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ショートレビュー「ゴーン・ガール・・・・・評価額1700円」
2014年12月19日 (金) | 編集 |
愛する妻は、何者か?

※核心部分に触れています。
いやはや、デヴィッド・フィンチャーは毎回驚かせてくれる。
ミステリ映画という事で、情報を可能な限り入れないようにしていたのだが、予想してた内容と全く違う映画だった。

結婚5周年の日に突然妻が失踪して、はたして夫が殺したのか否か?という話だと思ってたら、まさかの展開。
観ながらどうしても頭をよぎったのが、サム・メンデス監督の「レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで」だ。
あの映画では、満ち足りた日常に溺れ、幸せの本質を見失ってしまった、ある夫婦の崩壊が描かれたが、こちらではベン・アフレック演じる夫のニックが、妻エイミーの仕掛けた結婚の罠に絡め捕られてゆく。

本作は事件の真相を追う、一般的な意味でのミステリものではなく、結婚という制度のリアルを描いた最も恐ろしい心理サスペンスであり、ブラックコメディである。
おそらく、独り身と既婚者ではだいぶ感想が異なるだろう。
なぜあの人たちは離婚しないんだろう?という、はたから見ても露骨な仮面夫婦がたまにいるが、本作からその理由の一端が見えたような気がする。

「なにを考えている?なにを感じている?」
ニックは、このパートナーへの内なる問いかけをずっと怠ってきた男だ。
背伸びしてセレブ家庭で育ったエイミーを娶ったものの、結婚の本質など考えた事も無く、エイミーの事も実はあまりよく知らない。
夫にとって結婚とはゴールであり、空気の様にただそこにあるものだが、妻にとっては違う。
彼女は作家である母の児童書、「完璧なエイミー」のモデルとして、幼い頃から“あるべき自分”を人から作り上げられて育ち、内面に相当な歪みを抱えている。
なにかと通じる要素のある「紙の月」の主人公同様、クールな表情の下に激しい自己承認欲求を隠した彼女は、5年間の夫婦生活で溜まりに溜まった鬱憤を、綿密に練られた復讐計画というカタチに変え、遂にレリゴーしちゃうのである。
ボンクラなニックは、自分が蜘蛛の巣に捉えられた事にすらなかなか気付く事が出来ず、事の真相を理解した頃にはもう殆どゲームはつんでいる有様。
ところが、後半は前半のネタばらし的な構造を持つプロットは、ここで更に観客をミスリード。
あとはニックが自滅するのを待つばかりのエイミーを、予期せぬ困難に陥れるのである。
ここで人を呪わば穴二つとばかりに、夫婦双方に“お仕置き”を課すのかと思わせておいて、映画はそんな予定調和な寓話劇では落ちないのだ。
エイミーのプライオリティは、一度手に入れた他者からの承認を絶対に手放さない事で、“幸せな結婚”はその究極のものである。
彼女はストーカー体質の元カレという第二の餌を調達すると、当初の計画とは違う形で、ニックを追い込んでゆく。
人形の様に端整なロザムンド・パイクの、漆黒の狂気を感じさせる怪演が光る。

「それが結婚よ」
恐ろしい事をしながらシレッと言い放つエイミーと、そこから文字通りの人生の墓場がはじまる事を分かっていても受け入れざるを得ないニック。
そうなん?
結婚てそういうもんなん・・・・?( ;´Д`)

これデートで観に行くと、凄いビミョ〜な雰囲気になりそうだが、リア充どもがクリスマスに浮かれてるのは悔しいんで、カップルの皆様には熱烈にオススメしておこう。
逆にこれを笑い飛ばせる二人は、何があっても乗り切れそうだ(笑

とても良く出来た作品だが、事件収束に至るディテールはちょっと荒っぽい。
さすがに人ひとり死んでいるのだから、あれでは捜査は終わらないだろう。
例えば、エイミーはレイプされて助けを求める演技を防犯カメラに写し、自分が被害者である証拠にしようとしていたが、加害者に仕立て上げられた元カレはその前に車で出かけちゃってるのだから、自作自演はバレバレのはず。
仮にエイミーが後で映像データを改ざんするなどの証拠隠滅をしていたとしても、それならそれでちゃんと描写しないとダメだろう。
細部の詰めの甘さは、ちょっと勿体無かった。

今回はスパイダー・レディのイメージで、「ホワイト・スパイダー」をチョイス。
ウォッカ30ml、クレーム・ド・メンテ・ホワイト30mlをシェイクしてグラスに注ぐ。
ブランデー・ベースのカクテル、スティンガーのウオッカ版で、香草の風味が爽やかな味わいを作り出す。
氷を思わせるビジュアルも美しいが、アルコール度数は結構高い。

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コメント
この記事へのコメント
はじめまして。

私も「ゴーン・ガール」観に行きました!!
本作はデヴィッド・フィンチャーの最高傑作ですね~。
心の奥底をエグられるほどのサスペンスで本当に凄い!

私も映画が大好きで、新作を毎月10本以上、旧作を20~30本以上見ています^^
ブログでは500作品以上のレビューを公開していますので、良かったら遊びにきていただけると嬉しいです。
2014/12/20(土) 01:38:49 | URL | MIHO #-[ 編集]
こわっ!
ノラネコさん☆
なかなかに怖い映画でしたね~
シレッとリア充どもにオススメしちゃうノラネコさんも、なかなかですが・・・・
プレゼントは用意してても用意されたためしがないのに、ご馳走を作ってお家クリスマスばかりで、イルミネーションのひとつも見に連れて行ってもらえない私だけがこの映画を観たのが、さらに悔しいのでした。
2014/12/21(日) 23:46:14 | URL | ノルウェーまだ~む #gVQMq6Z2[ 編集]
キャスティングの勝利
こんばんは。
「セヴン」と同じようなショッキングなラスト!
今回は、監督のベン・アフレック(ニック役)起用が最高でした。彼以外にニック役はありえないです。
エミー役のロザムンド・バイクの演技がひときわ見事にみえました。
2014/12/23(火) 19:04:29 | URL | karinn #NCwpgG6A[ 編集]
こんばんは
>MIHOさん
確かに心をえぐる怖さがありますね。
たぶん既婚者と独身者では温度差がありそうですけど、ジワジワと来ました~

>ノルウェーまだ~むさん
まだ~むさんの中にもそのうち承認欲求がたまって、恐ろしい計画を実行に移すかもw
エイミーはかなり特殊ですけど、彼女的部分は誰の中にもありますよね。

>karinnさん
ボーっと半口あけてるのが嫌がられる事も多いアフレックですが、今回は適役でした。
色々考えてるけど、どこか抜けていて、エイミーに見事に嵌められちゃう説得力があるんですよね。
2014/12/29(月) 23:03:25 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
綿密すぎ(笑)
エイミーの乱暴自作自演は
元カレのジギーが
「事を済ました」体で
車で出ていった後に
「自力で脱出した」ことにすれば
なにもカメラをいじらなくても時系列的には
成立するのでは?

それよりも
最後のニックに渡す
妊娠検査薬の意味がよくわかりませんでした。

これから妊娠するのか

実は元カレ殺害時に出来てしまっていたのか

最後駆け足でよくわかりませんでしたm(_ _)m


どちらにしても
「親になります」の最後のニックの言葉は
どうあがいてもこの蜘蛛女からは逃れられないあきらめをかんじさせる

複雑な表情でしたね
2015/01/01(木) 17:22:07 | URL | YOU #-[ 編集]
こんばんは
>YOUさん
妊娠検査薬は+マークが出てましたから、もう彼女は身ごもってるという事だと思いますよ。
それがいつ分ったのかは分り難いですね。
後半の描写はけっこう穴があります。
2015/01/08(木) 23:06:51 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
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『ソーシャル・ネットワーク』や『ドラゴン・タトゥーの女』などで知られる鬼才・デヴィッド・フィンチャー監督作品。結婚5周年に姿を消した妻、その妻殺しの疑惑をかけられた男の真実を描くスリラーだ。疑惑の夫を『アルゴ』や『ザ・タウン』のベン・アフレックが、失踪した妻を『アウトロー』などのロザムンド・スパイクが演じた。全く先の読めない展開に引き込まれる。
2014/12/20(土) 00:02:35 | MOVIE BOYS
結婚5周年に突如姿を消した妻を捜す男が警察の捜査やメディア報道に追い込まれ、さらに妻殺害の疑いを掛けられてしまう物語を描くスリラー。アメリカの女性作家ギリアン・フリンのベストセラーをベースに、理想の夫婦が抱える秘密を暴く。監督は、『ソーシャル・ネットワ...
2014/12/20(土) 13:47:36 | パピとママ映画のblog
間違えて選んでも一生きみのもの 公式サイト http://www.foxmovies-jp.com/gone-girl12月12日公開 原作: ゴーン・ガール (ギリアン・フリン著/小学館文庫)監督:
2014/12/20(土) 15:55:12 | 風に吹かれて
“結婚”とは… 詳細レビューはφ(.. ) http://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201412120002/ ★USA版★数量限定グッズ★DVD等と並べて飾ってください★ゴーン・ガール 映画ポスター (GONE G...価格:12,800円(税込、送料別)
2014/12/20(土) 16:07:21 | 日々“是”精進! ver.F
巨匠デヴィッド・フィンチャー最新作。突如行方不明になった妻、残された夫。妻の痕跡を調査していくうち、恐ろしい真実が明らかになっていく。脚本は原作小説の作者ギリアン・フリン。 あらすじ 『ゴーン・ガール』のあらすじを紹介します。 5回目の結婚記念日当日、ニック(ベン・アフレック)は憂鬱だった。うまくいかない夫婦生活の中、妻エイミー(ロザムンド・パイク)は毎年宝探しを仕掛けてくるのだ。妹のマーゴ...
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2014/12/24(水) 20:41:07 | INTRO
□作品オフィシャルサイト 「ゴーン・ガール」□監督 デビッド・フィンチャー□脚本・原作 ギリアン・フリン□キャスト ベン・アフレック、ロザムンド・パイク、ニール・パトリック・ハリス、        タイラー・ペリー、キム・ディケンズ■鑑賞日 12月20日...
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2014/12/29(月) 23:37:25 | トレッドストーンblog
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