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エルム街の悪夢・・・・・評価額1400円
2010年06月29日 (火) | 編集 |
マイケル・ベイ率いるプラチナム・デューンズは、ホラーリメイクの専門レーベルで、今までも「テキサス・チェーンソー」のレザーフェイスや「13日の金曜日」のジェイソンなどを復活させてきた。
今回、彼らによって地獄から蘇るのは、ウェス・クレイブン監督によって創造された夢の中の殺人鬼、フレディ・クルーガーだ。
既に古典ホラーの仲間入りをしている1984年の一作目、「エルム街の悪夢」をベースに、これが長編デビュー作となるサミュエル・ベイヤーがメガホンを取った。

高校生のディーン(ケラン・ラッツ)が、ダイナーで自らの首にナイフを突き立てて死亡するという事件が起こる。
ディーンは、手にナイフをつけた帽子の男(ジャッキー・ア-ル・ヘイリー)に追いかけられる悪夢に悩まされていた。
そしてナイフ男は、エルム街に住むディーンの同級生達の夢にも出没するようになり、彼らは夢の中で一人また一人と殺されて行く。
夢の中でナイフ男と自分の幼稚園時代の姿を見たナンシー(ルーニー・マーラー)は、夢を見る者には何か共通する過去があるのではないかと考えるが、親達は頑なに口を閉ざす。
ナンシーは、夢で見た幼稚園を探し始めるのだが・・・・


自分が10代の頃にリアルタイムで観た作品が、もはや「古典」としか表現出来無い事に驚くが、この四半世紀の間に作られたシリーズは8本。
正規のシリーズは91年に作られた「エルム街の悪夢 ザ・ファイナルナイトメア」までの6本で、その後の番外編として、もう一つの人気シリーズ「13日の金曜日」とのコラボ作「フレディVSジェイソン」や、実名で出演する一作目のスタッフ・キャストが、現実世界でフレディに悩まされる「エルム街の悪夢 ザ・リアルナイトメア」という珍品もあった。
何れにせよ、ロバート・イングランドが当たり役フレディ・クルーガーを演じたシリーズは、今回仕切りなおしという事で、内容的には一作目の完全リメイクとなり、「ウォッチメン」のロールシャッハ役が記憶に新しい、ジャッキー・アール・ヘイリーが二代目フレディを襲名した。
この人も私の世代には「がんばれ!ベアーズ」の爽やか野球少年だったりするのだが、もはや面影すら残ってないなあ。

細かな人物設定や世界観のディテールは脚色されているものの、物語の流れはオリジナルにかなり忠実だ。
80年代当時流行だったスラッシュホラーは、流される血の量とグロテスクさを売りにしていたが、オリジナルはそれらと一線を画す物語の面白さで引っ張るタイプの作品だっただけに、プロットは今観ても十分良く出来ており、基本となるストーリーラインを変更しなかったのは正解だろう。
オリジナルでへザー・ランゲンカンプが演じたナンシーは、新作ではルーニー・マーラーが演じているが、相棒となるクエンティン役のカイル・ガルナーと共に、どことなく内向的でオタクっぽいキャラクターになっているのが面白い。
まあ相手は夢の中から襲ってくるのだから、内容とのマッチングという点ではこの方が良いのかも知れない。

この話の恐ろしさは、睡眠という生物にとって決定的に重要で、尚且つ本来は安らかで心地良いものによって命を奪われるという点だと思う。
眠ればフレディによって殺され、眠らなくてもやがては生物学的な限界で死ぬ、逃げようにも夢という具体的な場所を伴わない概念からは決して逃れられない、という正に悪夢、八方塞の状況である。
旧シリーズでは、フレディのキャラクターが回を重ねるごとに悪乗りし始め、だんだんとコメディ色が強くなっていったが、サミュエル・ベイヤーは作品のテイストもオリジナルに近いハードな恐怖映画とした。
嘗てのコメディ色は、あくまでもイングランドの確立したキャラクターとファンの長年の馴れ合いがあっての事で、「ファイナルナイトメア」から既に19年が経過し、昔のフレディを知らない若者たちをターゲットにしたリメイクだけに、この選択はまあ当然だろう。
実際、本作のフレディは残酷で容赦なく、被害者達の眠る事への恐怖も上手く出ている。
ベイヤーがリメイクしたのは、あくまでもホラー映画としての「エルム街の悪夢」であり、その点ではまずまずの仕事をしていると言って良い。
浴槽からニュ~ッと伸びてくるナイフの手や、壁から突き出すフレディの顔などの有名なシーンをオマージュ的に再現しつつ、現在のVFX技術を用いて迫力のある見せ場を構築している。
ただ、どうせならフレディの造形や夢の描写に、もう少しぶっ飛んだイマジネーションを持ち込んでも良かったかもしれない。
カーボンコピーの様なリメイクとは異なるものの、作り手にオリジナルへの忠誠心が強すぎるためか、オールドファンにとっては、どこか既視感から逃れられない印象だったのもまた事実である。
もっとも、本作で初めて「エルム街の悪夢」に浸る若い観客達にとっては、そもそもオリジナルとの相違などどうでも良い事なのかも知れないけど。
本作のプラチナム・デューンズやダークキャッスルといったホラー専門レーベルによる、旧作ホラーのリメイク企画はそれはそれで楽しいものだが、個人的にはそろそろホラーの世界にも新しい恐怖のヒーローの登場を望みたい。

ちなみにこのシリーズは、一作目のウェス・クレイブン以来、続編を担当した監督が軒並み出世するという幸運のジンクスでも有名である。
二作目のジャック・ショルダー、三作目のチャック・ラッセル、四作目のレニー・ハーリン、五作目のスティーブン・ホプキンスらは、その後にメジャー大作のキャリアをスタートさせている。(もっとも、改めて見ると勢いが長続きしないというジンクスも見えるが・・)
また一作目は、今をときめくジョニー・デップのデビュー作でもあり(フレディに殺されるグレン役)、シリーズを通じてはローレンス・フィッシュバーンパトリシア・アークエットといったスター俳優たちが初期のキャリアを磨いている。
今回のサミュエル・ベイヤー監督は、既に2012年公開の続編を担当する事が決定しているというが、彼やキャストたちにはどんな未来が開けて行くのだろうか。

今回は、夢繋がりで新潟の田中酒造の「熊鷹 酔夢吟醸」をチョイス。
華やかな香りと、端麗辛口な味わいという北陸らしい特徴を持つ日本酒。
これからの季節は暑い夜に冷で楽しみたい。
ちなみにほろ酔いで見る夢はなんとなく楽しい物が多いが、泥酔すると悪夢が多くなる気がするのは私だけだろうか。

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コメント
この記事へのコメント
こんばんは
シリーズ未見でコレを最初に見るのであれば普通にホラー映画として面白いと思います。ただしオリジナル当時とは違って、今はやたらと過激な作品が多いですから、この作品で怖いと思ってもらえるかは微妙なラインかなと。
ただオリジナルを観た人間にとっては結局のところなんだったんだ?って感じじゃないでしょうか。何らかのプラスアルファを期待して観にいくと思うのですが、VFXの進歩以外にはそうしたものが殆ど見られなかったように思いました。
2010/06/30(水) 22:58:32 | URL | KLY #5spKqTaY[ 編集]
こんばんは
>KLYさん
プラチナム・デューンズは基本的にオリジナルを知らない若者に向けて、オリジナルのテイストに忠実な物を作るというコンセプトで徹底している様ですね。
逆に言えば、オリジナルを知ってる人には新味はないのですけど、元より我々の世代はお呼びでないのでしょう。
忠実とは言っても、それなりに時代にあわせたリファインはなされているので、私はこれはこれでアリだろうなと思います。
オリジナルを最後に観たのは確か「リアルナイトメア」の頃だと思いますが、十数年ぶりにみてもプロットはなかなか面白かったです。
2010/07/01(木) 23:36:27 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
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