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2014年03月18日 (火) | 編集 |
逃げた先に、希望はあるか。
ひょんな事から、北海道の農業高校に入学した都会育ちの主人公が、全く新しい環境に戸惑い葛藤しながらも、力強く成長してゆく姿を描く青春ストーリー。
原作コミックは未読だが、作者は「鋼の錬金術師」で知られる荒川弘。
ずいぶん違ったジャンルを描いてるなとは思っていたが、何でも彼女のご実家は北海道の酪農農家で、自身も農業高校を出ているらしい。
なるほど、これは自らの経験に裏打ちされた物語という事か。
ソフトなパッケージとは裏腹な、社会派映画も真っ青なリアリズムとハードなテーマも納得だ。
既に11巻まで出ている原作を、二時間の映画に纏めるにあたっては相当な取捨選択が行われているはずだが、吉田恵輔と高田亮による脚色は、お手本にしたくなるくらい上々の仕上がり。
全体が極めてロジカルに構成され、遊び心の部分まで含めて、要素が的確に物語に配されている。
映画は、主人公である八軒勇吾の高校生活最初の一年をフィーチャーする。
生徒の大半が地元の農家出身の中で、八軒は遠く札幌からやって来たよそ者だ。
実は彼は、エリート進学校からのドロップアウト組。
特に酪農に興味があったわけではなく、厳格な父親の期待の大きさに耐えかね、敷かれたレールを脱線して全寮制の農業高校へと逃げるように飛び込んだのだ。
しかし、葛藤から逃げてきた八軒は、直ぐに別種の葛藤と直面する事になる。
なにしろそこは、美味しく頂くための命を扱う所。
酪農科が扱う動物たちは、ペットではなく産業動物なのである。
入学して直ぐに、生まれたばかりの子豚の世話をすることになった八軒は、その子豚が数ヵ月後には食肉として出荷されると聞かされてショックを受ける。
動物を育て、殺さねばならない宿命。
商品として整然と並べられた食肉しか目にしない都会の消費者が、本当は知りたくない、目を背けておきたいこの世界の本当の姿だ。
農家育ちの同級生たちにバカにされつつも、自分なりに精一杯苦悶した八軒は、自ら育てた豚を自ら食すという事で、葛藤にけじめをつける。
屠畜のシーンなども、逃げずに描いてるのは真摯だ。
ところが、自分なりに酪農に向き合う決意を固めた八軒の前に、高校生の身ではどうする事も出来ない、日本の農業の置かれた厳しい現実が立ちはだかる。
いがみ合いながらも背中を押してくれていた同級生の実家農場が、経営破綻してしまうのだ。
ここで八軒は、常識に縛られない部外者だからこその発想で、周囲を強引に巻き込みながら、今困難な時を過ごす仲間たちへと力強いエールを贈る。
夢が無くたって、夢を失ったって、その時から新しい夢を探せば良い。
幾多の困難を乗り越えてきた開拓者の血を受け継ぎ、大地に根付いて生きる人々は、七転びしても八度起き上がるのだ。
主人公の八軒を、中島健人が好演。
吉田恵輔監督は、「ばしゃ馬さんとビッグマウス」でも関ジャニ∞の安田章大の個性を上手く生かしていたが、今回もジャニーズの若手を見事に化けさせた。
はじめは頼りなげだった八軒が、一年を経過した最後には逞しく見えてくる。
学園祭のクライマックス、ばんえい競馬の映像的なカタルシス、キラキラした青春映画としての熱気も十分だ。
これでもうちょっと広瀬アリスとの恋愛部分も、生っぽく突っ込んで描いてくれたら文句なしだったが、まあ若手アイドル俳優主演の少年漫画原作では難しいか。
それにしても広瀬アリスの家族の強面過ぎるキャスティングは、三池監督あたりへのオマージュなのだろうか(笑
今回は、明治9年に北海道に設立された開拓使麦種醸造所がルーツの、サッポロビールの北海道限定ブランド「サッポロ クラッシック」をチョイス。
既に30年近い歴史をもつ地域限定ビールの草分けで、ジャーマンスタイルの麦芽100%ビールは爽やかな喉越しと適度なコクをもつ。
地域限定と言ってもこの種のビールの中では生産量は多く、各地の北海道物産店やネット通販で購入する事ができる。
美味しいベーコンをおつまみに、アウトドアで飲みたい。
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ひょんな事から、北海道の農業高校に入学した都会育ちの主人公が、全く新しい環境に戸惑い葛藤しながらも、力強く成長してゆく姿を描く青春ストーリー。
原作コミックは未読だが、作者は「鋼の錬金術師」で知られる荒川弘。
ずいぶん違ったジャンルを描いてるなとは思っていたが、何でも彼女のご実家は北海道の酪農農家で、自身も農業高校を出ているらしい。
なるほど、これは自らの経験に裏打ちされた物語という事か。
ソフトなパッケージとは裏腹な、社会派映画も真っ青なリアリズムとハードなテーマも納得だ。
既に11巻まで出ている原作を、二時間の映画に纏めるにあたっては相当な取捨選択が行われているはずだが、吉田恵輔と高田亮による脚色は、お手本にしたくなるくらい上々の仕上がり。
全体が極めてロジカルに構成され、遊び心の部分まで含めて、要素が的確に物語に配されている。
映画は、主人公である八軒勇吾の高校生活最初の一年をフィーチャーする。
生徒の大半が地元の農家出身の中で、八軒は遠く札幌からやって来たよそ者だ。
実は彼は、エリート進学校からのドロップアウト組。
特に酪農に興味があったわけではなく、厳格な父親の期待の大きさに耐えかね、敷かれたレールを脱線して全寮制の農業高校へと逃げるように飛び込んだのだ。
しかし、葛藤から逃げてきた八軒は、直ぐに別種の葛藤と直面する事になる。
なにしろそこは、美味しく頂くための命を扱う所。
酪農科が扱う動物たちは、ペットではなく産業動物なのである。
入学して直ぐに、生まれたばかりの子豚の世話をすることになった八軒は、その子豚が数ヵ月後には食肉として出荷されると聞かされてショックを受ける。
動物を育て、殺さねばならない宿命。
商品として整然と並べられた食肉しか目にしない都会の消費者が、本当は知りたくない、目を背けておきたいこの世界の本当の姿だ。
農家育ちの同級生たちにバカにされつつも、自分なりに精一杯苦悶した八軒は、自ら育てた豚を自ら食すという事で、葛藤にけじめをつける。
屠畜のシーンなども、逃げずに描いてるのは真摯だ。
ところが、自分なりに酪農に向き合う決意を固めた八軒の前に、高校生の身ではどうする事も出来ない、日本の農業の置かれた厳しい現実が立ちはだかる。
いがみ合いながらも背中を押してくれていた同級生の実家農場が、経営破綻してしまうのだ。
ここで八軒は、常識に縛られない部外者だからこその発想で、周囲を強引に巻き込みながら、今困難な時を過ごす仲間たちへと力強いエールを贈る。
夢が無くたって、夢を失ったって、その時から新しい夢を探せば良い。
幾多の困難を乗り越えてきた開拓者の血を受け継ぎ、大地に根付いて生きる人々は、七転びしても八度起き上がるのだ。
主人公の八軒を、中島健人が好演。
吉田恵輔監督は、「ばしゃ馬さんとビッグマウス」でも関ジャニ∞の安田章大の個性を上手く生かしていたが、今回もジャニーズの若手を見事に化けさせた。
はじめは頼りなげだった八軒が、一年を経過した最後には逞しく見えてくる。
学園祭のクライマックス、ばんえい競馬の映像的なカタルシス、キラキラした青春映画としての熱気も十分だ。
これでもうちょっと広瀬アリスとの恋愛部分も、生っぽく突っ込んで描いてくれたら文句なしだったが、まあ若手アイドル俳優主演の少年漫画原作では難しいか。
それにしても広瀬アリスの家族の強面過ぎるキャスティングは、三池監督あたりへのオマージュなのだろうか(笑
今回は、明治9年に北海道に設立された開拓使麦種醸造所がルーツの、サッポロビールの北海道限定ブランド「サッポロ クラッシック」をチョイス。
既に30年近い歴史をもつ地域限定ビールの草分けで、ジャーマンスタイルの麦芽100%ビールは爽やかな喉越しと適度なコクをもつ。
地域限定と言ってもこの種のビールの中では生産量は多く、各地の北海道物産店やネット通販で購入する事ができる。
美味しいベーコンをおつまみに、アウトドアで飲みたい。

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