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2013年07月04日 (木) | 編集 |
命短し弾けよビッチども!
平日のガラガラの映画館、後ろの席で観ていたいかにもギャル風の二人組みが、終わって開口一番「中味がなさ過ぎてびっくりした!」と素直過ぎな感想を述べていた(笑
まあ確かにこれはドラッグとお尻とおっぱいに満ちた、ハーモニー・コリンのジャンキーな楽園、ピラニアの出ない「ピラニア3D」みたいなものだ。
日本の春休みとほぼ同じくらいの時期、1~2週間の“スプリング・ブレイク”は、夏休みの様に飽きるほど延々と続く訳でもなく、クリスマスやサンクスギビングの様に半ば義務的に実家に帰らねばならない事もなく、言わば日常の谷間に忽然と現れる、好き勝手に過ごせる非日常。
永遠の春休みのイメージは「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」を思い出した。
あの映画では、諸星あたるを愛するラムちゃんの思念を受けた妖怪無邪鬼によって、永遠に続く学園祭前夜が作り出されていた訳だが、本作には春休みが終わらない様に願うラムちゃんが四人もいるのだから、パワーも強烈。
彼女らの願望を受けて、夢を夢に留め置く無邪鬼的キャラクターが、ジェームズ・フランコがノリノリで演じるラッパーのエイリアンだ。
ドレッドヘアにタトゥー、ゴールドのネックレスやリングに金歯という超分かりやすいルックスは、ハロウィーンの時期にアメリカのスーパーで売っている“ラッパー”のコスチュームセットそっくり。
このキャラクターは、もはや完全にステロタイプ化された“ネタ”なのだ。
どこにそんなの売ってるんだよと突っ込みたくなる、ピンクの目出し帽を被って銃を担いだビキニの女の子たちが、エイリアンのピアノ演奏でブリトニーの「Everytime」を合唱するシーンでは、LSDの作り出した幻覚の様なぶっ飛んだ世界観がスクリーンからあふれ出す。
同じ台詞や描写が、視点を変えて何度も繰り返されるのも、極彩色の悪夢っぽさを高めており、これがある種の通過儀礼としてのスプリング・ブレイクを描いた寓話だという事が強調されるのである。
しかしエイリアンに象徴されるおバカな男たちが、必滅の楽園を永遠の夢とするために生きて死んでゆくのに対して、女の子たちはどの段階でという違いはあれど、皆一様に目覚めて去ってゆく。
スプリング・ブレイクへと向かう時の、希望と好奇心がパンパンに膨らんだテンションMAXな笑顔と、全てが終わって日常へと戻る時のドンヨリした表情の落差。
終わり無き時は無く、滅び無き楽園もまたどこにも存在しないけれど、だからこそ終わって欲しくない、「スプリング・ブレイク・フォーエヴァー!」と叫びたくなる青春の切なさ。
本作には確かにギャルの言うとおり、特に物語らしい物語は無い。
けれども、どんなに弾けまくってビッチな事をしても、スプリング・ブレイクが終われば、しれっと日常へと帰ってゆく、したたかな女子パワーに圧倒されるのはけっこう心地良いのだ。
今回はスプリング・ブレイカーズと飲みたい「パラダイス」をチョイス。
ドライ・ジン30mlとアプリコット・ブランデー15ml、オレンジ・ジュース15mlをシェイクしてグラスに注ぐ。
ジンの清涼さとオレンジの甘みと酸味、アプリコットの柔らかい香りの三重奏が、楽園気分を演出してくれる華やかなカクテルだ。
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平日のガラガラの映画館、後ろの席で観ていたいかにもギャル風の二人組みが、終わって開口一番「中味がなさ過ぎてびっくりした!」と素直過ぎな感想を述べていた(笑
まあ確かにこれはドラッグとお尻とおっぱいに満ちた、ハーモニー・コリンのジャンキーな楽園、ピラニアの出ない「ピラニア3D」みたいなものだ。
日本の春休みとほぼ同じくらいの時期、1~2週間の“スプリング・ブレイク”は、夏休みの様に飽きるほど延々と続く訳でもなく、クリスマスやサンクスギビングの様に半ば義務的に実家に帰らねばならない事もなく、言わば日常の谷間に忽然と現れる、好き勝手に過ごせる非日常。
永遠の春休みのイメージは「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」を思い出した。
あの映画では、諸星あたるを愛するラムちゃんの思念を受けた妖怪無邪鬼によって、永遠に続く学園祭前夜が作り出されていた訳だが、本作には春休みが終わらない様に願うラムちゃんが四人もいるのだから、パワーも強烈。
彼女らの願望を受けて、夢を夢に留め置く無邪鬼的キャラクターが、ジェームズ・フランコがノリノリで演じるラッパーのエイリアンだ。
ドレッドヘアにタトゥー、ゴールドのネックレスやリングに金歯という超分かりやすいルックスは、ハロウィーンの時期にアメリカのスーパーで売っている“ラッパー”のコスチュームセットそっくり。
このキャラクターは、もはや完全にステロタイプ化された“ネタ”なのだ。
どこにそんなの売ってるんだよと突っ込みたくなる、ピンクの目出し帽を被って銃を担いだビキニの女の子たちが、エイリアンのピアノ演奏でブリトニーの「Everytime」を合唱するシーンでは、LSDの作り出した幻覚の様なぶっ飛んだ世界観がスクリーンからあふれ出す。
同じ台詞や描写が、視点を変えて何度も繰り返されるのも、極彩色の悪夢っぽさを高めており、これがある種の通過儀礼としてのスプリング・ブレイクを描いた寓話だという事が強調されるのである。
しかしエイリアンに象徴されるおバカな男たちが、必滅の楽園を永遠の夢とするために生きて死んでゆくのに対して、女の子たちはどの段階でという違いはあれど、皆一様に目覚めて去ってゆく。
スプリング・ブレイクへと向かう時の、希望と好奇心がパンパンに膨らんだテンションMAXな笑顔と、全てが終わって日常へと戻る時のドンヨリした表情の落差。
終わり無き時は無く、滅び無き楽園もまたどこにも存在しないけれど、だからこそ終わって欲しくない、「スプリング・ブレイク・フォーエヴァー!」と叫びたくなる青春の切なさ。
本作には確かにギャルの言うとおり、特に物語らしい物語は無い。
けれども、どんなに弾けまくってビッチな事をしても、スプリング・ブレイクが終われば、しれっと日常へと帰ってゆく、したたかな女子パワーに圧倒されるのはけっこう心地良いのだ。
今回はスプリング・ブレイカーズと飲みたい「パラダイス」をチョイス。
ドライ・ジン30mlとアプリコット・ブランデー15ml、オレンジ・ジュース15mlをシェイクしてグラスに注ぐ。
ジンの清涼さとオレンジの甘みと酸味、アプリコットの柔らかい香りの三重奏が、楽園気分を演出してくれる華やかなカクテルだ。

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2013/07/24(水) 01:37:34 | 『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭
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