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モールス・・・・・評価額1700円
2011年08月07日 (日) | 編集 |
雪に閉ざされた街で出会ったのは、二つの幼く孤独な魂・・・・
トーマス・アルフレッドソン監督による、スウェーデン発の異色のヴァンパイア映画、「ぼくのエリ 200歳の少女」のハリウッド・リメイク版。
監督・脚本を「クローバーフィールド HAKAISHA」のマット・リーヴスが手がけ、1983年のニューメキシコを舞台に、苛められっ子の少年と永遠の12歳を生きるヴァンパイアの少女の切ない恋物語が描かれる。
主演は、「キック・アス」のヒット・ガール役で大ブレイクしたクロエ・グレース・モレッツと、「ザ・ロード」でヴィゴ・モーテンセンの息子役を演じたコディ・スミット=マクフィー。
リチャード・ジェンキンスやイライアス・コティーズら、ベテラン勢が脇を固める。

1983年、ニューメキシコ州ロスアラモス。
孤独な少年オーウェン(コディ・スミット=マクフィー)は、アパートの隣の部屋に引っ越してきたアビー(クロエ・グレース・モレッツ)という同い年の少女と出会う。
次第にアビーのミステリアスな魅力に惹かれてゆくオーウェンだが、夜になると彼女の家から聞こえる怒鳴り声から、彼女が父親に虐待されているのだと考え心を痛める。
ある日、オーウェンはモールス信号のメモをアビーに渡し、それ以来二人は壁越しにノックで会話を交わすようになる。
そしてオーウェンが学校で苛められている事を知り、「やりかえすのよ」と言うアビー。
次第にアビーに恋心を抱くようになるオーウェンだったが、時を同じくして、近所で猟奇連続殺人事件が起こり始める・・・・


他国のヒット作をハリウッドがリメイクするのはもはや珍しい事ではないが、本作はその中でも近年で最も成功した例と言えるだろう。
オリジナルのムードを色濃く残しながらも、物語の新しい解釈・意味づけを行い、単なる英語版以上の優れたハリウッド映画として生まれ変わっている。
説明的要素を極力排除し、いわば緊張感を持った観客との阿吽の呼吸によって成立していたオリジナルは、後述する様にたった1カットを見逃しただけで、物語全体の意味を取り違えてしまう様な危うさを持っていたが、リメイク版は娯楽映画としてとてもわかりやすく完成度が高い。
まあこの辺りを説明過多ととるか、親切ととるかで好みは分かれるだろうが、私はこれはハリウッド映画が多民族文化の中で培ってきた特質であって、決して悪い事ではないと思う。

マット・リーヴスは、作劇上幾つかの点を改変しているが、最も重要なのは二箇所だ。
一つ目は言うまでもなく、時代と場所の設定である。
舞台は北欧スウェーデンの首都ストックホルムから、1983年のニューメキシコ州ロスアラモスへと移っているが、作品の精神的背景を米国ならではの設定で再構成するユニークな試みだ。
劇中でも繰り返し言及される“善と悪”の概念。
レーガン時代のアメリカは、自らを善なる存在と信じ、対立するソ連を“悪の帝国”と呼んだ。
キリスト教保守派の価値観を軸とした善悪の区分は、“善なるアメリカ”と、その外部に存在する“悪しき者”の二元論で世界を見せたのである。
そして主人公のオーウェンが住むロスアラモスは、マンハッタン計画以来のアメリカの核兵器開発のメッカであり、神の国アメリカを恐怖によって庇護する街なのだ。

離婚の瀬戸際にあるオーウェンの両親も、母親はアルコールと信仰に傾倒し、父親はそんな家庭に嫌気が差し別居中。
母の価値観に基けば、信仰心の無い父親は“悪しき者”となり、オーウェンは家庭の中でも善悪の価値観に引き裂かれている。
一方で彼は学校で酷い苛めのターゲットとなり、心安らぐのは雪の降りしきるアパートの中庭で、たった一人で遊ぶ時だけ。
彼の内なるアメリカは、決して“善なる者”によってのみ構成されてはいない。
そんなオーウェンの前に現れるたアビーは、人間を殺し、その生き血によって永遠の時を生きるヴァンパイアだ。
しかし彼女が人を殺すのは単に生きるためで、そこには善も悪もない。
大人たちの押し付ける価値観の嘘を自らの体験として知っているオーウェンが、“悪しき者”であるはずのアビーの内面に自らと同じ孤独を感じ、仄かな初恋が芽生えるのは必然なのである。

ここでもう一つ、作劇上の大きな改変が、自分の気持ちを告白するオーウェンに対する、アビーの「私は女の子じゃない」という台詞の解釈だ。
話題になったので、ご存知の方も多いだろうが、オリジナルの日本公開時にはエリ(アビー)の陰部が映るカットが一箇所あり、そこには去勢された男性器の跡が映し出されていた。
実はエリは少女ではなく少年で、オスカー(オーウェン)との関係には、単純な恋愛感情以上の複雑な葛藤が織り込まれていたのである。
ところが、日本公開版では肝心のカットにボカシがかかっていたがために、多くの観客はこの事実を知らないまま普通に少年少女の初恋物として受け取ってしまい、その為に同じ映画を観たはずなのに、日本の観客と海外の観客とで全く感想が異なるという珍事を招いてしまったのだ。

オリジナルの「ぼくのエリ 200歳の少女」の原題は「Let the right one in(Låt den rätte komma in)」で、訳せば「善なる者を招き入れよ」となるだろう。
このタイトルは“悪しき者”であるヴァンパイアは、招かれない限りその家に入る事は出来ないという伝承から採られているのだが、ここでは男の子でも女の子でもないエリの設定によって、物語が二元論から解放され、果たして人間の中に“悪”はあるのかというテーマを打ち出しているのである。
ただ私は、オリジナルを観た時、この設定は(たとえボカシが無かったとしても)文学的過ぎて、映画としてはかなり深読みしないと伝わらないのではないかと思った。
たぶん、マット・リーヴスも同じ事を考えたのだろうが、リメイク版ではアビーが少年である事を示唆する部分は全く無く、「女の子じゃない」はイコール「ヴァンパイアである」と解釈できる様になっている。
無論、少年でないとも言ってないのだけど、どこからどう見ても“女の子”でしかないクロエ・グレース・モレッツを去勢された少年に見せようという意思が無い事は明らかで、オリジナルを知らずに本作を観る圧倒的多数のアメリカ人観客にとっては、アビーは少女ヴァンパイア以外の何者でもないのだから、事実上の設定変更と言える。

同時に、アビーの庇護者である“父”の意味づけも全く異なる。
オリジナルで“父”とされていた人物は、ヴァンパイアを崇拝するゲイの小児性愛者であるという設定であった。
だがリメイク版は、“父”がオーウェンと同じように少年時代にアビーと恋に落ち、以来彼女と共に生涯を生きてきた事を強く示唆する。
つまり、“父”はオーウェンの未来の姿でもあるのだ。
アビーはおそらく、それぞれの時代で少年を虜にし、昼間の庇護者とする事でずっと生きてきたのだろう。
それ故に、相手をヴァンパイアにする事は無く、二人は決して同じ時を生きる事はできない。
年老いた“父”が、アビーがオーウェンと親しくなった事を知り、彼女に「もう会うな」というのは、ヴァンパイアである事がばれるとか、危険が及ぶとかの心配ではなく若い“新恋人”に対する嫉妬なのである。
だが、だからと言ってアビーの愛が打算であるとはいえないだろう。
“父”の最期の瞬間に、アビーが彼の血を吸うのは、生涯を彼女の為に生きた男への最大限の愛の証に思える。

マット・リーヴスは、オリジナルでは主要登場人物のオスカーとエリと“父”の、三人の人間関係だけで語られていたテーマを整理する事で、本作を似て非なる物にしている。
“善と悪”を巡る多分に宗教的な概念を、83年と言う時代性とロスアラモスという舞台を巧みに使って物語の背景に配置し、そこから生まれる登場人物の葛藤は、最終的に初恋を巡る極めてパーソナルなラブストーリーとして純化させているのである。
それは「Let me in」と、格段にシンプルになったタイトルにも現れている。
このタイトルには、オーウェンの家にアビーを招き入れるという直接的な意味の他に、彼の心の中に彼女を入れる、いわば精神的な同化という意味があるのだと思う。
少年たちにとってアビーは永遠に色あせない初恋の象徴であり、だからそこ彼らはその気持ちを捨てられずに自らの人生を捧げ愛し続ける。
「ハリポタ」のスネイプ先生もそうだが、男とは時に初恋に殉死するくらいに純情な生き物であり、アビーは彼らの愛を受けた報いとして、永遠の12歳という孤独を生きるのであろう。

余談だが、本作の持つ独特のムードは、ハンガリー出身のニコラス・ジェスネル監督が1976年に発表した「白い家の少女」によく似ている。
当時14歳のジョディ・フォスターが、たった一人で白い家に住む少女を演じ、彼女の初恋と殺人が、ショパンのピアノ協奏曲第1番の切ないメロディにのせて描かれる。
オリジナル観た時から若干デジャヴを感じていたが、物語がシンプルになったリメイク版ではそれがより顕著になった。
ニコラス・ジェスネルは劇場映画の監督としてはあまり成功できなかった人物で、この映画も知る人ぞ知る作品だが、登場人物の造形など本作にも若干の影響を与えているのではないかと思う。
本作を気に入った人には是非観て欲しい一本である。

今回は、雪に覆われた風景が印象的な映画だったので、同じように真っ白で上品なカクテル「ホワイト・レディ」をチョイス。
ドライ・ジン30mlとホワイト・キュラソー15ml、レモンジュース15mlをシェイクしてグラスに注ぐ。
ジンのスッキリしたテイストに、仄かな甘みと酸味が加わった優しい味わいは、まさに初恋の味。
因みにベースをウォッカに変えると「バラライカ」となり、こちらは更に軽やかで透明感のある味わいを楽しめる。
「キック・アス」に続いて、ヲタクの心を鷲掴みしそうなクロエちゃんだが、もうちょっと大人になると、カクテルグラスの似合う素敵なレディになるだろうな。

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コメント
この記事へのコメント
こんばんは。
オリジナルには文学的な美しさに深い味わいを感じたのですが、このリメイク版は映像的な美しさ恐ろしさに魅せられた感じです。決して深みがなかったわけじゃありませんが、これはこれで楽しめましたけど私はアビーの正体をなるべく見せずに想像力に委ねてもらったほうが好みでした。
2011/08/07(日) 23:06:13 | URL | かのん #.2cgsHzE[ 編集]
こんばんは~
ノラネコさんはこちらの方が好みなんですね~

オリジナルとの違いをかかれてるのはまさにその通りなんだけど、原作を読んでるとまたさらに多少違うのでややこしい(笑)でもオリジナルは原作をうまく削って映画化したっていう印象なんです。

>リメイク版ではアビーが少年である事を示唆する部分は全く無く、「女の子じゃない」はイコール「ヴァンパイアである」と解釈できる様になっている。

本作、配給の方から ヴァンパイアって言葉だけはださないでくださいって言われたんですよ~。
それって。。。。

でもまさしくアビー(エリ)は女性として恋する女の子で描いてましたよね。
オリジナルも原作もエリは男の子。
あの邦題は最悪でしたけどやっぱりオリジナルの方が好きです~。
好みで分かれますね☆
2011/08/07(日) 23:36:41 | URL | mig #JTxNwRAU[ 編集]
「女の子じゃない」の解釈は全く仰るとおりですね。
ここがまた微妙なところでして、本来オリジナルも日本公開版だけ観ていて原作知らずだとこのリメイク版に近い解釈が成立しそうだと思うんですよ。

ただ、削除されたシーンがあったということが逆にその部分を際立たせる結果になってしまったが故に、余計に原作からの捉え方を知らしめることになったように感じます。

案外監督はカットされた日本版をみて、この方がすっきりするって思ったりして(笑)
2011/08/08(月) 00:10:47 | URL | KLY #5spKqTaY[ 編集]
「似て非なる物」
まさにそんな感じですね。 肝心の議論をスパーっと切ったあたりなどはそれを感じさせます。
あれを一瞬で観客にわからせることはかなり難しいですから。
そのあたりがいかにも「ハリウッドリメイク」に感じちゃいました。
わかりやすく仕上げたというのもわからなくもないのですけど、CGがあまりにも早く、そこでアメリカンな空気を感じてしまったり。

なので、『モールス』→『ぼくエリ』の順に観る方がこのシリーズはいいようにも思います。
公開順が逆なのと、リメイクの期間が短すぎることで、本作は若干損してる気もするんですけど、ノラネコさんはいかがですか?
2011/08/08(月) 06:06:15 | URL | rose_chocolat #ZBcm6ONk[ 編集]
こんにちは
>かのんさん
なるほど、オリジナルは文学的でこちらは映像的ですか。
原作は未読ですが、確かにオリジナルはストーリーテリングにかなり文学的手法をつかっているなあと思いました。
一見すると似てるんですが、アプローチはかなり違う二本になっていますね。

>migさん
>ヴァンパイアって言葉だけはださないでくださいって
それは珍妙な話ですね。
ヴァンパイアだって劇中でもいってるのに。
宣伝的にホラー色を強くしたくなかったのかな?
原作はさらにホラー色が強いという話も聞きますけどね。
ゾンビまで出てくるとか?

>KLYさん
うーん、そうそう。
実は多くの日本人が誤解したままのオリジナルの解釈って、リメイク版に通じるんですよね(笑
だからぼかし版を観て、その下に何が映っていたかを知った人はオリジナルのテーマをより深く考えているかもしれません。
ただ、それは普通に映画を観ただけだとなかなか伝わらないんじゃないかと思います。
私は幸い原作の設定知っていて、オリジナルを観たのですんなり受け取れましたが。

>rose_chocolatさん
上にも書きましたが、オリジナルの葛藤はすべて人間関係で描かれているんですよね。
比喩表現も同様で、テーマもオスカーと男でも女でもないエリとその崇拝者がそれぞれに抱える葛藤などから考察できるのですけど、ぶっちゃけ文学的過ぎて映画をじっくり考える人にしか伝わらないと思いました。
ボカシの部分もそうなんですけど、あれだけの描写で彼が去勢された男子で、父は実は小児性愛者なんて瞬時に判断できないですよ。
オリジナルは好きな映画ですが、わかる人だけわかれば良い的、あるいは原作既読者オンリー的で、あまりにも間口が狭い。
私としては若干テーマの意味づけは変わっていますが、映画表現としてはこちらに軍配を上げます。
両方観るには・・・・どっちかな?まあ私はしっかり観るならどっちから観ても良い様に思います。
2011/08/08(月) 12:13:34 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
同感・共感
オリジナル版への評価が優勢な印象でしたが、私はリーヴス版の明快さと抒情性が好きです。自分が曖昧に感じていたものを明晰に整理されているのを拝読し、感心と共にいたく同感いたしました。初めてお邪魔しました。ありがとうございます。
ハリウッドの背負うわかりやすさへのプレッシャーを、潔い簡潔さで応えたことが、私には抒情性の喚起につながったように思います。例えば暗闇の描写に説明を託す潔さが、主人公2人の心情を浮き彫りにしたと思うのです。
2011/08/10(水) 13:10:01 | URL | kaoru1107 #-[ 編集]
こんばんは
>kaoru1107さん
オリジナルはある意味原作既読者向けですし、ハリウッドであの作りはありえないと思っていました。
マット・リーブスはムードを保ちつつも、非常に上手くリメイクしたと思います。
解釈が変わっている部分はありますが、アプローチが違うだけで、描いているテーマそのものは変わっていないですし。
仰る様に何ともいえない抒情性のある作品でした。
2011/08/10(水) 22:47:05 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
こんばんは。
実は、この映画はオリジナルを観ていないこともあり、
へぇ~っ、そうだったんだ…と、
軽いショックを受けたものでした。
でも、おそらくアメリカの奥の人は
オリジナルを観ていないわけで、
監督も、この映画のエッセンスだけを取り込んで
自分流につくろうとしたのではないでしょうか?
そう考えると、
まったく別ものと観た方が自然な気がします。
今回の映画から、
“彼女=男”を読みとることは難しく、
監督もそれを意識してはいない気がします。
ただ、ノラネコさんが書かれていた

“父”がオーウェンと同じように少年時代にアビーと恋に落ち、
以来彼女と共に生涯を生きてきた事を強く示唆する。
つまり、“父”はオーウェンの未来の姿でもあるのだ。

これはなるほどと思いました。
う~ん。さすがに深い。
2011/08/10(水) 23:28:04 | URL | えい #yO3oTUJs[ 編集]
こんばんは
>えいさん
私は原作は読んでないのですが、原作の設定を知ってからオリジナルを観ました。
結果これはボカシは非常に問題だが、仮にボカシが無かったとしても原作既読者でないと意図は十分伝わらないだろうと。
後からじっくり考える、タイプの映画なんですね。
当然そんなのはハリウッド映画ではありえないわけすが、リーヴスは非常に上手く脚色したと思います。
実はエリが男だという設定は、人間関係だけでテーマを語ろうとするので必要な設定で、そこから自由になっているリメイク版ではアビーは男である必要は無く、故にアビーの心理という物によりシンプルに向き合う事が出来る構造になっていると思います。
ここで重要なのは、人間の中に悪はあるのか?というテーマがアプローチの仕方は違えど、こちらにもキッチリと描かれている事です。
原作者が改変にも関わらず満足しているのも納得、いやあ見事でした。
2011/08/11(木) 00:00:42 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
それぞれの良さ
ノラネコさん、お返し遅くなりました。
日本に本帰国して、PC繋げるまで随分かかってしまいました。

さて、この作品は「原作」「オリジナル」「リメイク」どれも素晴らしかったと思います。
このリメイク版も、必ず失敗すると言われるリメイクをここまで成功させたって言うのは、本当に力があったのでしょうね。
あとは好みの問題なのかな・・・
でも、私も「父」の最期の姿が、オーウェンの未来と彼自身もちらと気が付く・・・シーンが、胸を打たれて感動しました。
2011/08/11(木) 00:05:37 | URL | ノルウェーまだ~む #gVQMq6Z2[ 編集]
こんにちは♪

ボクは鑑賞後に本作がリメイク作であったこ
とを知ったんで何の差障りもなく全てをすん
なりと受け入れられたし、好きな作風でもあ
るんで最後まで魅せられ大きく印象に残る作
品だったし、ノラネコさんにとっても普通な
らオリジナル(または原作)越えってそうそ
うあることじゃないから印象に残る作品にな
ったんじゃないですか?

C・G・モレッツも「キック・アス」のHGとは
全く違う役柄でとてもヨカッタです。
イイ意味で末恐ろしく楽しみと思わせる女優
さんですよね♪ (゚▽゚)v
2011/08/11(木) 17:37:10 | URL | 風情♪ #s8w929I6[ 編集]
こんばんは
>ノルウェーまだ~むさん
原作は設定だけ知ってるけど読んでないんですよね。
聞くところによると一番ホラー色が強いのは原作だとか。
おそらくは映画化された両作品とも、そのエッセンスを上手く抽出してるんでしょうね。
アプローチは違えど、描いているテーマは共通していますから。

>風情♪さん
そうですねえ、確かにオリジナルを超えるリメイクっていうのはあまり無いですよね。
この作品の場合はオリジナルをよく研究してると思うんですよね。
そんで欠点を見切って、映画としてよりわかりやすく面白くするにはどうしたら良いのかと色々工夫した感じでしょうか。
クロエちゃんは良いですね。記事でちょっと「白い家の少女」を紹介しましたけど、彼女は上手く育つとジョディ・フォスターみたいな演技派女優になるかもしれませんね。
2011/08/11(木) 23:25:52 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
成功例
こんにちはー。
おっしゃるとおり、ハリウッドリメイクの稀にみる成功例だと思えますー。
舞台を移しても、しっとりとした詩情を損なわないでくれたのがよかったですー。
いじめられっ子のリアリティはこちらの方がしっくりきました。
オリジナル版を知らない人も楽しませられるつくりで、物語展開を知っている観客でも、違いの観察に終わらず、しっかり入り込める映画になっていたのが見事だなと。
2011/08/14(日) 10:30:38 | URL | かえる #-[ 編集]
こんばんは
>かえるさん
多分オリジナルを知ってると、色々引き摺られて観るところがあると思うので、どちらかと言えば全然知らない人の方が素直に楽しめるんじゃないかと。
ただ、私はオリジナルで感じた弱点を、綺麗に洗い出して映画的に解決していたと思います。
リメイクのお手本みたいな作品でした。
2011/08/17(水) 23:16:53 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
こんにちは。
オリジナルでは、エリと庇護者の関係は、よりハッキリとした共存関係ではあるのですけれど、最後にエリのために自分の血を分け与える描き方は変わらないんですよね。
むしろ、エリと庇護者の性的嗜好の方が、少年より合致しているのかと思わせられたりもして。
2011/08/19(金) 14:38:06 | URL | とらねこ #.zrSBkLk[ 編集]
こんばんは
>とらねこさん
オリジナルとの大きな違いは、アビーの本心をあまり感じさせない様にしたことじゃないかと思っています。
明らかにエリが下僕を作っていて主人公がパッシブだったオリジナルに対して、本作はアビーのなかの少女を少年がより強く意識する作りになっていて、彼のアクティブな決断が物語を落とす。
まあ男目線だとこっちの方がクリアだし救われる気がします(笑
2011/08/19(金) 23:05:11 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
こんにちは
ようやく観に行く事ができました。

想像以上にオリジナルに忠実で若干刺激不足でしたが、舞台が原爆開発の地だったなど、気付かない所で重要な改変があったんですね(ロスアラモスという地名で気付くべきだったのに。まだまだ未熟です)。

ただ、やっぱりオリジナルの衝撃が大きくて、今回は前以上のインパクトがなかった、というのが残念です。
2011/09/27(火) 07:47:13 | URL | えめきん #-[ 編集]
こんばんは
>えめきんさん
オリジナル派とリメイク派に分かれてますね。
最近のハリウッドのリメイク映画は出来の良いのが多いです。
まあリメイクは後だしじゃんけんみたいな物だから、面白くて当たり前ではあるのですけどね。
これも予想以上にいい映画でした。
2011/09/30(金) 22:38:46 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
とても参考になりました。
TB有難うございました。
オリジナルを知らずに本作を観た者として、とても参考となる
レビューでした。ありがとうございます。
2012/07/03(火) 20:40:48 | URL | Hiro #27Yb112I[ 編集]
こんばんは
>Hiroさん
ありがとうございます。
オリジナルのスウェーデン版も秀作ですから、観比べると面白いと思いますよ。
2012/07/04(水) 22:50:41 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
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2011/08/17(水) 23:23:53 | Viva La Vida! <ライターCheese の映画やもろもろ>
ポスターに惹かれ、ついフラッと映画館に入りました。 5日より公開中の「モールス」を観るために。
2011/08/18(木) 00:31:49 | 気楽にMyway
「僕のエリ200歳」のリメーク作品、 エリの方を観ていないので比較できないが 聞くところによれば まんまリメークしたようだ。 12歳ぐらいの少女と少年の物語、 主演のアビー役は「キックアス」で一躍有名になった可愛いぃクロエ・モレッツだ。 ハリウッドでリメー?...
2011/08/18(木) 23:50:14 | カサキケイの映画大好き!
’10年、アメリカ 原題:Let me in 監督:マット・リーブス 脚本:マット・リーブス 原作:ヨン・アイビデ・リンドクビスト 製作:サイモン・オークス、アレックス・ブルナー、ガイ・イースト、トビン・アームブラスト、ドナ・ジグリオッティ、ジョン・ノードリング?...
2011/08/19(金) 14:29:31 | レザボアCATs
モールス ★★★☆☆(★3つ) 試写会会場に貼られてた、クロエのサイン入りポスター。 こちらは、スウェーデン映画「ぼくのエリ 200歳の少女」のハリウッドリメイク。 悲しいホラー。 酷評してしまった、オリジナル版だけど、ハリウッド版よりはよかったなと今思?...
2011/08/19(金) 16:06:13 | 食はすべての源なり。
 LET ME IN  1983年3月、ニューメキシコ州ロスアラモス。孤独な少年オーウェン(コディ ・スミット=マクフィー)は、ある夜裸足の少女アビー(クロエ・グレース・モレッ ツ)と出逢う。  ホ...
2011/08/19(金) 20:47:02 | 真紅のthinkingdays
 『モールス』を新宿のシネマスクエアとうきゅうで見てきました。 (1)この映画は、ヴァンパイア物があまり好きではないので圏外に置いておいたのですが、『キックアス』のクロエ・モレッツが主演し、評判もわるくはなさそうなのでドウしようかなと思っていたところ、夏...
2011/08/20(土) 21:53:28 | 映画的・絵画的・音楽的
 ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト原作の純愛スリラー小説を、「クローバーフィールド/HAKAISHA」のマット・リーヴス監督・脚本で映画化。 (ちなみに、映像化の権利自体は「ぼくのエリ200歳の少女」より先に取得したそうで、一応参考にはしたもの決してリメイク?...
2011/08/24(水) 18:36:14 | 新・狂人ブログ~暁は燃えているか!~
 キック・アスで世の男を魅了したクロエ・グレース・モレッツ主演の切ないスリラー映画モールスを見てきました。
2011/08/26(金) 00:44:45 | よしなしごと
1983年、ニュー・メキシコの田舎町。 孤独でいじめられっ子のオーウェン(コディ・スミット=マクフィー)は、隣に引っ越してきた少女アビー(クロエ・モレッツ)と出会い、少しずつうちとけていく。 そ...
2011/08/26(金) 01:21:39 | 心のままに映画の風景
いじめられっこの少年・オーウェンの家の隣に、老人と少女が引っ越してくる。オーウェンはその少女・アビーと仲良くなるが、二人が越してきた時を境に、町では生き血を搾り取る猟 ...
2011/09/27(火) 07:41:24 | 5125年映画の旅
ブログネタ:語りたいこと 参加中 この作品は「ぼくのエリ 200歳の少女 」のリメイクで オリジナルは、かなり好きな作品です。 先日、友人と飲んだ時に、 友人はリメイクしたこの作品を観たらしく、 「で、ボカシはどこに入っていたのですか?」 「プールのとこ
2011/11/13(日) 03:37:31 | 映画、言いたい放題!
LET ME IN/10年/米/116分/ホラー・ドラマ/R15+/劇場公開 監督:マット・リーヴス 過去監督作:『クローバーフィールド/HAKAISHA』 原作:ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト『MORSE-モールス-』 脚本:マット・リーヴス オリジナル脚本:ヨン・アイヴィデ・...
2012/01/12(木) 15:53:13 | 銀幕大帝α
再見につき加筆修正あり。 「ぼくのエリ 200歳の少女」のハリウッドリメイク作品です。クロエ・グレース・モレッツちゃんがヴァンパイア役に扮しています、相変わらず可愛らしいですね。 話の流れは大体同じ。苛められっこのオーウェンがアビーと出会う。モールス信号を...
2012/01/15(日) 12:01:39 | いやいやえん
監督 マット・リーヴス 主演 コディ・スミット=マクフィー 2010年 イギリス/アメリカ映画 116分 ラブロマンス 採点★★★★ 中学の時に初めて出来た彼女が年上だったこともあってか、しばらくの間は作る彼女全員年上って状態だった私。いいもんなんですよねぇ、…
2012/01/23(月) 11:13:16 | Subterranean サブタレイニアン
モールス いじめられっ子オーウェンの隣室に 引っ越して来た少女はヴァンパイアだった... 【個人評価:★★☆ (2.5P)】 (自宅鑑賞) 原題:Let Me In
2012/07/03(火) 01:07:59 | cinema-days 映画な日々
モールス観ましたよ~(◎´∀`)ノ こんばんは、現在夜勤中っす[E:happy0
2015/07/20(月) 17:12:15 | オススメ映画情報 (ジョニー・タピア Cinemas)