で、もう一方の主人公は何故相方を止められないのか、という物語の根幹の部分を綺麗さっぱり消去してしまったのだ。
いわば家の土台を外してしまった訳だが、だからと言って別の土台を入れたわけでもない。
故に、この映画は作品の方向性が定まらず、最初から最後まで迷走気味だ。
冒頭の、やたらと力の入ったバンコクでの追跡劇のシークエンスは、海外ロケで国内では出来ないようなアクションをぶちかまし、観客を作品世界に引き込もうという狙いなのだろう。
なるほど、これがアクション映画なら、それなりに良く出来たオープニングといると言えるだろが、その後作品のトーンがまるで変わってしまうので、映画全体からは浮いている。
お金と時間をかけるべきは、ここではなかったはずだ。
まあ展開は矢継ぎ早なので、なんとなく勢いで観ている事は出来る。
だが、石橋凌演じる刑事が突然結城のアジトに不法侵入したり、MW事件の責任者だった政治家が、いつの間にか結城が犯人だと知っていたり、観ている間も観終わった後も、辻褄の合わない、あるいは強引過ぎる展開に頭を捻るばかり。
極めつけはクライマックスの展開で、なんと日本国警察も在日米軍も、数十万人の命が懸かった事件解決へのイチかバチかの賭けを、結城の共犯者である賀来に委ねるのである。
こんな馬鹿げた展開はないだろう。
キャラクターの背景設定を変えているので、原作のクライマックスをそのまま使うことは出来なかったのは理解出来るが、止せば良いのに中途半端に原作をトレースしようとした事で、恐ろしく不自然な展開になってしまい、ラストの落ちも陳腐極まりない。
手塚治虫は人間の抱える原罪に目を向け、33年も前に聖職者の背徳やバイセクシャルなどの、タブー視されていた設定を物語の根幹に置く事で、物語のテーマ性を際立たせた。
だが、21世紀になって作られた映画は、一体誰に何を遠慮したのかタブーと共にテーマ性までも取り去ってしまい、結果的に極めて表層的でとっ散らかった印象のB級サスペンス映画になってしまっている。
映画と原作はもちろん違った物だが、原作から切り取るだけ切り取って、その代わりになる物を何も提示できず、エンターテイメントとしても中途半端となると、一体なんのためにタブー満載の「MW-ムウ-」をわざわざ映画化したのか、はなはだ疑問だ。
人類絶滅を願う孤高の絶対悪、結城美智夫と悩めるカソリック神父、賀来裕太郎の情念の物語は、作り様によってはもう一つの「ダークナイト」にもなり得たはずだ。
作品の持つポテンシャルを考えると、何とも勿体無い作品と言わざるを得ない。
今回は、手塚治虫が育った兵庫県の酒どころ灘から、300年の歴史を誇る櫻正宗の「大吟醸 櫻華一輪」をチョイス。
大吟醸らしくフルーティで芳醇。
口に含むとふわりとした吟醸香りが口いっぱいに広がる。
これからの季節には冷で飲むのがおすすめだ。
手塚漫画の映画化も、このぐらいのクオリティを望みたい物だが・・・。
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膨大な著作を残した手塚だが、実写映画化は珍しく、私の知る限りでは「マグマ大使」「火の鳥」「瞳の中の訪問者(ブラック・ジャック)」「ガラスの脳」「どろろ」 の五作しかない。
この内、「マグマ大使」は実質テレビの特撮番組のザ・ムービーだが、不思議なことに残り四作の映画は、名作の誉れ高い原作とは対照的に、歴史的な大失敗作が並んでしまっている。
過去に映画化された作品と比べると、本作は原作の知名度が低く、内容的にも比較的映画化しやすい物なのだが、残念ながら今回も「手塚漫画の実写化は成功しない」というジンクスを打ち破る事は出来なかった様だ。
16年前、ある島に貯蔵されていた米軍の「MW」と呼ばれる化学兵器が漏れ出し、島民全員が死亡するという事件が起こる。
事件は政府によって隠蔽されたが、人知れず二人の少年が生き延びていた。
成長した二人は対照的な人生を歩みだす。
一流銀行員となった結城美智夫(玉木宏)は、事件にかかわった人間を探し出し、次々に凄惨な方法で処刑してゆく。
一方、カソリック神父となった賀来裕太郎(山田孝之)は、良心との葛藤に苦しみながらも、結城の犯罪に加担し続けている。
しかし、結城の本当の狙いは、16年前の事件を引き起こした「MW」を自ら手に入れる事だった・・・
一言で言えば、脚色で大失敗している映画である。
映画は、原作の設定を二つの点で大きく変更している。
まず、原作では主人公の結城美智夫は、幼い頃にMWを吸い込んだ事により脳を侵され、一片の良心もモラルも持たない人間となったと設定されている。
人間の作り出した悪魔の兵器によって、文字通り悪魔そのものとなってしまった結城は、人間的な感情を持たない絶対悪なのである。
故に彼の悪事には動機がない。
結城の行動は一見復讐劇にも見えるのだが、原作では物語が進むにつれて、その心に巣食う想像を超えた底知れぬ闇が露になり、読む者を戦慄させる事になる。
つまり、彼は「ダークナイト」のジョーカーにも似た、完全な悪のメタファーなのだ。
ところが映画はこの設定をばっさりカットしてしまい、その結果結城というキャラクターの立ち位置が妙に中途半端になってしまった。
玉木宏が熱演しているのは判るのだが、元々のキャラクターに説得力が無いので、どうも無理して必死に悪事を働いている様に見えて痛々しい。
彼の行動は悪のための悪というよりは、単にMW事件に対する復讐にしか見えなくなり、悪役としてのスケールはぐっと小さくなってしまった。
もう一つ、原作では賀来と結城はバイセクシャルで、長年肉体関係にある。
賀来にとっての結城は、愛憎を超えた情念で結ばれた運命の相手であり、だからこそ結城が何者であれ、賀来は決して彼を見捨てられないのだ。
そして結城と賀来の間に流れる結びつきは、この物語の核でもある。
人間とは何か、悪とは何か、信仰とは何かというこの物語のテーマ全てが二人を軸に展開しているのだから、当然である。
ところが映画の脚本家は一体何を考えたのか知らないが、この決定的に重要な設定を丸ごと消し去るという愚を犯している。
一応、結城が賀来の命の恩人であるという新しい設定を付け加えているが、当然ながら理由付けとしては弱過ぎる。
映画を観ている人には、このカトリック神父が何故信仰に背いてまで、結城の凄惨な犯罪に手を貸し続けるのかが理解できないだろう。
要するに、この映画の脚本家は、一方の主人公が何者で、もう一方の主人公は何故相方を止められないのか、という物語の根幹の部分を綺麗さっぱり消去してしまったのだ。
いわば家の土台を外してしまった訳だが、だからと言って別の土台を入れたわけでもない。
故に、この映画は作品の方向性が定まらず、最初から最後まで迷走気味だ。
冒頭の、やたらと力の入ったバンコクでの追跡劇のシークエンスは、海外ロケで国内では出来ないようなアクションをぶちかまし、観客を作品世界に引き込もうという狙いなのだろう。
なるほど、これがアクション映画なら、それなりに良く出来たオープニングといると言えるだろが、その後作品のトーンがまるで変わってしまうので、映画全体からは浮いている。
お金と時間をかけるべきは、ここではなかったはずだ。
まあ展開は矢継ぎ早なので、なんとなく勢いで観ている事は出来る。
だが、石橋凌演じる刑事が突然結城のアジトに不法侵入したり、MW事件の責任者だった政治家が、いつの間にか結城が犯人だと知っていたり、観ている間も観終わった後も、辻褄の合わない、あるいは強引過ぎる展開に頭を捻るばかり。
極めつけはクライマックスの展開で、なんと日本国警察も在日米軍も、数十万人の命が懸かった事件解決へのイチかバチかの賭けを、結城の共犯者である賀来に委ねるのである。
こんな馬鹿げた展開はないだろう。
キャラクターの背景設定を変えているので、原作のクライマックスをそのまま使うことは出来なかったのは理解出来るが、止せば良いのに中途半端に原作をトレースしようとした事で、恐ろしく不自然な展開になってしまい、ラストの落ちも陳腐極まりない。
手塚治虫は人間の抱える原罪に目を向け、33年も前に聖職者の背徳やバイセクシャルなどの、タブー視されていた設定を物語の根幹に置く事で、物語のテーマ性を際立たせた。
だが、21世紀になって作られた映画は、一体誰に何を遠慮したのかタブーと共にテーマ性までも取り去ってしまい、結果的に極めて表層的でとっ散らかった印象のB級サスペンス映画になってしまっている。
映画と原作はもちろん違った物だが、原作から切り取るだけ切り取って、その代わりになる物を何も提示できず、エンターテイメントとしても中途半端となると、一体なんのためにタブー満載の「MW-ムウ-」をわざわざ映画化したのか、はなはだ疑問だ。
人類絶滅を願う孤高の絶対悪、結城美智夫と悩めるカソリック神父、賀来裕太郎の情念の物語は、作り様によってはもう一つの「ダークナイト」にもなり得たはずだ。
作品の持つポテンシャルを考えると、何とも勿体無い作品と言わざるを得ない。
今回は、手塚治虫が育った兵庫県の酒どころ灘から、300年の歴史を誇る櫻正宗の「大吟醸 櫻華一輪」をチョイス。
大吟醸らしくフルーティで芳醇。
口に含むとふわりとした吟醸香りが口いっぱいに広がる。
これからの季節には冷で飲むのがおすすめだ。
手塚漫画の映画化も、このぐらいのクオリティを望みたい物だが・・・。

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この記事へのコメント
ノラネコさん今晩は。
「炭酸の抜けきった三日三晩放置したぬるいコーラ」
ですね。この作品は。
どうにもこれでいいと思った製作者たちの顔を見てみたい衝動に駆られました。
「誰に遠慮したのか」
それは俳優に対してなのか事務所なのか不明ですが
MWを観る人は「MW」を読んでいるはず
という想像いや創造力がないのでしょうか?
ひさびさに愚作を踏んでしまいました(ちゅど~ん
「炭酸の抜けきった三日三晩放置したぬるいコーラ」
ですね。この作品は。
どうにもこれでいいと思った製作者たちの顔を見てみたい衝動に駆られました。
「誰に遠慮したのか」
それは俳優に対してなのか事務所なのか不明ですが
MWを観る人は「MW」を読んでいるはず
という想像いや創造力がないのでしょうか?
ひさびさに愚作を踏んでしまいました(ちゅど~ん
>朱色会さん
この原作って、物理的に凄く作り難い話ではないので、ちょっと期待していたのです。
それだけにガッカリです。
一体何を考えて一番重要な部分を切ったのでしょうね。
これでは「ハリー・ポッター」の映画に魔法が出てこない様なもの。
あるいは激辛インドカレーを食いに行ったら、甘口ボンカレーが出てきた様な衝撃がありました。
手塚センセイもびっくりでしょう。
この原作って、物理的に凄く作り難い話ではないので、ちょっと期待していたのです。
それだけにガッカリです。
一体何を考えて一番重要な部分を切ったのでしょうね。
これでは「ハリー・ポッター」の映画に魔法が出てこない様なもの。
あるいは激辛インドカレーを食いに行ったら、甘口ボンカレーが出てきた様な衝撃がありました。
手塚センセイもびっくりでしょう。
2009/07/07(火) 00:18:23 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
こんばんは。
ノラネコさんのレビューを拝見して、
なぜこの原作がタブー視されたか、
ようやく分かりました。
バイセクシャルについて書かれたかたはいましたが、
まさか結城が、脳を侵されていたとは!?
しかし、そうなると
本当に根底に関わる改変。
だれがこの脚本にOK出したんだろう?
ノラネコさんのレビューを拝見して、
なぜこの原作がタブー視されたか、
ようやく分かりました。
バイセクシャルについて書かれたかたはいましたが、
まさか結城が、脳を侵されていたとは!?
しかし、そうなると
本当に根底に関わる改変。
だれがこの脚本にOK出したんだろう?
>えいさん
そうなんです。
原作の結城は、人間の善なる部分が完全に欠落した絶対悪なんです。
だから一見すると復讐劇に見える物語も、本質は違う。
賀来との関係も、この映画で描かれているようなわかりやすい物ではないです。
何というか、この映画は原作のあらすじから見える一番浅い部分だけを掬い取って構成した別物に思えます。
手塚作品に正面から向き合って作られた作品とは、残念ながら言えないですね。
そうなんです。
原作の結城は、人間の善なる部分が完全に欠落した絶対悪なんです。
だから一見すると復讐劇に見える物語も、本質は違う。
賀来との関係も、この映画で描かれているようなわかりやすい物ではないです。
何というか、この映画は原作のあらすじから見える一番浅い部分だけを掬い取って構成した別物に思えます。
手塚作品に正面から向き合って作られた作品とは、残念ながら言えないですね。
2009/07/07(火) 01:08:52 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
結城はMWによって脳を侵されていたという設定が原作にはあったんですね。それがあるのと無いのとでは結城の印象もだいぶ変わってきますよね。個人的にはそういう設定のほうが話のリアルさに拘らずにもっと楽しめたような気もします。
>かのんさん
物語の土台にあたる設定を、なぜ消してしまったのか解せないのです。
別にそのままでも何の問題も無いと思うのですけどね。
なんとも勿体無い映画です。
物語の土台にあたる設定を、なぜ消してしまったのか解せないのです。
別にそのままでも何の問題も無いと思うのですけどね。
なんとも勿体無い映画です。
2009/07/07(火) 23:58:32 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
玉木くん目当てに見てきました。
手塚さんのこの作品はよく知らなかったので、それなりに面白く見ましたが、MWを吸って脳が侵されているということは映画にもあったように思いますが詳細は説明されていませんでした。
それと2人がバイセクシャルだったことは・・・・・やはり原作より分かりやすさを狙って興行的に成功させようとしたのでしょうか?
映像があまりにも激しく変化するので見にくかったです。
玉木くんも山田くんも頑張っているのにちょっと完成度低い映画でザンネンです。
手塚さんのこの作品はよく知らなかったので、それなりに面白く見ましたが、MWを吸って脳が侵されているということは映画にもあったように思いますが詳細は説明されていませんでした。
それと2人がバイセクシャルだったことは・・・・・やはり原作より分かりやすさを狙って興行的に成功させようとしたのでしょうか?
映像があまりにも激しく変化するので見にくかったです。
玉木くんも山田くんも頑張っているのにちょっと完成度低い映画でザンネンです。
2009/07/08(水) 11:40:24 | URL | karinn #9yMhI49k[ 編集]
そっか~。。。ノラネコさんの記事を拝見して
原作はそんなだったんだ、と始めて知った次第です。
手塚先生の作品は、ほとんど読んだはずなのに、
これは全く読んでいませんでした。
でも、だとすると原作このと映画は別物ですね。。。
結城が脳を冒されているとは。
バイセクシャルは映画の中で何となく「その手の物ファン狙いなのかな」
と感じた部分があったのですが、なんだ、モロに
そういう設定だったとは^^;
ぜひ原作の方を読んでみたいです。
原作はそんなだったんだ、と始めて知った次第です。
手塚先生の作品は、ほとんど読んだはずなのに、
これは全く読んでいませんでした。
でも、だとすると原作このと映画は別物ですね。。。
結城が脳を冒されているとは。
バイセクシャルは映画の中で何となく「その手の物ファン狙いなのかな」
と感じた部分があったのですが、なんだ、モロに
そういう設定だったとは^^;
ぜひ原作の方を読んでみたいです。
>karinnさん
映画でもなんとなく匂わせているんですけど、あの程度では観客に伝わらないんですよね。
むしろ判りにくくなっていると思います。
今はテレビドラマでも同性愛が描写される時代。
いったい何に遠慮したのか、まったく理解に苦しむ脚色でした。
玉木宏は熱演していたと思います。
これは脚本家とこの脚本にOKを出した人の責任でしょう。
>くうさん
手塚作品の中では比較的知名度は低いですね。
でもこれは30年以上前に書かれたと思うと、やはり驚かされる内容です。
二人が肉体関係にあるのも、ただのバイセクシャルではなくて、最初は賀来が結城をレイプしたという設定があるんです。
だから賀来は二重、三重に引け目を感じて結城の言いなりになってしまう。
映画ではこういう描写が無いので、ただの気弱な男ですよね、
ようやくこの作品が映像化できる時代になったのかと思ったのですが、映画は逆に退化してしまっていてガッカリでした。
映画でもなんとなく匂わせているんですけど、あの程度では観客に伝わらないんですよね。
むしろ判りにくくなっていると思います。
今はテレビドラマでも同性愛が描写される時代。
いったい何に遠慮したのか、まったく理解に苦しむ脚色でした。
玉木宏は熱演していたと思います。
これは脚本家とこの脚本にOKを出した人の責任でしょう。
>くうさん
手塚作品の中では比較的知名度は低いですね。
でもこれは30年以上前に書かれたと思うと、やはり驚かされる内容です。
二人が肉体関係にあるのも、ただのバイセクシャルではなくて、最初は賀来が結城をレイプしたという設定があるんです。
だから賀来は二重、三重に引け目を感じて結城の言いなりになってしまう。
映画ではこういう描写が無いので、ただの気弱な男ですよね、
ようやくこの作品が映像化できる時代になったのかと思ったのですが、映画は逆に退化してしまっていてガッカリでした。
2009/07/09(木) 00:04:11 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
まあ 女装のくだりとか原作のまんまはむりにしても、、、バイセクシャルは残すべきだったかなと私も思いました。
でないと 賀来の矛盾したキャラクターの性質が表現できず、なんともわけわからないキャラクターになっていましたよね。
これだったら 禁断のなんとか、、というコピーもいらないちような、、
でないと 賀来の矛盾したキャラクターの性質が表現できず、なんともわけわからないキャラクターになっていましたよね。
これだったら 禁断のなんとか、、というコピーもいらないちような、、
2009/07/09(木) 22:51:42 | URL | コブタです #-[ 編集]
ノラネコさんのコメント、映画を見る前に必ず見せてもらってます。
これは見なくても良いみたい。原作の実写化は難しいでしょう。手塚先生のは原作自体が映像ですもんね。 当時の自分は小学生でしたから、大人の物語で理解自体できてなかったですけど。
日本では漫画自体が成熟しているから、作り手も大変かも。
あっ、世代からか、手塚とは呼び捨てできません。やはり、ぼくらには手塚先生です。
これは見なくても良いみたい。原作の実写化は難しいでしょう。手塚先生のは原作自体が映像ですもんね。 当時の自分は小学生でしたから、大人の物語で理解自体できてなかったですけど。
日本では漫画自体が成熟しているから、作り手も大変かも。
あっ、世代からか、手塚とは呼び捨てできません。やはり、ぼくらには手塚先生です。
2009/07/10(金) 00:03:44 | URL | いつも見てます #-[ 編集]
>コブタさん
単なるワルになっていただけなので、別に禁断でも何でもないですよね。
私は手塚作品を成功させる一番良い方法は、物語を整理する意外余計な事をしない事だと思っています。
最高のレシピがあるのに、味の根幹を変える必要などどこにも無いはずなんですけど。
>いつも見てますさん
ありがとうございます。
私としては映画館で観るほどの価値を感じませんでした。
>手塚先生のは原作自体が映像ですもんね。
その通りですね。
既に優れた映像であるからこそ、実際に映画化するのは難しい。
でも、この作品の場合はもうちょっとやり様があるように思います。
残念な作品でした。
単なるワルになっていただけなので、別に禁断でも何でもないですよね。
私は手塚作品を成功させる一番良い方法は、物語を整理する意外余計な事をしない事だと思っています。
最高のレシピがあるのに、味の根幹を変える必要などどこにも無いはずなんですけど。
>いつも見てますさん
ありがとうございます。
私としては映画館で観るほどの価値を感じませんでした。
>手塚先生のは原作自体が映像ですもんね。
その通りですね。
既に優れた映像であるからこそ、実際に映画化するのは難しい。
でも、この作品の場合はもうちょっとやり様があるように思います。
残念な作品でした。
2009/07/11(土) 23:55:57 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
コチラにもお邪魔します。
勢いは、あったと思うんですよね。前半は「?」と思う部分がありながらも、その勢いでまずまず楽しめて観れたんですが、後半に入るにつれて、勢いだけではどうにもならないくらい話が破綻してました。
玉木宏が頑張っていたとは思いますが、結城のキャラクターが全く伴っていなくて空回り。もっと丁寧に、かつ大胆に脚本を手直ししてくれればもっとよくなったと思います。
勢いは、あったと思うんですよね。前半は「?」と思う部分がありながらも、その勢いでまずまず楽しめて観れたんですが、後半に入るにつれて、勢いだけではどうにもならないくらい話が破綻してました。
玉木宏が頑張っていたとは思いますが、結城のキャラクターが全く伴っていなくて空回り。もっと丁寧に、かつ大胆に脚本を手直ししてくれればもっとよくなったと思います。
>えめきんさん
冒頭のタイのシチュエーションなんて「24」かよって感じでしたからね(笑
どうせなら無理に「MW」が原作なんて言わず、「MW」にインスパイアされたオリジナルのサスペンスアクションにしちゃえば良かったのに。
冒頭のタイのシチュエーションなんて「24」かよって感じでしたからね(笑
どうせなら無理に「MW」が原作なんて言わず、「MW」にインスパイアされたオリジナルのサスペンスアクションにしちゃえば良かったのに。
2009/07/17(金) 23:01:55 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
ノラケコさん、こんばんは☆
毎度ノラネコさんのレビューを読ませていただくと、なるほそど、そうなんだよねーという具合に、表現できなかった部分をしっかりと言ってくれているので、感心します。
私も2時間ドラマみたいなかんじがして、仕方なかったのですが、やはり深い部分を削り取ったら、浅くなってしまうわけですよね。
毎度ノラネコさんのレビューを読ませていただくと、なるほそど、そうなんだよねーという具合に、表現できなかった部分をしっかりと言ってくれているので、感心します。
私も2時間ドラマみたいなかんじがして、仕方なかったのですが、やはり深い部分を削り取ったら、浅くなってしまうわけですよね。
元素材を全く以下知りきれていない作品です。
歴史的な名画をピンボケの写真で鑑賞する様な物ですね。
この作品のプロデューサーが、出資者が同性愛部分の描写を許可しなかったなど言い訳しているのを読みましたが、「だったら最初から作るな!」と余計に腹が立ちました(苦笑
歴史的な名画をピンボケの写真で鑑賞する様な物ですね。
この作品のプロデューサーが、出資者が同性愛部分の描写を許可しなかったなど言い訳しているのを読みましたが、「だったら最初から作るな!」と余計に腹が立ちました(苦笑
2009/08/07(金) 22:58:40 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
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日本が誇る漫画家・手塚治虫の偉大さは確認できても、映画化が成功したとは言い難い。物語は、16年前、ある島の島民全員が死滅した事件を発端に、生存者の壮絶な復讐と、鍵である謎の物質“ムウ”による世界滅亡の危機を描くものだ。話は荒唐無稽だが、善も悪も...
2009/07/06(月) 23:46:16 | 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子公式HP
----この映画って手塚治虫の原作だよね。
新しくなった新宿ミラノでの完成披露で観たんだって?
舞台挨拶が盛り上がっていたみたいじゃニャい?
「うん。ゲストが沢山。
ステージ前から吹きあがるドライアイスで一瞬あたりは真っ白に。
白い霧が晴れるとそこには出演者た?...
2009/07/07(火) 00:30:37 | ラムの大通り
手塚治虫の原作は読んだ事が無かったので、満喫でチェックしてから『MW』を観てきました。
★★★
しまったなぁ、原作本読むんじゃなかった。
知らずに観た方が先入観無くて楽しめたのかもしれない。
原作の面白いところは、当時の漫画にしては過激過ぎる悪役主人公の邪...
2009/07/07(火) 00:42:26 | そーれりぽーと
巨匠・手塚治虫の作品の中でも過激な内容から問題作と呼ばれていた同名 漫画を手塚治虫生誕80周年を機に映画化。16年前、沖之真船島で島民全員が一夜にして虐殺される事件が起きる。 だが当時の政府はこの事件を隠蔽。さらに出稼ぎに島から出ていた島民にも この件にかんし..
2009/07/07(火) 00:51:43 | だらだら無気力ブログ
最初に劇場予告編を目にしたときに、そういえば手塚治虫作品に『MW』というのがあったよね、というくらいの知識しかなくて内容については全く知りませんでした。そして公開日が近づくにつれて映画の概要や原作についての豆知識をちらほら耳にするわけなんですが、たしかに...
2009/07/07(火) 07:51:07 | カノンな日々
公開:2009/07/04製作国:日本 PG12上映時間:130分鑑賞日:2009/07/04監督:岩本仁志出演:玉木宏、山田孝之、山本裕典、山下リオ、風間トオル、鶴見辰吾、林泰文、石田ゆり子、石橋凌世界を変えるのは、破壊か、祈りか。+あらすじ+16年前、ある島の島民全員が死亡した?...
2009/07/07(火) 10:50:14 | 映画鑑賞★日記・・・
初日。ご自身が手?世代の方から、親が手?世代であろう高校生まで、幅広い年齢層で座席が埋まっていました。終了時間が20時を少し回る遅めの回でありながら、前方の数列を除き端席までほぼ満席。手?作品の持つ人を惹きつけてやまない普遍的な魅力を、この客席の様子から?...
2009/07/07(火) 20:57:31 | 首都クロム
今週の平日休みは、久しぶりに邦画だよーーー。
最近ずっとヨーロッパものが多かったけど。
2009/07/08(水) 03:47:35 | ★☆ひらりん的映画ブログ☆★
★★★★ 玉木宏のクールなダークヒーローぶりがカッコイイ。大画面のアップに堪えられるルックス、響く美声で、スクリーンの主役を張るスターのオーラが漂う。 今のアタシたちがこういう娯楽的に作られた映画の中で、少しでも手塚治虫の精神を感じ取ることができたら、原...
2009/07/08(水) 14:08:22 | 映画初日鑑賞妻
{/映画/}16年前、ある島の島民が全滅。だが、二人の少年が奇跡的に生き延びた。一人は復讐のための殺人鬼に、一人は神父に成長。そして事件の元凶の「MW」をめぐって二人は対立し……{/映画/} あちこちで酷評{/悲しい/}を目にするこの「MW」。手塚治虫の原作で、つま...
2009/07/08(水) 18:06:53 | 筋書きのないドラマ、筋書きのあるドラマ
MW -ムウ-
監督: 岩本仁志
原作: 手塚治虫
出演: 玉木宏、山田孝之、石橋凌
公開: 2009年7月
先日テレビドラマで「エピ...
2009/07/08(水) 18:28:07 | 映画@見取り八段
レビューを更新しました。
当HP↓からどうぞ。
Review→映画レビュー、から見れます
2009/07/08(水) 22:24:47 | 20XX年問題
「MW-ムウ-」(PG12指定)は手塚治虫原作の映画で映像化不可能と言われた作品で、16年前にある島の住人600人が忽然と消え、その仕業は政府によってもみ消された。そしてその島には2人の少年が生き延び16年後に青年となっていた。青年となった2人の青年は対照的な生...
2009/07/09(木) 01:00:29 | オールマイティにコメンテート
この作品 原作知っているだけに、、映画化の話を聞いたときに、、『大丈夫?』というのが正直な気持ちでした。
原作はとにかく淫靡でダー...
2009/07/09(木) 22:55:55 | コブタの視線
手塚治虫原作の漫画を実写版映画化した作品です。
2009/07/11(土) 12:26:37 | 水曜日のシネマ日記
日本が誇る天才・手塚治虫の生誕80周年を機に、圧倒的映像力と、緊張感あふれる多彩なアクション、これ以上ないキャスティングによって、日本映画史に新たなサスペンス・エンタテインメント超大作としてスクリーンに登場!
物語:16年前、ある島の島民全員が死亡する事...
2009/07/15(水) 02:05:22 | パピ子と一緒にケ・セ・ラ・セラ
16年前。ある島の島民全員が一夜にして姿を消した。その事実は政府によって闇に葬られたが、2人の少年、結城と賀来だけは辛くも本土に脱出していた。政府への復讐を誓った結城は殺人鬼となり、事件に関わった人物に次々と魔の手を延ばす。そして同時に、島を滅ぼした謎...
2009/07/17(金) 08:43:32 | 5125年映画の旅
手塚さんの原作が強烈なショックでした。
異様な設定と男色。どろどろで怖かったです。
その後、BLっていう言葉やクライムノベルが普及。
...
2009/07/18(土) 02:28:37 | 粋な提案
□作品オフィシャルサイト 「MW -ムウ-」□監督 岩本仁志 □原作 手塚治虫 □脚本 大石哲也、木村春夫 □キャスト 玉木宏、山田孝之、石橋凌、林 泰文、石田ゆり子、鶴見辰吾、山本裕典、山下リオ、中村育二、半海一晃、品川 徹、風間トオル
■鑑賞日 7月13...
2009/07/20(月) 09:41:48 | 京の昼寝~♪
[MW‐ムウ‐] ブログ村キーワード ↓ワンクリックの応援お願いします↓ 評価:6.5/10点満点 2009年68本目(63作品)です。 16年前。米軍が極秘に開発していた毒ガス兵器「MW」が開発場所の島で漏れ、それを世間に知られないようにと政府が島民を虐殺。 その島を?...
2009/07/23(木) 18:04:07 | 必見!ミスターシネマの最新映画ネタバレ・批評レビュー!
16年前の離島の惨劇
隠蔽された真実の公表と復讐にはやる青年と
それを見守る青年。生き残った二人の運命は...
【個人評価:★★】 (劇場...
2009/07/26(日) 20:37:27 | 『映画な日々』 cinema-days
手塚治虫氏の生誕80周年記念作品。
いつもなら悪役を演じる山田孝之が善人で、玉木宏が悪役っていう意外なキャスティング。
役作りの為に7kgダイエットした玉木さんの殺人鬼役は、人を殺すことになんの痛みも感じない冷徹で計算高く残忍な人間性がよく表現されていて?...
2009/08/02(日) 00:57:45 | honu☆のつぶやき ~映画に恋して~
物語としては手塚治虫の原作があり、内容は米国もからんだ国家謀略、毒ガス兵器、復讐、主人公は聖と邪を象徴する二人。真相を追究する新聞記者。これだけの素材が揃っていて、これほど面白くない凡庸な映画に仕上げるというのも、もしかしたら、これもまたある種の才能で...
2009/08/05(水) 15:37:26 | 映画と出会う・世界が変わる
世界を変えるのは、破壊か、祈りか。
【関連記事】
「MW-ムウ- 第0章 ~悪魔のゲーム~」
発売予定日は2009年11月6日
2009/09/09(水) 23:39:40 | Addict allcinema おすすめ映画レビュー
キャスト 玉木宏 山田孝之 山本裕典 山下リオ 石田ゆり子 石橋凌
2009年の夏公開の作品。
あらすじ
16年前、沖之真船島で島民全員が一夜にして虐殺される事件が発生した。しかし、この事実は政府によって隠匿される。この時 、二人の少年が奇跡?...
2011/01/14(金) 12:37:55 | Kanataのお部屋へようこそ
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