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2013年08月22日 (木) | 編集 |
真打、登場。
J.J.エイブラムス監督による、リブート版「スタートレック」第二弾。
前作の大成功を受けて、新シリーズとしての真価が問われる今回、エイブラムスは人類の運命を握る素晴らしく強力な敵を登場させる事で、本作がジーン・ロッテンベリーのスピリットを真に継承する作品であることを証明した。
宇宙艦隊の施設を狙ってテロ攻撃を行う謎の男、ジョン・ハリソンを巡って、エンタープライズ号とお馴染みのクルーたちが再び冒険の旅に出る。
冷酷にして最強の悪役を演じるベネディクト・カンバーバッチが、圧倒的な存在感でカークらの前に立ちはだかり、若き艦長は自らに託された使命の重さに葛藤するのだ。
前作以上に旧シリーズとの繋がりが濃い作品なので、出来れば劇場版の第二作と第三作を鑑賞しておく事をオススメしておこう。
※核心のネタバレに触れています。
エンタープライズ号の艦長に抜擢されたのもつかの間、カーク(クリス・パイン)は探査任務で規定を無視した上に、部下と艦危険に晒したとして降格処分を受けてしまう。
艦長は再びパイク(ブルース・グリーンウッド)となり、カークは副官に選任される。
しかし、ロンドンで宇宙艦隊の秘密施設、セクション31が狙われる爆発テロが起こり、更に艦隊の幹部会議も襲撃され、パイクが死亡。
犯人とされた元艦隊士官ジョン・ハリソン(ベネディクト・カンバーバッチ)は、惑星連邦と敵対するクリンゴン帝国の惑星クロノスへ逃亡。
艦隊が動けば戦争となってしまうために、マーカス提督(ピーター・ウェラー)はエンタープライズを再びカークに委ね、ハリソン暗殺の為に密かに単艦でクロノスへと送り込む。
任務遂行のためにセクション31が開発した72発の新型宇宙魚雷が積み込まれるが、素姓のわからない武器を艦に載せることをスコット機関主任(サイモン・ペグ)が拒否し、カークはやむなく彼を解任する。
クロノスに飛んだカーク達に、宇宙魚雷の存在を知ったハリソンはあっさり投降するも、宇宙艦隊内部の恐るべき陰謀と、自らの正体をカークに明かす・・・
前作を超える、素晴らしい仕上がりである。
本作におけるエイブラムスの仕事は、シリーズ物の娯楽映画作りのお手本となり得るのではないか。
冒頭のいかにも「宇宙大作戦」的な未知の惑星での冒険エピソードから、地球に戻ったカークが降格され、パインにリーダたるものの在り方について説教される事で、本作のバックボーンが、嘗てのテレビシリーズに描かれた5年間の大冒険を率いるべく、“キャプテン”カークに課された成長物語なのが明確になる。
そしてハリソンによる連続テロ攻撃によって父親の様な存在だったパインを殺され、復讐心に駆られたカークが、エンタープライズでハリソン暗殺に向かうと、もはや全編危機また危機のつるべ打ちで、これぞ「スター・トレック」というスペクタクルなシチュエーションの連続である。
しかし当初、本作の敵役であるハリソンは、宇宙艦隊の元士官と説明される。
つまりは身内同士の内紛劇である訳で、なんだか壮大な世界観の割にはちっちゃな話だなと思っていると、映画は中盤で驚きの展開を用意する。
ジョン・ハリソンは偽名で、本当の名前はなんと“カーン”だと言うのだ!
そう、本作でベネディクト・カンバーバッチが外連味たっぷりに演じているのは、全てのトレッキーの脳裏に深く刻まれたシリーズ屈指の名悪役、カーン・ノニエン・シンの若き日の姿なのである。
テレビシリーズの第22話「宇宙の帝王」、そしてニコラス・メイヤー監督による劇場版第二作「スター・トレック2 カーンの逆襲」でリカルド・モンバルタンが演じ、エンタープライズと死闘を繰り広げたカーンは、元々20世紀の地球で人工的に遺伝子操作されて作り出された優生人間だ。
旧シリーズでは、人類との戦争に敗れて仲間と共に宇宙船で地球を脱出し、300年後に宇宙空間を漂流しているところを、カーク率いるエンタープライズに救助される。
前作で、旧シリーズのパラレル・ワールドとなった今シリーズでは、一足先に宇宙艦隊によって救出されていたという訳だ。
だが、クリンゴン帝国などの異星人との戦争に勝つために、カーンの人工冬眠を解き、仲間を人質にとって利用するだけ利用した惑星連邦と宇宙艦隊への憎しみが、彼をテロ攻撃へと走らせる。
優生人間の存在そのものを隠蔽したいマーカス提督は、裏事情を知らない血気盛んなカークに秘密裏にカーンを抹殺させようとするのだ。
しかもエンタープライズに載せられた宇宙魚雷には、実はカーンの72人の仲間が冷凍状態で詰め込まれており、もしも計画通りにカークがカーンを攻撃すれば、必然的に皆殺しで証拠も残らないという非人道ぶりである。
だが、マーカスの思惑に反してカークがカーンを捕らえてしまい、地球で裁判にかけると言い出し、更に魚雷の秘密を知ってしまった事で、今度はエンタープライズも体制の敵となってしまうのだ。
この皮肉な物語構造に影響を与えているのは、おそらくオサマ・ビン・ラディンとアルカイダの存在であろう。
旧ソ連のアフガニスタン侵攻に対抗するために、アメリカは莫大な金をつぎ込んでビン・ラディとその組織を育てあげ、利用した。
ところが彼がアメリカへ反旗を翻すと、一転して自らが育て上げた“怪物”を必死で探し出し、暗殺に奔走する羽目となる。
本作のロンドン攻撃とクライマックスの高層ビル街への墜落シーンが、9.11と映像的に符合する様に作られているのは明らかだ。
カークとカーン、それぞれの中にある断固とした大義の衝突が今回の対立構図であり、彼らは一見対照的に見えて実は極めてよく似ている。
二人は、いや我々人類と優生人間は、合わせ鏡の関係なのである。
そして、本筋であるカークの艦長としての成長の証も、「カーンの逆襲」を観ているとより感慨深い。
カーンを追って、クリンゴンの星系へと向かう作戦自体が、「スター・トレック」の世界で、宇宙艦隊アカデミーの候補生たちがその資質を試されるシミュレーション・テスト、“コバヤシマル・シナリオ”の類似系であり、このテストがシリーズ史上最初に言及されたのが「カーンの逆襲」だった。
カークは絶対に勝つことが出来ない“コバヤシマル・シナリオ”に唯一勝った男なのだが、それはインチキをしてプログラムを事前に書き換えていたからなのは、前作に描かれた通り。
今回カークは絶対インチキの出来ない、リアルなテストに挑まねばならないのである。
また機関故障し、地球へと真っ逆さまに落ちて行くエンタープライズを救うために、カークは放射能で汚染された機関部へと単身飛び込み、エンジンを復活させるのだが、このシークエンスは「カーンの逆襲」で、スポックが自らの死を賭して艦を救った行動の、立場を入れ替えたリメイクとなっている。
本作よりもずっと未来の話である「カーンの逆襲」の時点で、カークは既に提督となり、エンタープライズの艦長はスポックだった。
直情型のカークと論理派のスポックが、奇しくも艦長として艦とクルーを救うため、全く同じ行動をとることで、エイブラムスは本シリーズにおけるリーダーシップのあり方を簡潔に表現してみせたのである。
もちろん、旧シリーズを知らなくとも、少なくとも前作さえ観てさえいれば、十分に楽しめる作品だろうし、本作を観てから旧シリーズにトライするのも良いだろう。
その際に、本作ではカーンの存在以外にも、父マーカス提督への反発からエンタープライズに乗り組む事になるキャロル・マーカスの名前や、スールーが“艦長の椅子”の座り心地を覚えるシーンなどを記憶して置くと、旧シリーズをより楽しむ事が出来るだろう。
それにしてもエイブラムスは、ジーン・ロッテンベリーが育て上げたテレビシリーズ、そして劇場版の長い歴史を受け継いだ上で、全く新しいシリーズへと生まれ変わらせるという離れ業を見事に成し遂げたと思う。
これは勿論、タイムパラドックスを用いたパラレルワールドにしてしまうという、前作の脚本のアイディアが秀逸だった訳だが、結果的にエイブラムスは次回作へのフリーハンドを残しつつも、“ビギニング二部作”として綺麗に時の輪を閉じてみせた。
次を誰が撮るにしても、いかようにも展開可能な見事なオチの付け方である。
例えばクリストファー・ノーランの「バットマン」シリーズの様に、力技で自らの作家映画にしてしまうのではなく、シリーズ物のカラーを最大限生かしながら、思いもよらない切り口で新鮮に蘇らせるエイブラムスの器用さはハリウッドでも貴重だろう。
彼自身はこれでもう一つのビッグタイトル、「スター・ウォーズ」 へと移る訳だが、改めてリブート職人としての手腕を証明した事で、ますます期待が高まった。
今回は前作同様、宇宙艦隊の本拠地があるサンフランシスコから、歴史ある港町らしい名を持つ「アンカー・スチーム」をチョイス。
アメリカンビールと言えばメジャー銘柄の影響で薄味という印象が強いが、こちらは高温醗酵のスチームビールならではの、華やかな香りと深いコク、適度な苦味をもつ本格派。
それでいて飲みやすく、どんな料理にも合う西海岸を代表する地ビールの銘柄である。
23世紀にもたぶん存続している?
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J.J.エイブラムス監督による、リブート版「スタートレック」第二弾。
前作の大成功を受けて、新シリーズとしての真価が問われる今回、エイブラムスは人類の運命を握る素晴らしく強力な敵を登場させる事で、本作がジーン・ロッテンベリーのスピリットを真に継承する作品であることを証明した。
宇宙艦隊の施設を狙ってテロ攻撃を行う謎の男、ジョン・ハリソンを巡って、エンタープライズ号とお馴染みのクルーたちが再び冒険の旅に出る。
冷酷にして最強の悪役を演じるベネディクト・カンバーバッチが、圧倒的な存在感でカークらの前に立ちはだかり、若き艦長は自らに託された使命の重さに葛藤するのだ。
前作以上に旧シリーズとの繋がりが濃い作品なので、出来れば劇場版の第二作と第三作を鑑賞しておく事をオススメしておこう。
※核心のネタバレに触れています。
エンタープライズ号の艦長に抜擢されたのもつかの間、カーク(クリス・パイン)は探査任務で規定を無視した上に、部下と艦危険に晒したとして降格処分を受けてしまう。
艦長は再びパイク(ブルース・グリーンウッド)となり、カークは副官に選任される。
しかし、ロンドンで宇宙艦隊の秘密施設、セクション31が狙われる爆発テロが起こり、更に艦隊の幹部会議も襲撃され、パイクが死亡。
犯人とされた元艦隊士官ジョン・ハリソン(ベネディクト・カンバーバッチ)は、惑星連邦と敵対するクリンゴン帝国の惑星クロノスへ逃亡。
艦隊が動けば戦争となってしまうために、マーカス提督(ピーター・ウェラー)はエンタープライズを再びカークに委ね、ハリソン暗殺の為に密かに単艦でクロノスへと送り込む。
任務遂行のためにセクション31が開発した72発の新型宇宙魚雷が積み込まれるが、素姓のわからない武器を艦に載せることをスコット機関主任(サイモン・ペグ)が拒否し、カークはやむなく彼を解任する。
クロノスに飛んだカーク達に、宇宙魚雷の存在を知ったハリソンはあっさり投降するも、宇宙艦隊内部の恐るべき陰謀と、自らの正体をカークに明かす・・・
前作を超える、素晴らしい仕上がりである。
本作におけるエイブラムスの仕事は、シリーズ物の娯楽映画作りのお手本となり得るのではないか。
冒頭のいかにも「宇宙大作戦」的な未知の惑星での冒険エピソードから、地球に戻ったカークが降格され、パインにリーダたるものの在り方について説教される事で、本作のバックボーンが、嘗てのテレビシリーズに描かれた5年間の大冒険を率いるべく、“キャプテン”カークに課された成長物語なのが明確になる。
そしてハリソンによる連続テロ攻撃によって父親の様な存在だったパインを殺され、復讐心に駆られたカークが、エンタープライズでハリソン暗殺に向かうと、もはや全編危機また危機のつるべ打ちで、これぞ「スター・トレック」というスペクタクルなシチュエーションの連続である。
しかし当初、本作の敵役であるハリソンは、宇宙艦隊の元士官と説明される。
つまりは身内同士の内紛劇である訳で、なんだか壮大な世界観の割にはちっちゃな話だなと思っていると、映画は中盤で驚きの展開を用意する。
ジョン・ハリソンは偽名で、本当の名前はなんと“カーン”だと言うのだ!
そう、本作でベネディクト・カンバーバッチが外連味たっぷりに演じているのは、全てのトレッキーの脳裏に深く刻まれたシリーズ屈指の名悪役、カーン・ノニエン・シンの若き日の姿なのである。
テレビシリーズの第22話「宇宙の帝王」、そしてニコラス・メイヤー監督による劇場版第二作「スター・トレック2 カーンの逆襲」でリカルド・モンバルタンが演じ、エンタープライズと死闘を繰り広げたカーンは、元々20世紀の地球で人工的に遺伝子操作されて作り出された優生人間だ。
旧シリーズでは、人類との戦争に敗れて仲間と共に宇宙船で地球を脱出し、300年後に宇宙空間を漂流しているところを、カーク率いるエンタープライズに救助される。
前作で、旧シリーズのパラレル・ワールドとなった今シリーズでは、一足先に宇宙艦隊によって救出されていたという訳だ。
だが、クリンゴン帝国などの異星人との戦争に勝つために、カーンの人工冬眠を解き、仲間を人質にとって利用するだけ利用した惑星連邦と宇宙艦隊への憎しみが、彼をテロ攻撃へと走らせる。
優生人間の存在そのものを隠蔽したいマーカス提督は、裏事情を知らない血気盛んなカークに秘密裏にカーンを抹殺させようとするのだ。
しかもエンタープライズに載せられた宇宙魚雷には、実はカーンの72人の仲間が冷凍状態で詰め込まれており、もしも計画通りにカークがカーンを攻撃すれば、必然的に皆殺しで証拠も残らないという非人道ぶりである。
だが、マーカスの思惑に反してカークがカーンを捕らえてしまい、地球で裁判にかけると言い出し、更に魚雷の秘密を知ってしまった事で、今度はエンタープライズも体制の敵となってしまうのだ。
この皮肉な物語構造に影響を与えているのは、おそらくオサマ・ビン・ラディンとアルカイダの存在であろう。
旧ソ連のアフガニスタン侵攻に対抗するために、アメリカは莫大な金をつぎ込んでビン・ラディとその組織を育てあげ、利用した。
ところが彼がアメリカへ反旗を翻すと、一転して自らが育て上げた“怪物”を必死で探し出し、暗殺に奔走する羽目となる。
本作のロンドン攻撃とクライマックスの高層ビル街への墜落シーンが、9.11と映像的に符合する様に作られているのは明らかだ。
カークとカーン、それぞれの中にある断固とした大義の衝突が今回の対立構図であり、彼らは一見対照的に見えて実は極めてよく似ている。
二人は、いや我々人類と優生人間は、合わせ鏡の関係なのである。
そして、本筋であるカークの艦長としての成長の証も、「カーンの逆襲」を観ているとより感慨深い。
カーンを追って、クリンゴンの星系へと向かう作戦自体が、「スター・トレック」の世界で、宇宙艦隊アカデミーの候補生たちがその資質を試されるシミュレーション・テスト、“コバヤシマル・シナリオ”の類似系であり、このテストがシリーズ史上最初に言及されたのが「カーンの逆襲」だった。
カークは絶対に勝つことが出来ない“コバヤシマル・シナリオ”に唯一勝った男なのだが、それはインチキをしてプログラムを事前に書き換えていたからなのは、前作に描かれた通り。
今回カークは絶対インチキの出来ない、リアルなテストに挑まねばならないのである。
また機関故障し、地球へと真っ逆さまに落ちて行くエンタープライズを救うために、カークは放射能で汚染された機関部へと単身飛び込み、エンジンを復活させるのだが、このシークエンスは「カーンの逆襲」で、スポックが自らの死を賭して艦を救った行動の、立場を入れ替えたリメイクとなっている。
本作よりもずっと未来の話である「カーンの逆襲」の時点で、カークは既に提督となり、エンタープライズの艦長はスポックだった。
直情型のカークと論理派のスポックが、奇しくも艦長として艦とクルーを救うため、全く同じ行動をとることで、エイブラムスは本シリーズにおけるリーダーシップのあり方を簡潔に表現してみせたのである。
もちろん、旧シリーズを知らなくとも、少なくとも前作さえ観てさえいれば、十分に楽しめる作品だろうし、本作を観てから旧シリーズにトライするのも良いだろう。
その際に、本作ではカーンの存在以外にも、父マーカス提督への反発からエンタープライズに乗り組む事になるキャロル・マーカスの名前や、スールーが“艦長の椅子”の座り心地を覚えるシーンなどを記憶して置くと、旧シリーズをより楽しむ事が出来るだろう。
それにしてもエイブラムスは、ジーン・ロッテンベリーが育て上げたテレビシリーズ、そして劇場版の長い歴史を受け継いだ上で、全く新しいシリーズへと生まれ変わらせるという離れ業を見事に成し遂げたと思う。
これは勿論、タイムパラドックスを用いたパラレルワールドにしてしまうという、前作の脚本のアイディアが秀逸だった訳だが、結果的にエイブラムスは次回作へのフリーハンドを残しつつも、“ビギニング二部作”として綺麗に時の輪を閉じてみせた。
次を誰が撮るにしても、いかようにも展開可能な見事なオチの付け方である。
例えばクリストファー・ノーランの「バットマン」シリーズの様に、力技で自らの作家映画にしてしまうのではなく、シリーズ物のカラーを最大限生かしながら、思いもよらない切り口で新鮮に蘇らせるエイブラムスの器用さはハリウッドでも貴重だろう。
彼自身はこれでもう一つのビッグタイトル、「スター・ウォーズ」 へと移る訳だが、改めてリブート職人としての手腕を証明した事で、ますます期待が高まった。
今回は前作同様、宇宙艦隊の本拠地があるサンフランシスコから、歴史ある港町らしい名を持つ「アンカー・スチーム」をチョイス。
アメリカンビールと言えばメジャー銘柄の影響で薄味という印象が強いが、こちらは高温醗酵のスチームビールならではの、華やかな香りと深いコク、適度な苦味をもつ本格派。
それでいて飲みやすく、どんな料理にも合う西海岸を代表する地ビールの銘柄である。
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この記事へのコメント
子どもの頃にTVで観ていたはずのシリーズも、船長とミスター・スポック以外のことは覚えておらず、
前シリーズも、このシリーズの前作さえ観ないで、
カンバーバッチ目当てに観に行ってしまうという、わたしにはよくあることながら、
普通ならあり得ないような状態で観てしまいました(^^ゞ
知らなければ知らないなりに楽しめたのですが、
こちらで、前シリーズとの関連などを補完できて嬉しかったです。
ただ、これを本当に楽しむには、前シリーズを観ておけばよかった・・・と
今更ながら思っています。
前シリーズも、このシリーズの前作さえ観ないで、
カンバーバッチ目当てに観に行ってしまうという、わたしにはよくあることながら、
普通ならあり得ないような状態で観てしまいました(^^ゞ
知らなければ知らないなりに楽しめたのですが、
こちらで、前シリーズとの関連などを補完できて嬉しかったです。
ただ、これを本当に楽しむには、前シリーズを観ておけばよかった・・・と
今更ながら思っています。
>悠雅さん
それは良かった、お役に立てて幸いです。
全くの一見さんでも楽しめてしまうのが、この映画の実力の証明ですよね。
今からでも是非前作、そしてオリジナルシリーズもご覧ください。
作品世界がぐっと広がって、きっとこの映画の味わいもより深くなると思いますよ。
それは良かった、お役に立てて幸いです。
全くの一見さんでも楽しめてしまうのが、この映画の実力の証明ですよね。
今からでも是非前作、そしてオリジナルシリーズもご覧ください。
作品世界がぐっと広がって、きっとこの映画の味わいもより深くなると思いますよ。
2013/08/23(金) 22:56:39 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
トレッキーでない者にはジョン・ハリソンの正体が分かっても驚きがないのに、映画にはその驚き待ちをする間を感じてしまうんですよね。
相変わらずの初心者向きの映画ではありませんでしたが、それでもやはり映画は悪役で決まるというのを見事に体現した映画でもありました。
相変わらずの初心者向きの映画ではありませんでしたが、それでもやはり映画は悪役で決まるというのを見事に体現した映画でもありました。
何人もの方から旧作を見ておけと言われた理由がよく分かりました!
カーンと言われても「ふーん」状態だったのですが、
そんな深い意味があったのですね?!
とはいえ、全くの初心者でも楽しめて、トレッキーも満足させる!
J・J・エイブラムス監督素晴しいです♪
カーンと言われても「ふーん」状態だったのですが、
そんな深い意味があったのですね?!
とはいえ、全くの初心者でも楽しめて、トレッキーも満足させる!
J・J・エイブラムス監督素晴しいです♪
ノラネコさん☆
私は実はこの作品が初めてなのですが、存分に楽しめちゃいました。
とはいえ、やっぱり前作を見ておけばよかったわ・・・というシーンもあり、今から過去作をおさらいしていきたいと思っています。
カーン!?というシーンは、やっぱり判らなかったのですが、なるほど後の時代の敵なのですね。(冷凍保存されていたラストでそうかな?と思いましたが)
私は実はこの作品が初めてなのですが、存分に楽しめちゃいました。
とはいえ、やっぱり前作を見ておけばよかったわ・・・というシーンもあり、今から過去作をおさらいしていきたいと思っています。
カーン!?というシーンは、やっぱり判らなかったのですが、なるほど後の時代の敵なのですね。(冷凍保存されていたラストでそうかな?と思いましたが)
>にゃむばななさん
まあそりゃ仕方が無いでしょう。シリーズ映画とはそういうものです。
特にリブートというのは新作で旧作に興味をもって、そっちを観てもらうための誘導の役割も持ってる訳ですからね。
単体でも楽しめる、という事自体がお見事です。
>maruさん
「カーンの逆襲」は丁度30年前の作品ですから、知らない人も多いでしょう。
アメリカの場合は世代を超えて観られているので、日本より一見さんは圧倒的に少ないですけど。
相変わらずエイブラムスらしく、オーディナリーとマニアの間でのバランスの良い映画でした。
>ノルウェーまだ~むさん
知らなくても楽しめ、知っているともっと楽しめる、そして知らなかった人たちも、これを見ると知りたくなる。
リブートシリーズのお手本ですね。
私は彼の登場に「おお!」とうなりましたが、逆にここから過去の作品を見ると、また違った感慨があるんじゃないでしょうかね。
まあそりゃ仕方が無いでしょう。シリーズ映画とはそういうものです。
特にリブートというのは新作で旧作に興味をもって、そっちを観てもらうための誘導の役割も持ってる訳ですからね。
単体でも楽しめる、という事自体がお見事です。
>maruさん
「カーンの逆襲」は丁度30年前の作品ですから、知らない人も多いでしょう。
アメリカの場合は世代を超えて観られているので、日本より一見さんは圧倒的に少ないですけど。
相変わらずエイブラムスらしく、オーディナリーとマニアの間でのバランスの良い映画でした。
>ノルウェーまだ~むさん
知らなくても楽しめ、知っているともっと楽しめる、そして知らなかった人たちも、これを見ると知りたくなる。
リブートシリーズのお手本ですね。
私は彼の登場に「おお!」とうなりましたが、逆にここから過去の作品を見ると、また違った感慨があるんじゃないでしょうかね。
2013/08/29(木) 23:30:39 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
ノラネコ様
ご無沙汰しております。
カンバーバッチ演じる悪役はオリジナルTVシリーズの悪役の誰かに違いないと予測しておりましたが、やはりカーンでしたね。キャロル・マーカスの名を聞いて大方予想できましたが...鑑賞後、帰ってすぐにオリジナルTV「宇宙の帝王」と映画「カーンの逆襲」を再度鑑賞しました。やはりエイブラムスはこの2本をこの映画でやりたかったのではないでしょうか。次はぜひあの名悪役フィネガンを(笑)!
「復讐は冷たい皿で出せ」...
ご無沙汰しております。
カンバーバッチ演じる悪役はオリジナルTVシリーズの悪役の誰かに違いないと予測しておりましたが、やはりカーンでしたね。キャロル・マーカスの名を聞いて大方予想できましたが...鑑賞後、帰ってすぐにオリジナルTV「宇宙の帝王」と映画「カーンの逆襲」を再度鑑賞しました。やはりエイブラムスはこの2本をこの映画でやりたかったのではないでしょうか。次はぜひあの名悪役フィネガンを(笑)!
「復讐は冷たい皿で出せ」...
2013/10/06(日) 20:28:22 | URL | 名無しの牧師 #-[ 編集]
>名無しの牧師さん
なるべく情報を入れないで観たので、カーンの登場はうれしいサプライズでした。
三本目はエイブラムスがプロデュースに回り、他の監督になるようですが、本作の様に過去のスピリットを受け突いて新しい驚きを見せて欲しいですね。
なるべく情報を入れないで観たので、カーンの登場はうれしいサプライズでした。
三本目はエイブラムスがプロデュースに回り、他の監督になるようですが、本作の様に過去のスピリットを受け突いて新しい驚きを見せて欲しいですね。
2013/10/08(火) 23:06:24 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
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2013/08/23(金) 18:54:19 | 悠雅的生活
羽住英一郎監督によれば、『BRAVE HEARTS 海猿』のテーマは「絶対に諦めない勇敢な気持ち」であるという。「そういう思いがあれば、奇跡が起こるんじゃないか」と監督は語る。
海難...
2013/08/23(金) 23:57:50 | 映画のブログ
映画は悪役で決まる。
大胆即決でありながら冷静沈着でもある。まさにカーク船長とスポック副長の強みを併せ持ったような敵役カーンを演じたベネディクト・カンバーバッチが素晴 ...
2013/08/24(土) 15:18:09 | こねたみっくす
西暦2259年。
USSエンタープライズのクルーと惑星ニビルを探査中のジェームズ・T・カーク(クリス・パイン)は、副艦長スポック(ザカリー・クイント)の窮地を救うため、規律違反
2013/08/24(土) 16:34:12 | 心のままに映画の風景
注・内容、ジョン・ハリソンについて触れています。『スター・トレック イントゥ・ダークネス』前作に引き続きメガホンをとったのはJ・J・エイブラムス監督。クリス・パイン、ザカリ...
2013/08/24(土) 22:02:02 | 映画雑記・COLOR of CINEMA
【STAR TREK INTO DARKNESS】 2013/08/23公開 アメリカ 132分 監督:J・J・エイブラムス 出演:クリス・パイン、ザカリー・クイント、ゾーイ・サルダナ、ベネディクト・カンバーバッチ、ジョン
2013/08/24(土) 23:37:04 | ★yukarinの映画鑑賞ぷらす日記★
西暦2259年。 地球では平和が続いていたが、突然のテロ攻撃を受け、宇宙艦隊本部は多数の死傷者を出してしまった。 犯人は謎の艦隊士官ジョン・ハリソン。 カークたちUSSエンター
2013/08/25(日) 09:04:37 | 象のロケット
悪役カンバーバッチの存在感 公式サイト http://www.startrek-movie.jp製作・監督: J.J.エイブラムス 「M:i:III」 「SUPER 8/スーパーエイト」西暦2259
2013/08/25(日) 15:46:53 | 風に吹かれて
J・J・エイブラムスによる2009年の『スター・トレック』の続編。って言うか、スター・トレック・サーガの新たな一作と言うべきだと思いますね。
実は、前作の『スター・トレック』の
2013/08/25(日) 17:09:31 | 勝手に映画評
迫力ある映像は圧巻で、大いに楽しめた。
2013/08/25(日) 20:13:00 | だらだら無気力ブログ!
'13.08.13 『スター・トレック・イントゥ・ダークネス』(舞台挨拶試写会)@TOHOシネマズ六本木
先日ご紹介したとおり、チケット購入して舞台挨拶試写会行ってきた! 当日の様子はコチラ な...
2013/08/27(火) 23:45:38 | ・*・ etoile ・*・
タイトルの TNG というのは、Star Trek The Next Generation。
カーク、スポックの時代(1966-1969)から 21年もの年月が経過したのち、企画者のロッテンベリーが創造した 次世代スタートレック(1987-19...
2013/08/28(水) 02:12:30 | 日々 是 変化ナリ 〜 DAYS OF STRUGGLE 〜
スター・トレック イントゥ・ダークネスStar Trek Into Darkness/監督:J・J・エイブラムス/2013年/アメリカ
キャプテーン! わたしもエンタープライズ号に乗せてください〜!
TOHOシネマ
2013/08/28(水) 11:47:00 | 映画感想 * FRAGILE
監督はJ・J・エイブラムス
キャプテン・カーク(クリス・パイン)と
副長スポック(ザカリー・クイント)の
信頼関係。
カーク、スポック、ドクターマッコイ、
それぞれの活躍がう
2013/08/28(水) 19:04:31 | 花ごよみ
2009年にリブートされた「スター・トレック」の新作「スター・トレック イントゥ
2013/08/28(水) 21:38:15 | はらやんの映画徒然草
本当なら8/25の 朝一の上映を観るハズだった スター・トレック イントゥ・ダークネス やっと本日
2013/08/30(金) 16:51:51 | ヤジャの奇妙な独り言
前週の先行公開に続いて『スター・トレック イントゥ・ダークネス』本上映が始まったので、早速IMAX3D版で2回目を観てきました。
先行上映を観た前回の記事を更新すれば早いんだけど...
2013/08/31(土) 02:31:52 | そーれりぽーと
謎だらけの予告で待ちに待った続編、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』の先行上映を観てきました。
★★★★★
先行上映ではIMAX版が無かったのでフツーので我慢、本上映が
2013/08/31(土) 02:32:41 | そーれりぽーと
いやあ、アリス・イヴさんって、ナオミ・ワッツさんみたいだ。
2013/09/01(日) 23:02:58 | 或る日の出来事
別に3Dにこだわったわけではないんだけど、
ベネディクト・カンバーバッチの「役に徹した低音の魅力」だけは聞きたかったので
今回はぜひとも字幕でということで。(^^;
でも、ついで
2013/09/02(月) 10:18:36 | ペパーミントの魔術師
新生なった「スタートレック」映画の2作目。前作ラストで晴れてエンタープライズ号の船長となったカークだったが…。行動力は抜群で怖いもの知らずだけど、規則破りの常習犯。それ...
2013/09/03(火) 21:35:04 | 【徒然なるままに・・・】
映画「スター・トレック イントゥ・ダークネス」★★★★IMAXシアターで鑑賞
クリス・パイン、ザッカリー・クイント
ベネディクト・カンバーバッチ、カール・アーバン
サイモン・ペッ
2013/09/07(土) 19:26:05 | soramove
 JUGEMテーマ:映画館で観た映画
 
◆スタートレック シリーズ
 
若かりし頃のカークのやんちゃっぷりとスポックとウフーラらの痴話喧嘩が
 
...
2013/09/08(日) 12:22:39 | こみち
【46 うち今年の試写会5】 J・J・エイブラムス版スター・トレックの2作目、前作に続いて本作でも、熱烈なトレッキーにとっても、スタートレック初心者にとっても、ほぼ満点のスペクタ
2013/09/10(火) 15:01:53 | No War,No Nukes,Love Peace,Love Surfin',Love Beer.
エンタメSF超大作には間違いなく、敵役であるベネディクト・カンバーバッチ演じるカーンも存在感があり素晴らしかった。テンポの良い展開で、見どころも満載の世界にあっという間に入り込める。
多くのシーンが旧シリーズへのオマージュになっているそうで、ファンならよりいっそう楽しめる作りになっているそう。私はわかりませんでしたけど^;でもそれでもハイクオリティなエンタープライズ号の活躍を堪能しましたよ...
2014/01/08(水) 09:14:58 | いやいやえん
STAR TREK INTO DARKNESS
2013年
アメリカ
132分
SF/アクション/アドベンチャー
劇場公開(2013/08/23)
監督:
J・J・エイブラムス
『SUPER 8/スーパーエイト』
製作:
J・J・エイブラムス
出演:
クリス・パイン:ジェームス・T・カーク
ザカリ...
2014/01/13(月) 18:28:52 | 銀幕大帝α
遥か遠い未来の物語であるのに、ちょっと近い過去の物語のように感じられる不思議な世界。
人間臭いドラマである。
それが《スター・トレック 》の最大の魅力。
カーク(クリス・パイン)とスポック(ザカリー・クイント)の友情物語を核に、
《仲間たちのチームワークとは?》、《リーダーの資質とは?》を問う。
これぞ《スター・トレック》
古典的感涙物語ともいえる内容である。
しかも前作(...
2014/01/17(金) 16:15:20 | gala
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