2011年05月08日 (日) | 編集 |
蝉は何年間も地中で成長し、やっと地上に出て成虫になると、僅か七日で死ぬという。
仲間が皆死に絶える中、もしも生き残った「八日目の蝉」がいたとしたら、それは蝉にとって幸せな事なのだろうか?不幸なのだろうか?
不倫相手の娘を誘拐した女の逃避行と、やがて成長した娘の愛を巡る葛藤を描いた角田光代の同名小説を、井上真央と永作博美のダブル主演で映像化したハードな人間ドラマだ。
奥寺佐渡子による脚色が素晴らしく、演技者として驚くべき成長を見せた井上真央と、既に名優の域に達したと言っても過言ではない永作博美の好演もあって、実に見応えのある秀作となった。
成島出監督作品としても、過去最高の出来栄えと言える。
1995年、東京地裁。
誘拐犯・野々宮希和子(永作博美)に懲役6年の刑が言い渡される。
彼女は会社の上司で家庭のある秋山丈博(田中哲司)と恋に落ち、授かった命を諦めて堕胎しなければならなかった。
秋山の妻・恵津子(森口瑤子)が、女の子を出産した事を知った希和子は、衝動的に秋山の家に忍び込み、赤ん坊を誘拐してしまう。
希和子は、秋山の娘・恵理菜を“薫”という名で呼び、4年に及ぶ逃亡生活の末に、小豆島のフェリー乗り場で逮捕されたのだ。
16年後、成長した恵理菜(井上真央)は21歳の大学生になっており、嘗ての希和子と同じように岸田孝史(劇団ひとり)という男性と不倫関係にある。
自分が妊娠した事を知った恵理菜は、過去の事件について調べているというフリーライターの安藤千草(小池栄子)と共に、野々宮希和子と過ごした空白の四年間埋める旅に出る・・・・
小説の物語構造を、極めて映画的に再解釈した脚本が見事だ。
原作はプローグの第0章と、 野々宮希和子と誘拐された“薫”を描く第一章、成長した秋山恵理菜の物語である第二章の三章構成となっているが、映画は過去の希和子と現在の恵理菜の物語を平行して描き、後半で失われた記憶を探す恵理菜の旅と16年前の逃避行をシンクロさせる事で、二人の主人公の人生をより象徴的に描写し、ドラマチックな効果を上げている。
近年では細田守監督のアニメ作品や「パーマネント野ばら」など、秀作を連発する奥寺佐渡子が、またしても卓越した構成力で、複雑な人間ドラマを纏め上げている。
劇中、タイトルの“八日目の蝉”に言及するシーンが二箇所ある。
どちらも井上真央演じる恵理菜と小池栄子演じる千草との会話の流れの中で出てくるのだが、最初二人は八日目の蝉は可哀想だと言う。
皆が七日目で死んでしまっているのに、一匹だけ生き残っても、寂しいだけではないか、と。
この様な言葉が出てくるのは、この物語の登場人物達が、皆心の中に虚無感を抱えた八日目の蝉だからに他ならない。
その基点となっているのが、20年前の誘拐事件だ。
希和子が恵理菜を連れ去った間に、赤ん坊だった恵理菜は4歳の少女に成長している。
事件が解決して家に帰ってきても、そこに待つ実の両親は見知らぬおじさんとおばさんであり、彼らの愛がストレートに恵理菜に届く事は無い。
ようやく我が子を取り戻した実母の恵津子は、4年間を奪った希和子の影を常に娘の中に感じ、苛立ちと後悔を隠す事が出来ず、希和子の愛を一身に受けて育った恵理菜は、そんな母の悲しみを敏感に感じて心を開く事ができない。
事件の原因を作った父の丈博は、そんな母娘の葛藤の前に余りにも無力だ。
結局、事件解決以降16年を費やしても、彼らは本当の家族に成り切る事は出来ないのである。
成長し、21歳の大人になった恵理菜は、そんな特殊な状況から逃げるように、大学生にして自立した生活を送っているが、図らずも愛した人は嘗ての希和子と同じく家庭のある人。
自分はいつの間にか、希和子の歩んだ道を無意識に選択しているのではないか、そんな思いに囚われた彼女の前に現れるのが、フリーライターの千草だ。
最初、過去を蒸し返される事に警戒感を隠せない恵理菜だが、千草の持つ強引なような柔らかなような、不思議な距離感によって徐々に打ち解けて行くのだが、後半に彼女もまた心に大きな傷を負った八日目の蝉である事が明らかになる。
20年前、逃亡の途中に希和子は、一時期エンジェルホームという宗教団体に身を寄せる。
“エンジェルさん”という神がかりの女性に率いられたその団体は、虐待などによって行き場を失った女性を多く受け入れているが、高い塀に囲まれた隔離された施設で育った子供たちは、純粋培養されて大人の男性に対する恐怖心を教え込まれる。
希和子と恵理菜は、外に正体がばれそうになった事から施設を逃げ出すのだが、千草は幼い頃にエンジェルホームで恵理菜と共に育った少女だったのだ。
今も男性恐怖症を克服できない彼女は、自らの育った施設の関係者を取材する事で、自分の過去と向き合おうとしている女性なのである。
猫背で荷物を抱えた片方の肩を落とし、足を引き摺る様に歩く、ネガティブパワー全開の小池栄子が良い。
本作では全ての登場人物に象徴的な役割が与えられているが、特に脇のキャラクターは彼女を含めてビジュアル的にも特徴付けられているのが印象的だ。
エキセントリックなヘアスタイルに、天使語?の通訳をつけて喋る余貴美子のエンジェルさんの奇怪なキャラクターや、まるで時が止まったかの様な写真館の店主を田中泯が演じ、16年前の過去と現在を結びつける役回りと成っているのは、実に映画的な、面白い効果を生んでいた。
やがて自らの妊娠を知った恵理菜は、自分が第二の希和子にも、恵津子にもならないために、煮え切らない言動を繰り返す岸田と別れ、一人で子供を産む決意を固める。
そしてそれは、嘗て自分が母と呼び、今も複雑な感情を感じている希和子との、封印された記憶と向き合う機会となるのである。
千草と共に、嘗ての逃亡の足跡を辿る旅に出た恵理菜は、今はもう廃墟となったエンジェルホーム、そして逃避行の終焉の地となった小豆島の風景の中で、徐々に形を取り戻す記憶に戸惑う。
希和子は、自分の人生を滅茶苦茶にした憎い誘拐犯のはずだった。
だが、恵理菜の心の中で蘇る希和子は、精一杯の愛を自分に与え、この世界のキレイを沢山教えてくれた優しい“ママ”に他ならないのだ。
愛は人それぞれによって形を変え、誰かの愛は別の誰かにとっては憎しみとなる。
20年前に起こった事は、恵理菜の実の両親と希和子の複雑に入り組んだ愛憎の結果だが、彼ら全員からピュアな愛だけを受けていたのは、実は恵理菜ただ一人なのである。
自らの過去と向き合う長い旅路の果に、恵理菜は遂に希和子を、そして恵津子を受け入れる。
同時にそれは、女という性の中に受け継がれ、自らの中にも確実に存在する“母性”とは何かを理解する事でもある。
物語の後半、恵理菜と千草が再び“八日目の蝉”の話をするが、この時には解釈が大きく変わっている。
八日目の蝉は不幸ではなく、他の蝉よりもこの世界のキレイをたくさん見る事の出来る、幸運な蝉なのだと。
そして、その境地に達した恵理菜が、全ての感情を解き放って口にする最後の台詞は、正に心に染み入る名台詞。
きっと恵理菜は、嘗て希和子がしてくれた様に、生まれてくる子供にこの世界のキレイをたくさん見せてあげるのだろう。
そして今まで苦しみの中にあった恵津子にも、今度は彼女からたくさんの愛が送られるはずだ。
恵理菜が再び希和子に会うことがあるかどうかはわからないが、二人にとっての4年間は、共通のかけがえの無い記憶になった事は間違いない。
時を隔てた本作の二人の主人公を演じた井上真央と永作博美にとっては、共にこれは代表作と言える作品となった。
子役出身で、実は既に20年のキャリアを持つ井上真央は、この役に出会って演技者として大きく成長し、完全に一皮向けた印象である。
きっと彼女が尊敬すると語る、杉村春子の様な大女優に育って行く事だろう。
対する永作博美は正に今が旬、油の乗り切った演技は貫禄すら感じさせる。
時系列が違うから当たり前だが、二人の主人公が直接顔を合わせるシーンは一切無い。
それにも関わらず、最後の最後で二つの時空、二人の女性の中にある感情は確実に繋がった。
このクライマックスの映画的カタルシスを感じるだけでも、本作の147分という長尺は決して長く感じない。
少々気が早いが、2011年の日本映画を代表する一本である事は間違いないと思う。
今回は物語の重要な舞台となる香川県小豆島の酒、森國酒造の純米吟醸「ふわふわ」をチョイス。
やわらかな口当たりと、瀬戸内の海を思わせる芳醇な香りが口いっぱいに広がる。
この蔵の酒は「ふふふ」とか「びびび」とか、味わいを感覚で表した様な不思議な銘が特徴的だが、中身の方は奇を衒わない正攻法の日本酒だ。
良い意味で技巧を尽くし、誠実に作られた映画に相応しい一本と言えるだろう。
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仲間が皆死に絶える中、もしも生き残った「八日目の蝉」がいたとしたら、それは蝉にとって幸せな事なのだろうか?不幸なのだろうか?
不倫相手の娘を誘拐した女の逃避行と、やがて成長した娘の愛を巡る葛藤を描いた角田光代の同名小説を、井上真央と永作博美のダブル主演で映像化したハードな人間ドラマだ。
奥寺佐渡子による脚色が素晴らしく、演技者として驚くべき成長を見せた井上真央と、既に名優の域に達したと言っても過言ではない永作博美の好演もあって、実に見応えのある秀作となった。
成島出監督作品としても、過去最高の出来栄えと言える。
1995年、東京地裁。
誘拐犯・野々宮希和子(永作博美)に懲役6年の刑が言い渡される。
彼女は会社の上司で家庭のある秋山丈博(田中哲司)と恋に落ち、授かった命を諦めて堕胎しなければならなかった。
秋山の妻・恵津子(森口瑤子)が、女の子を出産した事を知った希和子は、衝動的に秋山の家に忍び込み、赤ん坊を誘拐してしまう。
希和子は、秋山の娘・恵理菜を“薫”という名で呼び、4年に及ぶ逃亡生活の末に、小豆島のフェリー乗り場で逮捕されたのだ。
16年後、成長した恵理菜(井上真央)は21歳の大学生になっており、嘗ての希和子と同じように岸田孝史(劇団ひとり)という男性と不倫関係にある。
自分が妊娠した事を知った恵理菜は、過去の事件について調べているというフリーライターの安藤千草(小池栄子)と共に、野々宮希和子と過ごした空白の四年間埋める旅に出る・・・・
小説の物語構造を、極めて映画的に再解釈した脚本が見事だ。
原作はプローグの第0章と、 野々宮希和子と誘拐された“薫”を描く第一章、成長した秋山恵理菜の物語である第二章の三章構成となっているが、映画は過去の希和子と現在の恵理菜の物語を平行して描き、後半で失われた記憶を探す恵理菜の旅と16年前の逃避行をシンクロさせる事で、二人の主人公の人生をより象徴的に描写し、ドラマチックな効果を上げている。
近年では細田守監督のアニメ作品や「パーマネント野ばら」など、秀作を連発する奥寺佐渡子が、またしても卓越した構成力で、複雑な人間ドラマを纏め上げている。
劇中、タイトルの“八日目の蝉”に言及するシーンが二箇所ある。
どちらも井上真央演じる恵理菜と小池栄子演じる千草との会話の流れの中で出てくるのだが、最初二人は八日目の蝉は可哀想だと言う。
皆が七日目で死んでしまっているのに、一匹だけ生き残っても、寂しいだけではないか、と。
この様な言葉が出てくるのは、この物語の登場人物達が、皆心の中に虚無感を抱えた八日目の蝉だからに他ならない。
その基点となっているのが、20年前の誘拐事件だ。
希和子が恵理菜を連れ去った間に、赤ん坊だった恵理菜は4歳の少女に成長している。
事件が解決して家に帰ってきても、そこに待つ実の両親は見知らぬおじさんとおばさんであり、彼らの愛がストレートに恵理菜に届く事は無い。
ようやく我が子を取り戻した実母の恵津子は、4年間を奪った希和子の影を常に娘の中に感じ、苛立ちと後悔を隠す事が出来ず、希和子の愛を一身に受けて育った恵理菜は、そんな母の悲しみを敏感に感じて心を開く事ができない。
事件の原因を作った父の丈博は、そんな母娘の葛藤の前に余りにも無力だ。
結局、事件解決以降16年を費やしても、彼らは本当の家族に成り切る事は出来ないのである。
成長し、21歳の大人になった恵理菜は、そんな特殊な状況から逃げるように、大学生にして自立した生活を送っているが、図らずも愛した人は嘗ての希和子と同じく家庭のある人。
自分はいつの間にか、希和子の歩んだ道を無意識に選択しているのではないか、そんな思いに囚われた彼女の前に現れるのが、フリーライターの千草だ。
最初、過去を蒸し返される事に警戒感を隠せない恵理菜だが、千草の持つ強引なような柔らかなような、不思議な距離感によって徐々に打ち解けて行くのだが、後半に彼女もまた心に大きな傷を負った八日目の蝉である事が明らかになる。
20年前、逃亡の途中に希和子は、一時期エンジェルホームという宗教団体に身を寄せる。
“エンジェルさん”という神がかりの女性に率いられたその団体は、虐待などによって行き場を失った女性を多く受け入れているが、高い塀に囲まれた隔離された施設で育った子供たちは、純粋培養されて大人の男性に対する恐怖心を教え込まれる。
希和子と恵理菜は、外に正体がばれそうになった事から施設を逃げ出すのだが、千草は幼い頃にエンジェルホームで恵理菜と共に育った少女だったのだ。
今も男性恐怖症を克服できない彼女は、自らの育った施設の関係者を取材する事で、自分の過去と向き合おうとしている女性なのである。
猫背で荷物を抱えた片方の肩を落とし、足を引き摺る様に歩く、ネガティブパワー全開の小池栄子が良い。
本作では全ての登場人物に象徴的な役割が与えられているが、特に脇のキャラクターは彼女を含めてビジュアル的にも特徴付けられているのが印象的だ。
エキセントリックなヘアスタイルに、天使語?の通訳をつけて喋る余貴美子のエンジェルさんの奇怪なキャラクターや、まるで時が止まったかの様な写真館の店主を田中泯が演じ、16年前の過去と現在を結びつける役回りと成っているのは、実に映画的な、面白い効果を生んでいた。
やがて自らの妊娠を知った恵理菜は、自分が第二の希和子にも、恵津子にもならないために、煮え切らない言動を繰り返す岸田と別れ、一人で子供を産む決意を固める。
そしてそれは、嘗て自分が母と呼び、今も複雑な感情を感じている希和子との、封印された記憶と向き合う機会となるのである。
千草と共に、嘗ての逃亡の足跡を辿る旅に出た恵理菜は、今はもう廃墟となったエンジェルホーム、そして逃避行の終焉の地となった小豆島の風景の中で、徐々に形を取り戻す記憶に戸惑う。
希和子は、自分の人生を滅茶苦茶にした憎い誘拐犯のはずだった。
だが、恵理菜の心の中で蘇る希和子は、精一杯の愛を自分に与え、この世界のキレイを沢山教えてくれた優しい“ママ”に他ならないのだ。
愛は人それぞれによって形を変え、誰かの愛は別の誰かにとっては憎しみとなる。
20年前に起こった事は、恵理菜の実の両親と希和子の複雑に入り組んだ愛憎の結果だが、彼ら全員からピュアな愛だけを受けていたのは、実は恵理菜ただ一人なのである。
自らの過去と向き合う長い旅路の果に、恵理菜は遂に希和子を、そして恵津子を受け入れる。
同時にそれは、女という性の中に受け継がれ、自らの中にも確実に存在する“母性”とは何かを理解する事でもある。
物語の後半、恵理菜と千草が再び“八日目の蝉”の話をするが、この時には解釈が大きく変わっている。
八日目の蝉は不幸ではなく、他の蝉よりもこの世界のキレイをたくさん見る事の出来る、幸運な蝉なのだと。
そして、その境地に達した恵理菜が、全ての感情を解き放って口にする最後の台詞は、正に心に染み入る名台詞。
きっと恵理菜は、嘗て希和子がしてくれた様に、生まれてくる子供にこの世界のキレイをたくさん見せてあげるのだろう。
そして今まで苦しみの中にあった恵津子にも、今度は彼女からたくさんの愛が送られるはずだ。
恵理菜が再び希和子に会うことがあるかどうかはわからないが、二人にとっての4年間は、共通のかけがえの無い記憶になった事は間違いない。
時を隔てた本作の二人の主人公を演じた井上真央と永作博美にとっては、共にこれは代表作と言える作品となった。
子役出身で、実は既に20年のキャリアを持つ井上真央は、この役に出会って演技者として大きく成長し、完全に一皮向けた印象である。
きっと彼女が尊敬すると語る、杉村春子の様な大女優に育って行く事だろう。
対する永作博美は正に今が旬、油の乗り切った演技は貫禄すら感じさせる。
時系列が違うから当たり前だが、二人の主人公が直接顔を合わせるシーンは一切無い。
それにも関わらず、最後の最後で二つの時空、二人の女性の中にある感情は確実に繋がった。
このクライマックスの映画的カタルシスを感じるだけでも、本作の147分という長尺は決して長く感じない。
少々気が早いが、2011年の日本映画を代表する一本である事は間違いないと思う。
今回は物語の重要な舞台となる香川県小豆島の酒、森國酒造の純米吟醸「ふわふわ」をチョイス。
やわらかな口当たりと、瀬戸内の海を思わせる芳醇な香りが口いっぱいに広がる。
この蔵の酒は「ふふふ」とか「びびび」とか、味わいを感覚で表した様な不思議な銘が特徴的だが、中身の方は奇を衒わない正攻法の日本酒だ。
良い意味で技巧を尽くし、誠実に作られた映画に相応しい一本と言えるだろう。

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この記事へのコメント
決して肯定してはいけないことをしているのは誰しも解っているのに、あの引き裂かれるような切なさは胸を締め付けます。
何気に永作さんの余りの演技で割を食ったのは、森口瑤子さんかもしれません。本当はもっと哀しい役なのだと思うのですが…。
何気に永作さんの余りの演技で割を食ったのは、森口瑤子さんかもしれません。本当はもっと哀しい役なのだと思うのですが…。
2011/05/10(火) 00:19:18 | URL | KLY #5spKqTaY[ 編集]
原作を読んだのに、
涙が止まらなかったです。
たぶん、それは。
愛情の本質を見せつけられたからかな・・・・、
と思いつつ。
帰ってきました!
有限の時間の中で、
愛する人をしっかり愛する。
そんな自然な姿に涙がでてくる。
今はそんな時代なのかも?
しれませんね。
涙が止まらなかったです。
たぶん、それは。
愛情の本質を見せつけられたからかな・・・・、
と思いつつ。
帰ってきました!
有限の時間の中で、
愛する人をしっかり愛する。
そんな自然な姿に涙がでてくる。
今はそんな時代なのかも?
しれませんね。
私は以前放送されていたNHKのドラマにどっぷり浸かっていたので、
映画では、ちょっと物足りなさを感じてしまいました。
しかし、女優陣の演技の素晴らしさは堪能できました^^
特に永作さんの表情は見ていて息が詰まる思いでした。
ドラマを見た時も同じように思いましたが、この事件に関わった
全ての人が幸せになれる日が来ると良いですね。
親から与えられる愛情が、1人の人間を作るということに
どれだけ深く影響するのか思い知らされた作品です。
映画では、ちょっと物足りなさを感じてしまいました。
しかし、女優陣の演技の素晴らしさは堪能できました^^
特に永作さんの表情は見ていて息が詰まる思いでした。
ドラマを見た時も同じように思いましたが、この事件に関わった
全ての人が幸せになれる日が来ると良いですね。
親から与えられる愛情が、1人の人間を作るということに
どれだけ深く影響するのか思い知らされた作品です。
女優として「旬」に居るのかもしれませんね。
他の俳優も役どころをしっかり演じていると思います。
また、オフ会で再会をしたいので
みなさんの集まりがあればご連絡をお願い致します。
他の俳優も役どころをしっかり演じていると思います。
また、オフ会で再会をしたいので
みなさんの集まりがあればご連絡をお願い致します。
>KLYさん
どこに焦点を置くかでしょうね。
この作品は誘拐した側と娘でしたが、実母を中心にした話も観てみたいです。
それはそれで凄くドラマチックな人間ドラマになる気がします。
>y.kato-channelさん
これもまた今の時代に是非お勧めしたい映画ですね。
人は愛を奪う事もできるけど、沢山の愛をキレイを与える事もまたできる。
これは奪われた愛から、与える愛を見つける物語かもしれませんね。
>くうさん
ドラマ版も見応えありましたが、映画は構成の上手さもあり、別物として楽しめました。
仰る様に、登場人物全てに感情移入できるのですよね。
それだけきっちりとキャラクターが作られているということですけど、ステロタイプに陥らない物語のスタンスは素晴らしいものでした。
>朱色会さん
御加減もよろしいのですね、ではそろそろ考えましょう。
井上真央は好きな役者でしたが、一気に才能を開花させていたのには驚きました。
さすがにこの若さで杉村春子を尊敬すると語るだけあります。
どこに焦点を置くかでしょうね。
この作品は誘拐した側と娘でしたが、実母を中心にした話も観てみたいです。
それはそれで凄くドラマチックな人間ドラマになる気がします。
>y.kato-channelさん
これもまた今の時代に是非お勧めしたい映画ですね。
人は愛を奪う事もできるけど、沢山の愛をキレイを与える事もまたできる。
これは奪われた愛から、与える愛を見つける物語かもしれませんね。
>くうさん
ドラマ版も見応えありましたが、映画は構成の上手さもあり、別物として楽しめました。
仰る様に、登場人物全てに感情移入できるのですよね。
それだけきっちりとキャラクターが作られているということですけど、ステロタイプに陥らない物語のスタンスは素晴らしいものでした。
>朱色会さん
御加減もよろしいのですね、ではそろそろ考えましょう。
井上真央は好きな役者でしたが、一気に才能を開花させていたのには驚きました。
さすがにこの若さで杉村春子を尊敬すると語るだけあります。
2011/05/11(水) 22:46:14 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
こんばんは。
あのラストは
まさしく映画的カタルシス。
名セリフが
井上真央という女優によって完成を見た
涙と笑顔がないまぜになった表情と一体化…。
ここまで心を持っていかれたのは
最近では
『ブラック・スワン』と本作だけです。
あのラストは
まさしく映画的カタルシス。
名セリフが
井上真央という女優によって完成を見た
涙と笑顔がないまぜになった表情と一体化…。
ここまで心を持っていかれたのは
最近では
『ブラック・スワン』と本作だけです。
>えいさん
「ブラック・スワン」をようやく観て、仰る事の意味がわかりました。
内容は全然別ですけど、確かにラストに感じる映画的カタルシスには通じるものがありますね。
それまで抑えられてきた全ての感情が一気に噴出すような、そんな力がスクリーンから伝わってきました。
「ブラック・スワン」をようやく観て、仰る事の意味がわかりました。
内容は全然別ですけど、確かにラストに感じる映画的カタルシスには通じるものがありますね。
それまで抑えられてきた全ての感情が一気に噴出すような、そんな力がスクリーンから伝わってきました。
2011/05/13(金) 23:51:34 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
「母性」というテーマについていろいろと考えさせられる映画でした。暗い内容ではありますが、恵理菜が最後に見出す応えには安堵にも似た感覚を覚えて何だかホッとしました。
ハードな物語もさることながら、メインキャスト3人の存在感も素晴しかったです。特に小池栄子はすっかり女優になりましたね。
ハードな物語もさることながら、メインキャスト3人の存在感も素晴しかったです。特に小池栄子はすっかり女優になりましたね。
>えめきんさん
そうですね、ラストの井上真央の台詞には、ずっと押さえつけられた感情を彼女が解き放つ気持ちよさがありました。
あそこで感じる安堵とカタルシスは、観客が一番望んでいたものですし。
良いお芝居を楽しめる秀作でした。
そうですね、ラストの井上真央の台詞には、ずっと押さえつけられた感情を彼女が解き放つ気持ちよさがありました。
あそこで感じる安堵とカタルシスは、観客が一番望んでいたものですし。
良いお芝居を楽しめる秀作でした。
2011/05/15(日) 19:34:21 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
過去の記事にコメント、失礼します。
レンタル解禁されてからDVDを観て感動し、先日、原作を読んでから、再度映画を鑑賞したのですが、物足りないと感じるどころか、脚本の妙に唸りっぱなしでした。
クライマックスのカタルシスももちろんですが、そこに繋がる、写真館でのオリジナルのエピソードも、映画ならではの素晴らしい演出だったと思います。
個人的に今年の最優秀助演女優賞を選ぶとしたら、小池栄子ですね。「こういう人、実際にいるよなー」と思いながら観てました。
レンタル解禁されてからDVDを観て感動し、先日、原作を読んでから、再度映画を鑑賞したのですが、物足りないと感じるどころか、脚本の妙に唸りっぱなしでした。
クライマックスのカタルシスももちろんですが、そこに繋がる、写真館でのオリジナルのエピソードも、映画ならではの素晴らしい演出だったと思います。
個人的に今年の最優秀助演女優賞を選ぶとしたら、小池栄子ですね。「こういう人、実際にいるよなー」と思いながら観てました。
>morganeさん
今年ももう終わりですが、やはりこれは今年の邦画を代表する一本だったと思います。
たぶん色々な賞もとると思いますが、メインの出演者はみんな演技賞もらってもおかしくないですね。
成島監督は来週公開の「山本五十六」も期待です。
今年ももう終わりですが、やはりこれは今年の邦画を代表する一本だったと思います。
たぶん色々な賞もとると思いますが、メインの出演者はみんな演技賞もらってもおかしくないですね。
成島監督は来週公開の「山本五十六」も期待です。
2011/12/14(水) 22:37:05 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
永作博美と小池栄子の素晴らしさが凄く印象に残りましたよ。
特に希和子の「その娘はまだご飯を食べていません」という本物の母親にしか言えない言葉。
血の繋がりよりも心の繋がり。母親の愛とは何と深いことか。
特に希和子の「その娘はまだご飯を食べていません」という本物の母親にしか言えない言葉。
血の繋がりよりも心の繋がり。母親の愛とは何と深いことか。
>にゃむばななさん
あの台詞はぐっときました。
永作博美はこの映画で映画史に残りました。
昨年を代表する素晴らしい作品だったと思います。
あの台詞はぐっときました。
永作博美はこの映画で映画史に残りました。
昨年を代表する素晴らしい作品だったと思います。
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角田光代の同名ベストセラー小説を映画化。生まれてすぐに誘拐された少女が大学生になってからの姿と、誘拐した犯人が逃亡を続ける4年間の両方を描いたヒューマンドラマだ。出演は『花より男子ファイナル』の井上真央と『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』の永作博美。共...
2011/05/09(月) 00:48:18 | LOVE Cinemas 調布
誘拐犯の女と誘拐された少女との逃亡劇とその後の少女の人生を描いた作品です。
2011/05/09(月) 10:28:05 | 水曜日のシネマ日記
【ネタバレ注意】
劇中、母と娘が「男とは何か、女とは何か」を語り合うくだりがある。
母曰く、「薫ちゃんは女なの。薫ちゃんが好きになって、結婚したいと思う人が男のひと。」
この映画に、結...
2011/05/09(月) 23:17:32 | 映画のブログ
---- この映画、前に行ったとき
満員で入れなかったってヤツだよね。
「うん。とにかく人気が高い。
原作が角田光代の代表作にしてべストセラーだからかなと思ったけど、
これは見事に映画になっていたね」
----映画になっていた…どういうこと?
「簡単に言えば、
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2011/05/09(月) 23:47:28 | ラムの大通り
2011/04/29公開 日本 147分監督:成島出出演:井上真央、永作博美、小池栄子、森口瑤子、田中哲司、市川実和子、平田満、渡邉このみ、劇団ひとり、余貴美子、田中泯、風吹ジュン
優しかったお母さんは、私を誘拐した人でした。
子どもを身ごもるも、相手が結婚してい...
2011/05/10(火) 00:11:55 | 新・映画鑑賞★日記・・・
なんとなくあらすじを知っていて、見ないだろうと思ってた。
去年NHKのドラマでやってた時、知らなくて、
ちょうど『Mother』にはまっていた頃に、似たようなテーマのドラマを
やってたんだなぁ・・...
2011/05/10(火) 01:17:07 | よくばりアンテナ
□作品オフィシャルサイト 「八日目の蝉」□監督 成島 出□脚本 奥寺佐渡子□原作 角田光代□キャスト 井上真央、永作博美、小池栄子、森口瑤子、田中哲司、市川実和子、平田 満、劇団ひとり、余貴美子、田中 泯、風吹ジュン■鑑賞日 5月1日(日)■劇場 チネチ?...
2011/05/10(火) 12:37:39 | 京の昼寝~♪
八日目の蝉
監督: 成島出
出演: 井上真央、永作博美、小池栄子、森口瑤子、
田中哲司、田中泯
公開: 2011年5月
原作は角田光代氏の同名小説。未読です。
しかし、2...
2011/05/10(火) 14:55:05 | 映画@見取り八段
角田光代原作のサスペンス小説を、「孤高のメス」の成島出監督、「サマーウォーズ」の奥寺佐渡子脚本で映画化。
とにかく、何をさしおいても女優陣、特に主要人物を演じる3人の演技がハンパなく素晴らしい。この御三方の存在自体が、本作に魂を吹きこむアイ...
2011/05/10(火) 18:19:08 | 新・狂人ブログ~暁は燃えているか!~
お星さまのうた。 家族写真。 八日目の蝉が見るもの。
2011/05/10(火) 21:16:22 | 三毛猫《sannkeneko》の飼い主の日常
角田光代の同名ベストセラー小説を映画化。
生まれてすぐに誘拐された少女が大学生になってからの姿と、
誘拐した犯人が逃亡を続ける4年間の両方を描いたヒューマンドラマ。
不倫相手の子供を生まれてす...
2011/05/10(火) 22:49:04 | 単館系
★★★★
エンゼルたちのウォーズ
二人の女性の違いは、人と魂で向き合っているかどうかである。
エンゼルさんが希和子に語った言葉が真理だ。
実母は娘の心を理解しようとせず、自分を母親だと認...
2011/05/13(金) 22:50:02 | スペース・モンキーズの映画メイヘム計画
★★★★ 自分は堕胎したため、子供の産めない体になってしまった希和子。そして捨てられた愛人の本妻には、可愛い女の子が産まれる。 ある雨の日のことである。愛人の家に不法侵入した希和子は、赤ん坊を誘拐して自分の子供として育てながら、4年間の逃亡生活を送るのだ
2011/05/14(土) 14:00:16 | ケントのたそがれ劇場
どうしようもない男とのどうしようもない不倫に傷ついた女性が、不倫相手の男性と奥さんの間に生まれた赤ちゃんを誘拐したことから起こる悲しい物語を描いた映画『八日目の蝉』。
誘拐犯の女性・野々宮希和子を永作博美、彼女に誘拐されて数奇な人生を送ることとなった...
2011/05/14(土) 17:16:10 | Viva La Vida! <ライターCheese の映画やもろもろ>
大学生の秋山恵理菜は、生まれてすぐに父親の愛人だった野々宮希和子に誘拐され、4年間希和子の娘として育てられたという特殊な過去を持っていた。それゆえに実の両親と上手く関 ...
2011/05/14(土) 20:28:38 | 5125年映画の旅
2分でわかる『八日目の蝉』あらすじ紹介いってみます。
(ネタバレ注意!)
希和子(永作博美)は不倫相手である秋山丈博
(田中哲司)の子どもを身ごもります。
「いつか ...
2011/05/21(土) 05:39:41 | 23:30の雑記帳
八日目の蝉
【公式サイト】 【allcinema】
角田光代の同名小説を永作博美と井上真央の主演で映画化。監督は成島出。不倫相手の赤ちゃんを奪い、4年間にわたる逃亡生活中の母親として子供への深い...
2011/05/24(火) 02:09:06 | No Movie, No Life (映画・DVDレビュー)
さて、映画とドラマ両方見たので感想を書きたいと思います
ちなみに映画を見てドラマ版が凄く気になっていたタイミングでNHKが2夜連続集中再放送をしてくれて凄く助かりました
ちなみに原作は読んだことな...
2011/06/03(金) 00:20:52 | にきログ
不倫相手の赤ちゃんと誘拐した母と、16年後に母と同じように妻子ある男と不倫して妊娠した娘の人生をうまく交差させた物語になっている。ごく普通の家庭で育つことができなかっただけで、こんな悲しい経験をするのを涙をボロボロ流しながら見た。永作博美がうまいのは当然な
2011/06/04(土) 22:09:23 | とらちゃんのゴロゴロ日記-Blog.ver
『八日目の蝉』を渋谷東急で見てきました。
(1)この映画は、TVなどで幾度となく予告編が流され、また書店では随分と以前から原作の文庫版が山積みとなっていましたから、制作側もかなり力を入れているのでしょう。
おそらく、『告白』とか『悪人』の線を狙っているの...
2011/06/05(日) 07:02:35 | 映画的・絵画的・音楽的
久々の映画記事。見たけど記事にしていない作品が溜まってきた。今週末はブログに専念したい。と言うわけでその1弾は八日目の蝉です。
2011/06/17(金) 03:40:45 | よしなしごと
誘拐犯の女と誘拐された少女との逃亡劇と、その後の二人の運命を描いた、角田光代原作のベストセラー小説を映画化したヒューマン・サスペンス。監督は、『孤高のメス』など社会派エンターテインメント作品で定評のある成島出。誘拐された少女の大学生時代を井上真央が演じ...
2011/11/09(水) 00:15:34 | サーカスな日々
どうにも身動きができない
どうやって出てゆけばいいんだろう
あんたとなら出ていける気がする
大人になってから
感情のラインにくっきりと溝をみる時がある
愛について不満が出るときは相手に自分を委...
2011/12/23(金) 09:54:23 | as soon as
テレビシリーズは良かったけれど、
キャストを変えて映画化すると聞いても
何度も観たいという話ではなかったので
観る気はありませんでした。
丁度公開している時に、
テレビで数人の映画評論家が
この映画の感想を言っていて、
男性は、けちょんけちょんでした。...
2012/01/17(火) 10:26:51 | 映画、言いたい放題!
恵理菜として生きる七日目で死ぬ蝉が見た世界。薫として生きた八日目の蝉が見た世界。そのどちらの世界に母親の愛があったのか。
直木賞作家・角田光代先生の小説を映画化したこ ...
2012/02/06(月) 22:00:53 | こねたみっくす
公開初日にて観賞
解説
誘拐犯の女と誘拐された少女との逃亡劇と、その後の二人の運命を描いた、角田光代
原作のベストセラー小説を映画化したヒューマン・サスペンス。
監督は、『孤高のメス』など社会派エンターテインメント作品で定評のある成島出。
誘拐された...
2012/03/03(土) 09:06:17 | A Day In The Life
7月5日 八日目の蝉(感想232作目)
アメブロが5月15日よりTB廃止する事が発表されましたので
5月15日以降に更新した記事では当ブログでTBを受付ます
当ブログにTB ...
2012/07/05(木) 21:03:45 | スポーツ瓦版
あらすじ希和子は不実な男を愛し、子を宿すが、母となることが叶わない絶望の中で、男と妻の間に生まれた赤ん坊を連れ去る・・・。解説日本アカデミー賞11部門制覇(作品賞・主演...
2012/07/06(金) 20:06:21 | 虎党 団塊ジュニア の 日常 グルメ 映...
あらすじ希和子は不実な男を愛し、子を宿すが、母となることが叶わない絶望の中で、男
2012/07/06(金) 20:06:36 | 虎団Jr. 虎ックバック専用機
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