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ショートレビュー「シェフ 三ツ星フードトラック始めました・・・・・評価額1550円」
2015年02月26日 (木) | 編集 |
これが男の生きる道。

突然仕事を辞めてしまった一流シェフの、ミドルエイジクライシスと再生の旅を描く、コミカルなヒューマンドラマ。
製作・監督・脚本・主演は「アイアンマン」シリーズの監督で、トニー・スタークの運転手、ハッピー・ホーガン役でも知られるジョン・ファブロー。
多分に、彼自身のキャリアが色濃く反映された、私小説的な物語でもある。
※核心部分に触れています。

ファブロー演じるカール・キャスパーは、ロサンゼルスのレストランの厨房を取り仕切る一流シェフ。
しかし、一見すると順風満帆の彼の人生は、大きな壁にぶち当たっている。
職場では、創作的な新メニューを出したいカールと定番メニューに拘るオーナーが対立、私生活では別れた妻と暮らす一人息子パーシーとの関係にも悩み、遂には有力フードブロガーに自分の料理をコケにされた事でブチ切れ、SNSオンチなくせにツイッターを使って大炎上してしまう。
仕事を辞める事を決めた彼は、小さくでも自分の城を持つべく、周囲や息子を巻き込んだささやかな冒険に踏み出すのである。

前半、ネットでの炎上から仕事を辞めること以外、特にドラマチックな大事件は何も起こらない。
基本的に“いい人”であり、エネルギッシュでクリエイティブ、仕事に対しても真摯な哲学を持つカールは、良き友人たちに恵まれている。
フロリダに飛んだカールは、第二の人生の舞台となるボロボロのフードトラックを譲り受けると、夏休みを利用して合流したパーシーと、嘗ての部下だったマーティンの三人でトラックをレストアすると、移動販売をしながら大陸を横断し、ロサンゼルスを目指す旅に出るのだ。
主人公のやりたいことは明確だから、一度心を決めたら一気呵成に物語は進んでゆき、ファブローはもはや余計な事件を作り出して、彼(つまりは自分自身)の旅路を妨げる事はしないのである。
あまりにも何も起こらないので、チョイ怪しげなジョン・レグイザモのマーティンが、いつトラックを盗むのか期待してしまったほど(笑
全てがとんとん拍子の調子の良さは好みが分かれそうだが、安心してストーリーに身を委ねられるという点で、これはこれでありだと思う。

思うに、マーベル映画の中でもドル箱である「アイアンマン」シリーズで、経済的に大きな成功を掴んだ一方、クリエイターとしてのファブローはある種の閉塞感に苛まれていたのではないだろうか。
立派なレストランの一流のシェフとして賞賛されながら、自由に作りたいものが作れない現状に嫌気がさし、フードトラックで再起を図る男の物語は、ファブロー自身が演じている事もあって、そのまま現実の彼に被る。
ウワサによると、「アイアンマン3」で彼にオファーされたギャラは1000万ドルという破格なものだったという。
結局、プロデューサーとハッピー役の俳優としては、プロジェクトに残ったものの、監督の椅子は蹴って降板し、腰を据えて作ったのはこの作品。
もう雇われは嫌だ、誰かのレシピを料理するのではなく、小さくても良いから、自分が主役で自分が描きたい作品を作る、という彼の決意が伝わって来る。
元々ファブローが俳優としてブレイクする切っ掛けとなった「スウィンガーズ」も、自分の体験をもとに脚本を書き下ろしたユーモラスな青春映画で、私小説的な世界観は作家としての彼の特徴なのかもしれない。
マーベルユニバースからの、トニー・スタークとナターシャ・ロマノフの友情出演もまた、ファブローの新たな門出を祝うかの様で、低予算映画に華を添える。
フードブロガーとのSNS場外戦も、たぶん映画ブロガーに酷評されたりした経験からなのだろうな。

もちろん題材が題材ゆえに、次々に登場する美味しそうな食べ物は大きな見どころ。
トラックのメインメニューとなるキューバン・サンドイッチを筆頭に、彼らが旅の途中で立ち寄ってゆく、実在の有名店の看板メニューの数々、カールが息子の朝食に作るアツアツのサンドイッチや、スカーレット・ヨハンソンにごちそうするパスタまで、とにかく美味そう。
緩く笑えて、お腹が空く、愛すべき小品だ。
因みに本作の試写は、上映後にキューバン・サンドの夕食と懇談会付きという珍しいものだったが、なるほど映画に登場したメニューを実際に食べてもらうというのはグルメ映画の宣伝として理に適っている。
個人的には、この手法を他社もマネしてもらいたいものである(笑

今回は、キューバン・サンドと合わせたいカクテル「キューバ・リブレ」をチョイス。
タンブラーにライム1/2を絞り、クラッシュドアイスを入れ、ラム45mlを注ぎ入れた後でコーラで満たし、ライムを一切れ飾って完成。
19世紀末のキューバ独立戦争当時、独立派支援のためにキューバに駐留していた米軍将校が、アメリカのコカ・コーラとキューバのラムをミックスする事を考案し、独立派の愛言葉だった「ビバ・キューバ・リブレ(キューバの自由万歳)」がそのままカクテル名として定着したという。
ライムの酸味と炭酸の刺激が爽快で、食欲を増進させる。
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コメント
この記事へのコメント
懇親会も面白かったですね♪
懇親会でもみなさんおっしゃってましたけど、
絶対にジョン・レグイザモが裏切ると思ってましたよね(笑)
でも、そういう盛り上げがなくても、楽しませちゃうのは良かったです!

とにかく料理がおいしそうで、お腹が空いて、
見た後キューバサンド食べれたのもうれしかったです♬

わぁ! まさにその組み合わせで食べましたー!
2015/02/26(木) 23:56:59 | URL | maru♪ #6facQlv.[ 編集]
こんばんは
>maruさん
あれ、さり気ないけどミスリードなんですよね。
観客に裏切りを期待させつつ、結局いい人だった!という。
まあこういうまったりした映画もたまには良いです。
特に美味しそうなごはんには、あまりハードなドラマはマッチング良くないだろうし。
とりあえずDVD出たらレシピ再現してみたいなあ。
2015/02/27(金) 00:34:34 | URL | ノラネコ #xHucOE.I[ 編集]
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