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ショートレビュー「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟・・・・・評価額1700円」
2014年12月28日 (日) | 編集 |
いよいよ、未知の航路へ。

「宇宙戦艦ヤマト2199」は、日本のアニメのみならず、海外のドラマや映画を含めたSFシリーズのリメイクで、もっとも成功した一つと言って良いと思う。
元の基本設定やキャラクターを生かしつつ、時代性を加味してディテールをブラッシュアップし、科学考証も含めて現代の観客の鑑賞に堪える作品として生まれ変わらせるというのは「GALACTICA/ギャラクティカ」やJ・J・エイブラムス版「スター・トレック」に近いが、基本プロットがよりオリジナルに忠実なのが特徴だ。
だが、アニメーション史に残るオリジナルシリーズの誕生から40周年となる節目の年、新たな歴史を切り開いた「2199」は少しずつ未だ見ぬ未知の宇宙へと舵を切りつつあるように思える。
※核心部分に触れています。

「2199」初の劇場用新作となった本作は、テレビシリーズの第24話と25話の間にすっぽりと入る物語である。
“すきま”で長編を一本作ってしまうというのも、かなり冒険的だ。
なにしろ既に語られた物語があるので、何か大きな変化をつけるわけにはいかない。
例えば24話で生きていたキャラクターが、25話で突然死んでいたりしたら、視聴者が変に思うだろう。
だから基本的に主要キャラクターの生死や、ヤマトの内外の状況に大きな変化を起こせない。
ミリタリーものでもあるヤマトで、これはなかなかに難しい。

そこで、本作はヤマトとガミラスの戦闘終結後に、新たなる共通の敵に遭遇するというオリジナルシリーズの「新たなる旅立ち」的な構造を持たせつつ、「2199」の第14話でも引用されていた、松本零士の短編漫画「永遠のジュラ編」を組み合わせる事で、ある種の心理劇として成立させている。
驚かされたのは、「完結編」に登場した回遊惑星アクエリアスのコンセプトを復活させ、ヤマト世界の“種の起源”を巡る壮大な宇宙神話とでもいうべき領域に突入したことである。
地球とガミラスという国家同士の、絶滅をかけた最終戦争を描くテレビシリーズに対して、所詮番外編である本作は、どうしても矮小化してしまう事はやむを得ないが、精神世界という小さなハコから、一気に世界を広げることで、ドラマとしてのスケール感はむしろ広がって見えるのだ。

74年の誕生から83年の「完結編」まで、つごう十年に渡って作られたオリジナルシリーズ(「復活編」は内容的にも製作年度的にもかけ離れているので別に考える)は、いわば予期せぬヒットによって、ご都合主義的に作り続けられていったシリーズだった。
「2199」を作るにあたって、作り手はたぶんオリジナルに出てきたあらゆる要素を俎上に上げて、何を捨てて何を残すか検討を繰り返したと思う。
しかし単なる取捨選択に留まらず、矛盾だらけだった遺産をバラバラにした上で再構築し、ここまで洗練された世界観を作りこんだのは凄い。
さて、地球とガミラス、あるいはガトランティスまでもが、一つの宇宙的生命の木の同根という事が明らかにされ、やや強引ながら斉藤やサーベラーまでもが登場した本作は、事実上「2200」あるいは「2201」制作宣言と思える。
果たしてそれは、「さらば」のリメイクとなるのか、それとも全く新しいストーリーが紡がれるのかは、ファースト「ヤマト」と「さらば」の間にあるテーマ的矛盾が解消出来るかがどうかが鍵だろう。
本作の仕上がりを見るならば、大いに期待しても裏切られる事は無いと信じたいが。

ヤマトと言えば、佐渡先生がいつも持ってるのが“美少年”の一升瓶。
これが実在の酒、美少年と関係あるのかは分からないが、とりあえず同名のよしみで熊本県の地酒「美少年 剣門 純米吟醸 」をチョイス。
この酒は火の国酒造の銘柄だったが、記憶に新しい擬装米事件の巻き添えをくらって経営破たんし、2013年に新たに株式会社美少年の銘柄として再スタートを切った。
南国の酒らしく、日本酒度は+1程度で酸味と甘みがバランスよく広がる。
冷でも良いが、今の季節ならぬる燗で飲むのがおススメ。
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